2018年7月14日土曜日

逆に長期維持 <4>

前回は長期維持で水槽に個性が出るという話に
なりました。
それが具体的にどういう事なのかを見てみましょう。


水草水槽を維持してそれなりに時間が経過すると
ソイル系の場合は初期のブーストが終わるころに
水草の生育に変化が見られます。
短期思考の水槽の場合はここでリセットですが、
長期維持の場合はここからです。
ちなみに大磯などの砂礫系の底床の場合は
この辺りからようやく良くなり始めます。
短期のゴール時期=大磯長期のスタートライン
と言った具合ですね。

変化の中で育ちが悪い水草を引き抜き、新たな
水草を買ってきて植えてみる。その繰り返しを
行っていくうちに不思議と綺麗に育つもの、
以前とは異なる草姿ではあるものの良い雰囲気に
なるもの、毎回いじけるものなど、様々な
パターンが見られるようになります。

いつも登場する大磯水槽です。
設置は2000年か2001年なので
17年くらいは経過してますね。



これは作り手の日々の管理、その地域の水道水の水質、
使っている底床や素材の材質や量、添加する栄養素や
その使用頻度など、それらが複雑に絡み合って
得られる結果のため、その人のその水槽でしか
あり得ない状態になります。

マニアやショップの維持された水槽を見たときに
「同じ水草なのに何かが違う。」
「設備は普通なんだけど。。。」
「なぜ間延びせずに育ってるのだろう。」
「水は同じく透明なのにどこか違う感じがする。」
「この水草ってこんなに繊細だったかな?」
など、感覚的に「おや?」と感じることがあると
思いますが、まさにそれがその管理者が産み出す
その「水草水槽」の色なのです。

いつものイエローアマニア(笑)
上の大磯水槽より先にセットしてるはず
なので2000年設置だったと思います。
なのでこちらは18年。
アマゾニアパウダーがメインです。





















つまり、水草水槽を長期維持すると言うことは、
管理者の能力やクセ、水槽のある環境などが反映される
ことであり、その結果自分の管理で、自分の水槽で、
どの水草が美しく育ち、どの水草が合わないのか
と言うことがなんとなく見えてきます。
もちろん方向性が見えてからも模索を続けるわけですから、
それを踏まえての修正・微調整を継続していくことにより
次のステージへと進むことが出来ます。

そうなると更に他人の水槽とは明らかに異なる
水草水槽が出来上がります。
それこそが「水草水槽」の「個性」なのです。
そして、短期思考のレイアウトとは異なり、
恐ろしいことに明確な「ゴール」がありません(笑)
5年、10年と時間の経過と自身の管理により
常に変化し続け、その「水草水槽」はいつも
違う顔を見せ続けてくれるのです。

ここはプラチナソイルを試してみたかったので
初期のアマゾニアから一度リセットしています。
なので比較的新しいですが、それでも5年以上は
経過していると思います。藍藻時代が数年
あったような気がするので。。。(笑)





















弛まぬ努力と時々の手抜き、あるいは無謀な挑戦、
新たな水草の導入やある種の栽培の追及。
そう言った様々なことを1本の水槽、同一の底床で
延々と楽しむことが出来るのです。

私はそんな水草水槽を見て
「う~ん。。。やられた。こりゃマネできん(笑)」
と思いたいんです。


逆に長期維持  終わり

2 件のコメント:

  1. そうです。おっしゃるとおり。アクアリストとして、流行りものに興味を持ちつつ、長期維持するための底床環境を意識しながら、時々、試行錯誤する…。 私、いまだにダッチやってます。(^^) 時々HPでご活躍?拝見しています。
      群馬のM

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  2. 時々目移りするのは仕方のないことですが、コアの部分を
    持っておいた方が趣味としてはより楽しめると思います。

    活躍どころか、もう殆ど化石です。
    時代は変わってしまいました。

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