雑談から始まったこの企画も、いつも間にか恒例となってしまいました。
今年は水草のみならず、その周辺の植物に本格的に着手致しましたので
そちらの項目も設けることに致しました。
選考基準は私の独断と当店で取り扱ったものが基本ですが、水草ファンに
与えた影響なども加味しております。
各部門3種は選びたいのですが、思いつかない場合は。。。すみません。
ちょびっとだけ辛口も混ぜておきました。
さぁ、今年も行きましょう!
水草各種
クリプトコリネ
コメント:2009年はクリプトコリネは入荷ラッシュとなりました。
待望のクリプトも国内にもたらされ嬉しい反面、非常に残念な
状況も見受けられるのは事実です。
私もテンション下げてばかりもいられません。
1:ビローサ
これもまた待望のクリプトでした。その草姿は画像で見るよりも
格段に素晴らしいものでした。
まだ手元に残してはいませんが、チームボルネオさんには
頼んでありますので。。。
2:ポンテデリフォリア
ワイルドのポンテデリフォリアが見れるとは思いませんでした。
ある意味モエルマニィより評価できます。
真のクリプト好きなら持っていても良いと思うのですが。。。
こういうネタに飛び込むのが趣味です。
3:ウェンティ Mi Oya “フロリダサンセット”
入荷形態は水上葉で、それは綺麗なものでした。しかしながら
この草の真骨頂は水中にあると、私は思います。
サンセットは水中葉の名称と個人的には思ってます。
とにかく消えない斑は嬉しい限り。
(2009年12月末時点でしっかり出ています)
アヌビアス
コメント:引き続きカメルーンやギニアのワイルド便等が入荷してますが、
目を見張るものは昨年で終了。今年は改良品種復活元年となりました。
品種において、“改良”と“改悪”は、しっかり線を引きましょう。
さて、今後は星型のアヌビアスが出ますか??
1:ウィップリーフ
これを衝撃と言わず何をもって衝撃と言うのか、と言っても
過言ではない種類。
改良品種ではありますが、そのインパクトは並大抵のものでは
ありませんした。
2:コインリーフ
オリエンタルアクアリウムのナナ“ラウンドリーフ”が消え去ってから
早数年。ようやく別ファームから丸葉の可愛らしいアヌビアスが
やってきました。その形状は失われることなく、密度濃くゆっくり
成長するので使い勝手は良いです。
3:ナナ“スターダスト”
滑り込みセーフです。新着ではありませんが待望の復活組です。
オリエンタルアクアリウムからの入荷ですし、スターダストで発注して
スターダストで入荷しているとのことですので本物です。
また水中での育成も可能です。当店では6年間ほど継続して
水中で維持しております。
育成者を永遠に悩ませる、すばらしい「水草」です。
エキノドルス
コメント:残念ながら今年も該当種無しとなりました。
南米便も来ているようですが、今のところこれと言って異彩を放つ種の
入荷は無さそうです。いずれにせよ、現在の便は、余程の種が
来ない限り入手する努力はしないでしょう。そういうことなのです。
エキノドルスは良い水草なのですが。。。
特別枠:トゥニカータス
こういった素晴らしいエキノドルスもファーム物には存在しています。
もう入荷することはありませんが、さて、何人が維持しているでしょうか。
有茎種
コメント:こちらも目を引く動きはありません。ブラジル便が途切れて
久しいので、割り切るしかありません。しばらくは不毛な時期が
続くのでしょうか。。。インド便は今後に期待していますが、現状では
もうひと頑張り欲しいですね。
1:ブリクサsp.ニードルリーフ
こういうのは良いですね。長くはなるのでしょうけれど、一風変わった
形状であると言うのは大切です。葉幅は最も細いのではないでしょうか?
赤味も出ますし、使い方次第でしょうか。
2:シペルスsp.ギニア
この名称で入荷しましたがイネ科と思われますので、改名するなら
“ギニアングラミネアと言ったところでしょうか。
前回のアマニアsp.海南島同様、こういう草に即反応するのが本当の
変草好きです。
有茎ではありませんが、取り扱いは有茎同様なので ここへ入れました。
3:インド便マクランドラ
結局まだちゃんと水中展開した姿は私は見ていませんが、こう言った
入荷で有茎草が売れるということが大事。わかっているお店はこの辺りは
押さえるでしょう。
インド便の今後も期待すると言うことで。一応、期待してるんですよ。
4:カメルーン便ポリゴヌムsp.カメルーンレッド
ついでに追加しておきます。有茎らしい有茎がやっと来ました。
この色が水槽内で出れば良いですね。茎まで赤いし。
今後、ハイグロやアマニアなどが来ると面白くなりそうですので
期待を込めて。
ホシクサ
コメント:タイ、カンボジア、マレー、インドネシア辺りでは、もちろん
探せば面白いのがあるとは思いますし、しっかり見ると異なるのでしょうが、
かつてほどの差異は見出せません。 ゴイアス、マットグロッソ、ペドラ、
デカボシ、カーペットスター、ネグロスター、サラワクM等の個性派を
超える種類はもう出ないのでしょうか。。。と思った矢先にやってきました。
これらが無ければ今年も当然のように該当種ナシでした。
1:インド便エリオカウロンsp.Malayatoor
まだ画像からの判断でしかありませんが、これは絶対良い。
ぜひとも水中で育成して欲しい種です。これの動きが悪い当店は
もうホシクサは扱えないですね。。。
2:インド便エリオカウロンsp.Kakkanadu
インパクトはこっちの勝ちです。どこまで大きくなるのか見届けたいと
思いますが、いまや私に育てられるかどうか。。。
シダの仲間
コメント:純然たる水草として扱えるシダはなかなか入荷しませんが、
ミクロソリウム系はしっかり水中化しています。人気が無いのできっちり
売れ残りますが、こう言った中に良いものがあると思います。
1:ミクロソリウム Phangnga Thailand
なんと採集株に獅子葉と羽衣が入ってるじゃないですか。
羽衣は売れてしまいましたが獅子葉は手元にあり、その形状は
そのまま継続中。もちろん水中葉にて展開してます。
2:ミクロソリウム Hutan Lipur
Lata Mengkuang
小型タイプで入荷でした。こういうパターンはだいたい水槽で大きく
なるのですが、この種は小さいまま。90~120cm水槽でM.フィリピンを
使う感覚と同じようにS水槽あたりで使えます。
ミニミニミクロが水中化しませんが、こちらは入荷時より水槽内で
維持してます。成長遅いですがよくある半透明ではありません。
MicroMicro(マイクロミクロ)なんかどうでしょう(笑)
最終的に大きくなったらすみません。。。
モスの仲間
コメント:もう把握しきれません。名前もめちゃくちゃ。出所もさっぱり。
世間的には人気があるようですが、私は無理です(笑)
という訳で該当種ナシ。
その他
コメント:ブセファランドラを独立させるかどうか悩みましたが
一旦ここへ。今年は水草で変草の登場はあまり記憶にない気がします。
1:ブセファランドラ モトレイアーナ&レッドステム
渋い印象があるブセファランドラの中では唯一派手な感じがする種。
当然、丈夫・綺麗などの長所はそのままです。
水草以外の植物
サトイモ科
コメント:細々とオマケ程度に楽しむはずだったこの辺りの属が
一気に入荷の主流となりました。こうなる前から観葉方面にも多少
舵を切ることに決めていたので嬉しい反面、しばらくは下地作りと
なることでしょう。
今年はプロローグとして、まずは種ではなく、属レベルで。
さて、来年は書くことが出来ますかどうか。。。沈静化しても
やりますが(笑)
1:ホマロメナ属
以前から少数ながら別名(種不明)で入荷していましたが、今回の
多数のサトイモ科の入荷と共に属名が判明いたしました。
水中育成可能な種類もあり、水草の範疇に片足だけ突っ込んでいる
感じもあります。
ビロードタイプの登場で一気にスターダムに駆け上がりましたが、
下地が出来上がる前に、頂点に達してしまいました。
ここからが楽しいところだと思いますが。。。さてどうなりますか。
2:ピプトスパサ属
リドレィのタイプ違いだけでもそうとう遊べます。この属はわりと水が
好きで、ホマロメナやアグラオネマほど乾燥に強くありません。
こちらは更に水中育成に向いており、片足だけでなく半身浴くらい
水草寄りですね。
MERSING Utaraの小型細葉ウェーブリドレィは秀逸。
リドレィ以外の種も来てますよ。
3:ラフィドフォラ属の一部
なぜ一部かと言いますと、個人的に最も気に入っているのが
ぺったりと張り付くタイプだからです。ラフィドフォラも様々ありますが
このタイプが奇天烈で面白いのです。あくま私個人の趣味です(笑)
土地問題が深刻ならばぶら下げれば良いのです(爆)
シダの仲間
コメント:なかなか難しいです。それぞれ個性はあるのですが
私がこの方面に明るくないので。。。面白いものはたくさんありますが
突出するものとなるとやはり難しいです。。。その中でも個人的に
気に入ったものを。順位は付いてますが、掲載しなかったものも
私としてはそれほど差はつけてません。
1:タートルリーフ
その後の展開でも特徴的な葉を維持してます。
趣味で育てます(笑)
2:カメルーンファン(小型タイプ?)
入荷時もこの種が一番人気がありました。比較的丈夫なようで、
当店の過酷な環境でもなんとか育ってます。
可愛らしいシダです。やっぱり大きくなるのでしょうか?
3:ギニアンファン“スピラリス”
こうなるともう殆どの人が購入していないような気がしますが。。。
個人的に格好が良いと感じただけです。完全水中になるようですが
私はまだ見ていません。
オマケ
イグノーベル賞的なもの
コメント
とりあえずもう勘弁して欲しい、もういいんじゃない?と言うことです。
反面教師と言うべきか。水草が好きなら最低限知っておかないと
いけないことを教えてくれます。
1:ギニアの赤いホシクサ
枯れる前に真っ赤になるなら、緑が残ってるうちに導入して下さい。
初便のは緑があって育ちましたよ。
2:ギニア便のハスチフォリア
耳が出ないのならハスチで出すのはさすがに終わりにしましょう。
3:ヨーロッパ便のインボイス
フローラ、フルール、デナリーはいい加減にしましょう。
この項目は後日追記いたします。
成り行きでネタが出来ました(笑)
以上、2009年度版ですが、毎年のことですが前半のものは記憶が
薄れていて不利ですね。
異論などあるかと思いますが、私の独断ですのでご容赦下さい。
いや、これも印象に残ってますよ!と言うものがございましたら
ぜひコメントお願い致します。
※コメント欄、閉じたままになってました。申し訳ございません。
編集と共に開いておきました。
2009年12月26日土曜日
2009年2月11日水曜日
統一の難しい有茎草の名称
最近は南米便での有茎草の入荷が無いので、新しいスターになるような
有茎が出にくくなっております。
そうなると過去の入荷のもので、隠れたスターの存在がピックアップされます。
最近の例ですと、「ベトナムゴマノハグサ科」が目立っております。
本種はゴマノハグサ科というところまではわかるのですが、それ以上のことが
まだわかっておらず、いわば仮称が通称名になってしまったというところです。
シソクサに似ており、色彩は概ね緑、輪生して這うように育つ、と言うのが
特徴ですが、ここから名前を導き出すのも難しいと言うのもありますし、
仮称のインパクトが強く間違いようが無いと言うのもあり、本種の名称は
統一されております。
しかしながら、かつての珍しい系の水草が現在トニナのように普及してくると
始めに付いた名前が、伝言ゲームのように誤って伝わったり、色々な目的で
当初は無かった形容が付与されたり、単にうろ覚えで呼んでしまったりと
弊害が出てきます。
もちろん多少名前が異なるからと言っても実害はありませんが、異なる名称で
同種が販売されることがありますので、注意が必要です。
また、私があまり名前を変えない方が良いと考えておりますので、
当店で優先する名称と共に、変化をしている名称を上げておきます。
緑:当店での優先名
赤:伝播先で変化してしまった名称
青:同時期に付けられた名称
・ネグロジャイアントトニナ = トニナsp.ウェーブリーフ(ネグロ)
・トニナsp.マナウス = トニナsp.スレンダーリーフ ニュートニナ
・トニナsp.ラーゴグランデ = トニナsp.ナローリーフ(マナウスの可能性もあり)
(またはトニナsp.リオネグロナロー)
・ナローリーフロトンジフォリア = ロトンジフォリア“ベトナム”
・アラグアイアレッドロタラ = アラグアイアドワーフロタラまたはドワーフバコパ
・アラグアイアナローリーフハイグロ = ハイグロフィラsp.アラグアイア
・ゴイアスドワーフロタラ = ゴイアスドワーフロタラ“レッド”
・ロタラsp.ヴェルティキラリス = ロタラsp.ヴァルデキラリス
・レッドステムワリッキー = ロタラsp.ベトナムレッド ロングリーフ
・ピーファウルハイグロ = ビハールハイグロ
・パンタナールヘミグラフィスsp. = ヘミグラフィスsp.パープル
・ヘディオティスsp.ベトナム ダ・ナン = ケニオイグサsp.オレンジ
(または、ヘディオティスsp.サラワク)
・ロタラ メキシカーナ = ロタラ メキシカーナ“プレミアムレッド”
上記のものは同種異名で売られていると言うことになります。
そして、まだ多数の水草が異なった名称で流通しております。
導入の際に似てると感じる場合は販売店への確認後が安心と思われます。
しかしながら上記の例でのヘディオティスなどは、オレンジだけでは
ベトナムかサラワクか判別は不可能でありますので、確認作業も
必然的に不可能であります。
もちろん、その形状・色彩のものであれば産地や名称には拘らないという
スタンスを否定するものではございませんので、皆さんの価値観の上で
ご判断下さい。
(注)
ロタラsp.ヴェルティキラリスに関しましては、検証結果について
後日、誌面にてアナウンスがある予定です。
レッドステムワリッキーに関しましては、学術的wallichiiではなく、
商品名としてつけた名称であります。
有茎が出にくくなっております。
そうなると過去の入荷のもので、隠れたスターの存在がピックアップされます。
最近の例ですと、「ベトナムゴマノハグサ科」が目立っております。
本種はゴマノハグサ科というところまではわかるのですが、それ以上のことが
まだわかっておらず、いわば仮称が通称名になってしまったというところです。
シソクサに似ており、色彩は概ね緑、輪生して這うように育つ、と言うのが
特徴ですが、ここから名前を導き出すのも難しいと言うのもありますし、
仮称のインパクトが強く間違いようが無いと言うのもあり、本種の名称は
統一されております。
しかしながら、かつての珍しい系の水草が現在トニナのように普及してくると
始めに付いた名前が、伝言ゲームのように誤って伝わったり、色々な目的で
当初は無かった形容が付与されたり、単にうろ覚えで呼んでしまったりと
弊害が出てきます。
もちろん多少名前が異なるからと言っても実害はありませんが、異なる名称で
同種が販売されることがありますので、注意が必要です。
また、私があまり名前を変えない方が良いと考えておりますので、
当店で優先する名称と共に、変化をしている名称を上げておきます。
緑:当店での優先名
赤:伝播先で変化してしまった名称
青:同時期に付けられた名称
・ネグロジャイアントトニナ = トニナsp.ウェーブリーフ(ネグロ)
・トニナsp.マナウス = トニナsp.スレンダーリーフ ニュートニナ
・トニナsp.ラーゴグランデ = トニナsp.ナローリーフ(マナウスの可能性もあり)
(またはトニナsp.リオネグロナロー)
・ナローリーフロトンジフォリア = ロトンジフォリア“ベトナム”
・アラグアイアレッドロタラ = アラグアイアドワーフロタラまたはドワーフバコパ
・アラグアイアナローリーフハイグロ = ハイグロフィラsp.アラグアイア
・ゴイアスドワーフロタラ = ゴイアスドワーフロタラ“レッド”
・ロタラsp.ヴェルティキラリス = ロタラsp.ヴァルデキラリス
・レッドステムワリッキー = ロタラsp.ベトナムレッド ロングリーフ
・ピーファウルハイグロ = ビハールハイグロ
・パンタナールヘミグラフィスsp. = ヘミグラフィスsp.パープル
・ヘディオティスsp.ベトナム ダ・ナン = ケニオイグサsp.オレンジ
(または、ヘディオティスsp.サラワク)
・ロタラ メキシカーナ = ロタラ メキシカーナ“プレミアムレッド”
上記のものは同種異名で売られていると言うことになります。
そして、まだ多数の水草が異なった名称で流通しております。
導入の際に似てると感じる場合は販売店への確認後が安心と思われます。
しかしながら上記の例でのヘディオティスなどは、オレンジだけでは
ベトナムかサラワクか判別は不可能でありますので、確認作業も
必然的に不可能であります。
もちろん、その形状・色彩のものであれば産地や名称には拘らないという
スタンスを否定するものではございませんので、皆さんの価値観の上で
ご判断下さい。
(注)
ロタラsp.ヴェルティキラリスに関しましては、検証結果について
後日、誌面にてアナウンスがある予定です。
レッドステムワリッキーに関しましては、学術的wallichiiではなく、
商品名としてつけた名称であります。
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