ルールについて考えています。
前回は個人的には最も難しく、しかしながら
水景の印象を決定づける要素であるルールの
「10cmに1種類」と言うことを考えました。
この10cm1種と共に必須のルールがあり、
これを明確に意識しないと片手落ちとなってしまい
水景の完成度が全く別の物となります。
つまり10cm1種のルールを守ったとしても
今回紹介するルールが無視されている場合は
何の意味も無いということになります。
「色・形状が異なるものを隣接させる」
これをしっかりとやらないとインパクトは
皆無となり、例え使用する水草の種類を
抑えていても全体のメリハリは無く、ぼやけた
印象となってしまいます。
このハードルもなかなかの高さで、現在の
水草レイアウト水槽においては達成するのは
困難を極めます。
近年主流のレイアウトで使われる多くは
シダ類、ウィローモスの仲間、かなり草丈の低い
前景草、そして主にロタラの仲間をメインとする
ピンチカットに強くこんもりと育つ有茎草です。
そしてそれらの色や形状は酷似しているものが多く、
隣接させると明確な差が出しづらく、遠くから見たり、
目を細めて視界をぼかして見た時に、境界線が
殆どわからなくなります。
ダッチ水景を作る際にこれはかなりのマイナスで、
全体の統一感や自然な雰囲気は出るものの、
水草それぞれの個性は完全に死んでしまいます。
各々の水草が互いに引き立て合い、整然とした
花壇のように見せ、水草でインパクトを与える
ためには、前後左右で出来るだけ色彩・形状の
異なる種類を使わねばなりません。
例えば前景で左から
「キューバパール」
「Newラージパール」
「グロッソスティグマ」
の3種で前景を作ったとします。
極端な例ではありますが、それぞれ別種ですが
少し離れてみると小さい葉が密に生えているだけで
印象としては右から左まで繋がった1色の緑です。
また、アンブリアやミリオフィラム、カボンバと
言った細裂する葉を持つものは、よく見ると
構造は異なるものの、与える印象や果たす役割は
同じようになります。
ロタラ属は近年バリエーションが豊富になり
様々な名称で販売されているものの、ヒプリス系、
ロトンジフォリア系共にそれぞれのグループ内では
構造は同じで、色彩は濃さで並べるとグラデーションが
作れそうなほど微妙な差です。
当然、隣接させると見た目は殆ど同じ印象となるため
境界が曖昧になり区画としてはぼやけてしまいます。
更にはEN2にも記述がありましたが、中景付近で
アルテルナンテラ リラキナと茶系のクリプトコリネ
隣接させた場合、有茎とロゼットと言う大きな違いは
あるのですが、発色やサイズによっては同様の印象を
与えてしまうためあまり隣接させない方が良いでしょう。
ちなみに緑色の水草が多いため、緑が隣接
してしまうのは避けられません。
しかしその場合は、明確に形状の異なるものを
使う事で境界を曖昧にしないような配置にします。
水草それぞれの良さを引き出し、お互いに
引き立て合うように計算された配置と言うのは
想像するよりも「かなり難易度が高い」です。
しかしながら、種類数をある程度抑制し、区画ごとの
ボリュームを確保しながら隣接する水草は印象の
異なるものを用いることにより作られるレイアウトは
強いインパクトを持つことでしょう。
良さげな水草画像が全く残ってないので 次のライデン候補でも(笑) 買い増ししないといけませんね。 |
まだ続く予定。。。