2008年8月30日土曜日

アヌビアスの復活

以前より私が推奨しておりましたアヌビアス属がようやく復活を遂げようと
しております。

入荷当初、興味をそそったギニア便は、現在毎年概ね決まった時期に入荷しており、
内容も殆ど変わらず、むしろ、名称はそのままではありますが、種類は減っているように
見受けられます。
つまり、同一種を別種として扱うようになっている気がしてなりません。
また、アヌビアスに関しては新たな種類の開拓もなされていないようで、目新しい種は
見られなくなってました。

そんな時期にやってきたのがカメルーン便であります。
ギニア便が栽培品と裏付けようとするかの如く、見事に岩肌や砂礫からむしり取ってきたと
言わんばかりの状態でした。
やってきた株も、いままで見たこと無いようなものが多く、大変興味深いものであります。
虫食いのある葉や荒々しい根茎、更には根に小石をつけたまま入荷していた株も
ありました。まさにワイルドと言った様子であります。
そして、混じりもあるというアヌビアス好きにはたまらない状況でありました。

ギニア便の果たした役割は非常に大きく、アヌビアス復活の狼煙を上げたと言えるでしょう。
ピナエルティで入荷するものは非常に面白く現在でも店内で大きな葉を展開しております。
そしてカメルーン便に繋がり、ごく一部ではありますが、更なる盛り上がりを見せるに至った
という流れとなります。

しかしながら残念なことに、以前のブログでも申し上げましたが、水草界における
アヌビアスの存在位置は「底辺」であります。

ギニア便、カメルーン便共に、あれだけ興味深い日本初入荷種であっても価格は
「数百円~千円程度」であります。
例えば2便目のハスチフォリア(耳付き)ですが、これは昔なら数万円になっても
不思議ではありません。現在でも6千円と言われてもなんら疑問を持つ事のない株で
あります。
反面、安いと言うことは誰でも育成する機会があるということであります。
何気なく買った、大きさに比べて割安であったから買ったアヌビアス。
なにやらワイルドと言う事、兵庫の店が騒いでるから買ってやったアヌビアス。
そんなところから皆さんに興味を持って頂きたいと思います。

安くても良いものです。しっかり育てて、どのような草姿に変化していくのか
見守って頂きたいと考えております。
興味を持っていただければ、少し集めてみてください。
有茎草などとは、また違った魅力を感じることになると思います。

先日発売された、マリン企画「AQUAPLANTS Vol.5」には高城氏によるギニア便、
カメルーン便の最新情報が掲載されております。
私と違って学術的な方面を掘り下げて頂いてますので、大変参考になる記事に
なっております。


高城氏には、アヌビアスにスポットを当て、より深く掘り下げていただいたこと、
また原稿末のクレジットにビッグネームと共に掲載いただいたことを感謝いたします。