2022年3月13日日曜日

アヌビアス ~きれいな水槽植物~ Part 4

前回までは主にファーム物を念頭に話を
進めてきました。しかしながらアヌビアスを
より深く楽しむと言う事を追及すると
避けて通れないのがワイルド(野生採集株)です。
今回はその辺の事情等を考えることにしましょう。

アヌビアスの仲間は主に西アフリカに自生しています。
カメルーン、ギニア、ナイジェリア、コンゴ、
ガボン、シエラレオネ、リベリア、セネガル等と
されていますが、多産なのはカメルーンやギニアと
なっています。

日本からはなかなかの距離で、おいそれとは
行くことは叶わないと思います。
しかしながら日本の問屋さんは優秀なもので、
アフリカから水草を引っ張るんですよね。
素晴らしいことです。

現地で採集されたアヌビアスの仲間が無尽蔵に
輸入されていた時期がありました。
何とも贅沢な話です。南米からエキノドルスが
プライベート便(ブローカー的な)で入荷した場合、
価格は1株10,000円~となるのは深緑の種類で
周知の事実でしたが、何とアヌビアスは最安値で
1000円未満と言う物も見られました。
これは根本的に間違っています。

ギニア便の定番中の定番である
アヌビアス バルテリィ var. アングスチフォリア
トロピカの物は葉柄に赤みが無い。  


















問屋さんもボランティアではないのです。
数百株ものアヌビアスが手元に届く前に
検疫で焼却されたり着状態が悪く、言葉を選ばずに
言うと「お金を払ってアフリカからゴミを買った」
状態になる場合もしばしばでは商売として成立
しません。
しかしながらいつしか価格競争の波に晒されるように
なってしまいました。それは残念ながら問屋間での
値下げ合戦の様相を呈したこと、数が多すぎて
捌くためには価格を下げざるを得なかったこと
などがありました。

最終的には誰からも必要とされなくなったかの
ような状況で、まさに焼野原。
ワイルドアヌビアスの価値は地に落ち、極々一部の
マニア以外には必要とされなくなりました。

個人的にかなり気にっているカメルーン便の
アヌビアス ナナの名前で入荷する種類。
勝手にカメルーンナナと呼んでいます。
これも最後はめちゃくちゃ安くなってました。



















そこから数年、ほとぼりが冷めたと言うべきか、
やはりどこかに物足りなさを感じたのか、一部の
問屋で輸入が再開されました。もちろんいろんな面で
簡単なことではありません。
この時、幸いなことに正しい判断がされました。
そう、価格が上がったのです。
もちろん昔と様々なコストも変化しておりその転嫁に
よる部分もあろうかと思いますが、投げ売り状態から
まともな価格に戻ったのです。

ナイジェリア便のハスチフォリア。
3枚葉が素晴らしい!!
葉柄に棘もありました。

















安売り合戦が趣味の領域で好循環を生むことは
考えられず、その水草が持っている価値そのものを
毀損する暴挙と言わざるを得ません。
もちろん入荷するまでの道筋が大変なのは変わりなく、
相変わらずの綱渡り状態。しかしながら本来の姿を
取り戻したアフリカ便は良いものをもたらしてくれます。

ギガンティアと思われる種類。
耳もさることながら葉脈の素晴らしいこと。
この感覚は野生株の醍醐味ですよ。


















喜ばしいことに、以前にも増してパワフルで
やはりワイルドはこうでないと!!(笑)と言う入荷が
ありました。

。。。と、喜んでいたのも束の間、実はその裏では
あの忌まわしきバナナネモグリセンチュウの問題が
燻っていたのです。。。


。。。続く