2013年もいろいろあったような気もしますが、
さて、何か驚いたことを挙げてみなさい、と
言われても何も浮かばないと言う寂しい状況です。
今年1年を通して、様々な状況を見たり聞いたりして
個人的(“Roots”的?)にも、この小さな業界的にも
考えさせられることの質が変わりました。
結論としては毎年のように年末にここで書くことと
変化はなく、と言うべきか悪化していると言うべきか。。。
何を削って何と向かい合ってるのだろうと。
ビギナー向けの楽しい熱帯魚が廃刊となり、
2大アクア誌(?)の一角、フィッシュマガジンが
廃刊となり(敢えて廃刊と言いますが)、アクアライフの
薄さに私もお客様も驚きを隠せず。。。
ALの新着には水草は無くて当たり前になりました。
専門店と言う言葉も既に意味を成さない状況です。
何の専門かわからないからです。
そして、近年稀に見る水草不作の年となりました。
まぁそんなことを言っても、私は出来ることなら
まだしばらく“Roots”を存続させたいわけですが。。。
今月PC(内部)を物理的に破損してしまい、
再確認出来ない入荷の画像が多数。。。
店頭でも、年末のあれはいつですか?と
稀におっしゃっていただいておりますので
やらねばなりません。
水草があるのかどうかわかりませんが
とりあえず行きましょう。
ちなみに毎年ここで挙げるのは基本的に
「当店に初めて入荷したもの」
となっております。他店にしか入荷しなかったものは
知らないです。
水草各種
クリプトコリネ
コメント:昨年からの微かな復調が持続している
印象はありますが、右肩上がりではなく、殆ど
横ばい。底は脱したとは思いたいのですが、取り巻く
状況は良いとは言えない。入荷も同種・同産地の
再入荷が殆ど。
1:キー Tongdon(TB便)
特にアナウンスは無かったのですが、産地は
初です。AZ便のカリマンタンから来たキーと
思われるものと言い、今回の本種と言い、
いつもの産地以外からキーが出ることは
かなり大きな出来事のはずなのですが、
これが話題にも上らないと言うこと自体が
残念な状況を反映している。
アヌビアス
コメント:昨年のゾオイアを最後にギニア・カメルーンの
アフリカ便は途絶えてしまいました。ファームものも
時折マーブルと呼ばれる斑入りのバルテリィ(var.nana?)が
入荷する程度でした。
該当種なし
エキノドルス
コメント:エキノはファームからやってくる改良品種しか
入荷が難しい状況ですので、AZ便が無い限りは
大幅なエントリーはなかなか。。。
1:オシリス‘Pinwheel’(神畑フロリダ便)
フロリダ便の新作エキノ。ここはオシリスばかり
作っているから色々出るのか、担当者が
オシリスが好きなのか(笑)
こだわりかたまたまかはわかりませんが
こういう傾向も嫌いじゃないです。
有茎草
コメント:近年稀に見る不作。
1:スタウロギネsp.サウスゴアなど(神畑インド便)
入荷インパクトとしては特にありませんが
まぁ有茎草が無さ過ぎて。。。
とにかく神畑インド便の復活を祝って。
しかしながら兎にも角にも少し高いと
売れない。新産地スターレンジ1本5000円、
不明種1本3000円がベースだった頃を
考慮すると採る方は当然誰もやらない。
有茎は売れないから利殖目的の需要も
無くなったということでしょう。
ホシクサ
コメント:基本的に入荷もないし、私個人的にも
モチベーションは上げてもらえない。入荷がないとか
そういう次元ではないです。
トニナやスターレンジの美しさは普遍(不変)ですが。
該当種なし
参考:ケヤリソウ Canacona Goa(神畑インド便)
草姿や産地からインターメディウムではなくセタケウムか?
という声がちらほら。大変美しい状態で入荷しました。
シダ(水生種)
コメント:元々入荷が多いものではありませんが
年に1つくらいは出るような感じでしょうか。
1:ミクロソリウム sp.Saripoi(LA便)
ワイルドトライデントと言った感じの水中育成可能な
ミクロソリウムと思われる種。トライデントより先ならば
ちょっとしたムーブメントになったかも?!
ブセファランドラ
コメント:昨年も述べたように1ジャンルとして確立されたと
思います。それなりに一般的になりつつあります。
こう言う形に落ち着くなら悪くはないでしょう。
1:Semadang(TB便)
色や形もなかなか格好の良いブセでした。
2:Sosok(TB便)
水中葉で入荷したため、その時の状況も相まって
若干状態が良くなかったものの、育ててみたい
ブセでした。
3:Kapit/Panyumpa(TB便)
あまりやってこない小型タイプのブセが2産地も
来ました。これらも水中で楽しみたいものです。
その他
コメント:毎年何かしら水草系でヘンタイ草が来るのですが
今年は記憶にありませんでした。。
該当種なし
水草以外の植物
アグラオネマ
コメント:昨年新設して、どうなるかと思いきや、流れは
変わらず。
1:Campur 月光(AZ便)
昨年のサイレントに引き続き、入荷時のインパクトと
好み的にはこれでしょうか。綺麗なのと受けるインパクトは
別と言う好例。
2:アルゲンタムシリーズ(LA便)
周りに後れを取ること1年以上でしょうか。
ようやく当店にもやってきました。
採集する場所で、個体群で、こうも違うのが
トリカラーの面白いところ。
サトイモ科の仲間
コメント:今やメインの入荷品となったサトイモ科の植物たち。
まだまだ変わった種類がどこかに潜んでいるようですね。
1:ホマロメナ sp. 蛇腹(LA便)
鮫肌に匹敵するインパクトのホマロメナでした。
2:アリダルム オリエンターレ (TB便)
個人的にお気に入りです。アリダルムも集めると
地味に楽しいです。
3:アリダルム sp. Ngabang(TB便)
やはりこういう細いやつもあるんですね(笑)このタイプのは
葉幅が無段階に存在しているようですが、すべて同一種
じゃないかなと思ってます。
4:スキスマトグロッティス sp. ガモアンドラ(TB便)
模様と言い質感と言い、いいじゃないですか(笑)
5:スキスマトグロッティス sp.Murung
Raya(LA便)
細葉で形は面白いし葉裏からぽこぽこ子株が出るし
面白いんだけどなぁ。。。と。
6:スキスマトグロッティス sp.?? ボルネオレッドステム(神畑便)
おそらく初めて見た種類だと思うのですが
あまり売れて無いようで。。。
シダの仲間
コメント:KSB便に引き続きLA便を得て、面白そうな
種類がさらに入手できるようになり、こっちのジャンルも
期待できます。この2便でテラリウムで遊ぶ幅が
何倍にも広がることに気づいてますか??
1:ミクロソリウム ペンタフィラム(KSB便)
大株は見たら忘れられないインパクトです!!
小さく育てても格好良い。もちろん巨大にするもよし!
2:アスプレニウム sp.Saripoi(LA便)
サイズも形状も申し分のないシダでした!
これは大当たりですよ。
3:ディプラジウム ポルフィロキラス Murung
Raya(LA便)
青光りのシダは外せません(笑)
4:クロコダイルファーン Maricu Santa
Fe(KSB便)
こういう誰も買わない一般種のワイルドが面白いんです。
どこまで拘れるかと言う部分が見えてきます。
インド便のワイルドウィステリア、ワイルドモンニエリなんかに
通ずるノリです(笑)
5:ドリナリア・アグラオモルファの類(KSB便)
何年も前からビカク推しだったのもあってこういう種類が
手ごろな価格で入手できるようになるのを
ずっと待ってました。
その他
コメント:最近はこちらもちらほらと。ただ、理解されにくい
物が増えてきました(笑)
1:アルトロポディウム ネオカレドニカム(KSB便)
通称「蛇皮」?(笑)丈夫で育てやすい変わった草です。
サンプル入荷で入手はしてましたが超放置でも
枯れない。なので手をかけるとかなり良くなるはず。
テラに使いたい1種。
2:リクアラ マッタネンシス?(KSB/TB便)
ヤシも園芸ではコアなファンが存在しているようです。
綺麗だし熱帯の雰囲気が出て良いですよ。
1:モノフィレア sp.(LA便)
個人的リクエストで無理に持ち帰ってもらいました。
入荷状態からどうなるか不明だったので様子見中。
<ランキングを終えて>
今年は近年稀に見る水草不作の年でしたが、インド便が
辛うじて復活したことが救いでしょうか。
個人的にはLA便が加わって、“Roots”では
「AZ」「KSB」「LA」「TB」の4大ルートを本人から
直接引っ張れることになったので、植物的には
かなりの幅が出ることになりました。ですので
シダとサトイモ科には困らないですね(笑)
そこで個人的な宿題であった、店頭に放置された
ウォーターフォールの改造に着手することへの
モチベーションは上がりました(笑)
と言うわけでテラリウムでの植物の遊び方も
模索しながらご紹介できればと考えてます。2012年も
書きましたが、買って並べて終わりではないです。
もちろん増やして終わりじゃないです。そこから先が
遊べるところなんです。
ただ、水草がとても寂しいので採集者の
みなさんには1入荷1水草をなんとかお願いしたいと
思い、声をかけさせてもらってます(笑)
2014年は水草をたくさん紹介できると
良いのですが。。。
最後になりましたが
「2013年度版も越年してしまい、申し訳ございません!!」
コメントは何なりとどうぞ。