いよいよ2014年も暮れようとしております。
とにかく年々水草の入荷が見られなくなり、
この企画も「印象に残った水草」を振り返ると言う
趣旨自体が揺らいでしまうので、今年は止めようかと
考えておりました。
しかしながら、一人の若者が「やってください」と
言うので、おじさんはやることにしました(笑)
ただ、水草が皆無に等しいのでどうにもこうにも
ネタ不足過ぎるのをどうするか。。。
逆に、いかに狭義の水草業界が矮小化しているかを
知ってもらうには良い機会かな、と。
現在のこの状況が、今までの積み重ねの結果であると。
そして。。。水草界はいつまで経っても変わらず
残念でしかない。
水草各種
クリプトコリネ
コメント:引き続きTB便にて時折入荷する程度と
なってます。べトンのアウリが入荷したのは嬉しかったですね。
1:楽園のキリアータ(LA便)
キリアータ自体は、もちろん珍しいと言うことは
無いのですが、あの画像とネーミングで。
アヌビアス
コメント:アフリカ便の入荷歴がある問屋さんも
頑張ってるのですが。。。一筋縄ではいかないですね。
該当種なし
エキノドルス
コメント:もうなーんも来ません。
該当種なし
有茎草
コメント:状況さほど変わらず。ずっと
デフレスパイラル。
該当種なし
参考:ペントルム(ペンソルム) セドイデス(神畑便トロピカ)
タコノアシ、そして一緒にイボクサもわざわざデンマークで作られて
入荷してます(笑)デナリーさんがミズユキノシタの紅葉に感激したのと
同じ感じですかね(笑)あれは銅色だからYenPennyだったのかな。
でも毎年新しい物を必ず出してくるトロピカ社や色々トライしている
アヌビアス社は評価できますよね。
ホシクサ
コメント:特定のルートで入荷があるようですが
このジャンルは勝手に他店さんにお任せしてます。
ただし、昔の名前とは被らないように配慮して
ほしいですね。新しい人には初めてみる名前でも
古い人には勘違いさせてしまいます。
該当種なし
参考:ホシクサの1種 レユニオン(LA便)
アフリカからの入荷は今は殆ど無いので貴重。
シダ(水生種)
コメント:やはり年に1つは出るもんですね!
1:ブレクナム オブツサータム var.
フランシィ(KSB便)
これ以外に水草で印象に残ったものが無いと言っても過言では
無い種類。みなさん手こずっているようですが、生きている個体が
ちらほらいるので絶対水槽内であの姿に出来るはず。ただしオブオブを
沈めてもこれにはならないと思うんだけど。。。なるのかな?(笑)
水中化と水没に耐えるのとは別ですよ。
ブセファランドラ
コメント:引き続き落ち着いた動き。海外の
ファームからも生産品が入荷するようになり、また1つ
日本から新たな水草のジャンルが発信され、水草としての
地位は確立されたようです。
しかしながら、新たに衝撃を受けるような入荷は無し。
該当種なし
参考:ブセファランドラ キシィ(旧カユラピス2)
日本におけるブセブームの副産物として、今まで学術的には
同じものだとされてきたブセが20数種に分類されるに
至りました。趣味家目線からすると当然なんですけどね(笑)
その中の1つTBさん(季子さん)がもたらしたカユラピス2に
季子さんの名前が学名に付きました。
その他
コメント:昨年に引き続き、変態水草の入荷も無く
沈黙のままに終了。。。
該当種なし
水草以外の植物
アグラオネマ
コメント:昨年末より更に発展。ピクタムのポテンシャルの底が
知れないと言うことがわかると言う驚異の状況。
これだけ出てもまだ違うものが出るので、これは最後まで見届けたい(笑)
順位無し(該当種無しではないです!)
すみません、多すぎて順位付けれません。。。良いのがたくさんあったのは
事実です。ただ殆どが手元で育成出来ておらず、成長していく様が
見れてないのが大きな理由でもあるんですよね。。。
今年入荷したもので、個人的に気になってるのは下記の株の最終形かな。。。
・ブラックマルチ(AZ便)
・イースター(AZ便)←これは入荷時に大きめだったのであれから先があるなら。
・白戦車(AZ便)←1st.の枠を超えるのかどうか。
・ホワイトアルバム(LA便)
・しるば~らいん全部(LA便)←これは誰しも気になるところでしょう(笑)
・参考:神畑便ピクタム
想定内ではありましたが、意外に大健闘!!
うるせー小売店と思われているはずですが、初便・2便目を買った者
として、リリース時の状態や画像等に意見しまくりました。
ただ、見事にそれ以上の物にして頂きましたので素晴らしいです。
と言う訳で、みなさんG3買った人はツイッターで
ハッシュタグ付けて画像お願いします!!
正直なところ、エウレカ・ニルバーシュ・サイレント・オリジナル法皇緑の
連合軍を超えるインパクトを求めてます。これらが基準になっちゃってます
からね。。。クシャトリアやキャッスルは見てみたいですね。この辺は
抜けてる感じがします。あと良くなりそうだけど、ポテンシャルを引き出せた
姿を見れてないものがたくさんあります。期待できそうなの結構あるんだけど。
しるば~らいんやスティーリアなんかは1年以上は切らずにじっくり育てた
方が良いと感じました。結果が出るのが凄く遅いです。LAさんやMSRさんの
様に先が見通せる眼を持っていれば別ですが、私なら2年は見たい(笑)
サトイモ科の仲間
コメント:今年も色々来ました。ちょっと思い出すのが大変ですが。。。
1:ホマロメナsp."狐尾"(LA便)
鮫肌、蛇腹に続き、進化?!を続けるホマロメナ。年に1つは変なのが出る
と言う、良い傾向にあります。しかしインパクトあったなぁ(笑)
2:サトイモ科の1種 Kutai barat Kab. Kutai-barat
S.Mahakam(TB便)
最後に来たウェービーなやつですね。縁の細かい波打ち具合、良いサイズ、
葉数の多さ、まさに容姿端麗。
3:キルトスペルマ ジョンストニィ(神畑便)
存在はとっくに知っていて、ちゃんと探せば買えただろうに
いつか手に入るはずと受け身だった草。同じスタンスの人が
数人いたとは(笑)大して欲しくなかったのかと聞かれると
凄く欲しかったのですよ(笑)
シダの仲間
コメント:LAさん、KSBさんが居る限りまだまだ
色んな種類が入荷するでしょう!
1:ウチワタキミ・ホソハタキミ(LA便)
細かったり広かったり(笑)
2:レユニオン島のシダ類(LA便)
あの最中、まさかの渡航(笑)次は無いです。こういうトライが
あって初めて我々は待ってるだけで色んなものが見れるのです。
基本的に採りに行くにしても、モチベーションは草とはいえ、
仕事の側面があるのは当然なので、応援は目に見える形で
すべきです。
3:フペルジアの仲間
ようやく良い物を買い易い価格で入手・販売することが出来ました。
熱帯雨林化にも拍車がかかるってもんです(笑)
その他
コメント:サトイモ科やシダ類が充実していたので
色々来てたと思いますし、皆さんの印象には残っているとは
思うのですが、なかなか。。。
該当種なし
参考:ジャスティキアsp.魚の骨(LA便)
まぁ私が勝手に魚の骨とか言ったように思いますが、意外や意外、
うちであの手があの数出るとは思いませんでした。綺麗だし
テラでも使えそうな形状なので良いと思います。
参考:ベゴニアsp.Bengkulu(LA便)
葉裏や茎が赤く、葉の表面は緑、でも毛が赤い(笑)
ベゴニアは自生地画像を見るようになって、テラ向きだと確信し、
3年前くらいに「採ってきて~」と言ってたのですが結局入荷せず。
やはり面白い物がたくさんあるようですね。
まとめ?!
今年もたくさんの入荷があったものの、水草は無いに等しい。
忘れてる・見落としてる物があるような無いような。。。(笑)
あったら教えてください。差し込みます(笑)
私はやらない・出来ないなので極力表だってレイアウトの話は
しないようにしてますが、今は殆ど石と木で出来てますし、削ったり
くっつけたりと水槽内造形ですから水草の存在価値は「素材の下」。
結局このブログでも再三述べてますが、水草水槽が流行ったり文化に
なったりはしないんですよ。
映画、本、TV番組内の映り込み。波風立たないです。
で、石原さとみと松下奈緒のドラマで部屋に水槽があるんですが
違和感しかない(笑)あの二人が水換えコケ取りトリミングしてる
姿が想像できませんよね(笑)家でやってたらゴメンナサイ。
それなら是非一度ご来店ください!!ピクタム良いですよ(笑)
冗談はさておき、数年前に自分で舵を切った水草ではない植物への
アプローチ。間違っては無かったと思う反面。。。まぁ私1人が
どうすることもできないので、今できることをやるだけです。
もう少しここに居たいので。
コメントはお気軽に!(笑)
2014年12月30日火曜日
2014年12月27日土曜日
没個性
以前、このような記事や、別にこのような記事をこのブログに書きました。
ちょうどあれから約1年過ぎようとしていますが、
状況はどのように変化したでしょうか。
自身の店に引きこもっている私ですが、なんとか
外の情報は収集しています。
そこから判断できるのは、やはり業界自体が矮小化しているに
他ならないと言うことです。
相変わらず業界では明るい話は聞こえてきません。
有名大型店の閉店も続いています。そして中・大型店や
チェーン店と言えど、苦戦しているように見受けられます。
もちろん小売店のみならず、その上の段階でも苦戦が
続いています。
一見、好調なように見えても、それはユーザー目線から見た
限られた一側面でしかありません。
取り巻く環境は厳しく、皆さんが驚くようなことがあっても
不思議ではないのです。
また、全国的に見て勢いがありそうなところは小売以外の
後ろ盾がある事が多く、それは一般ユーザーからは
見えないものです。
そうなると以前の記事にも書いた通り、数字が出せる
安易な方向へ傾かざるを得ない、と言うことになります。
以前の記事では、容易に手を出しやすい小型水槽と言うものへ
業界全体が一斉に動いたことを指摘しました。
その動き自体は主にメーカーの影響が大きくみられた
ように思います。
さて、今回は草を中心に小売店を見てみたいと思います。
一般的には以前の記事内にも書きましたが、小型水槽ブームの
最大の弊害として、没個性があります。
内容が重複しますが、小型水槽は当然ながら小さな魚を
少数しか飼育することが出来ません。
また、ビギナー向けであることが多い小型水槽で飼育できる
丈夫な(これも可哀想な表現ですね。良くない環境でも
頑張って生き残ることが出来る、と言った方が良いかもしれません)
小型魚と言うのは種類が限られてきます。
と言うことは小型水槽が幅を利かせているこの状況下で
限られた販売スペースに入れる魚種の優先順位は自ずと
決められてしまいます。
そうです、どこに行ってもいる魚が同じになってしまうのです。
この趣味の楽しみであるショップ巡り(もはや死語に近い?)を
したとしても、見る景色に違いが無くなるのです。
そうなるとユーザーの楽しみがまた一つ削がれてしまい、
ショップの矮小化が進むとともに、それが問屋にも波及
してしまいます、それがまたショップの選択肢を狭め、その結果
ますますショップの個性が薄れ、結局ユーザーがショップから、
この趣味から離れて行ってしまうのです。
個性の出し方はそれぞれで良いと思いますし、それは
今日始めて明日明後日に認知され歓迎されるものでは
ありません。そういうお店こそユーザーにその真贋を
じっくりと見極めらるべきものであるでしょうから。
残念ながら個性を認められるには不遇の時期が長いと
思いますし、またその時期を耐えられるだけの様々な力が
なくてはなりません。
一般的には年々個性を持って出来るショップが減少しているのは
明らかですが、そこで草業界を見てみましょう。
この狭い草業界にも稀にブームのようなものが起きます。
古くはダッチアクアリウム、そしてヨーロッパファームの
改良エキノ。南米便全盛時のトニナ・有茎草、そこから
派生したホシクサブーム。同時にやってきた深緑エキノや
採集ものが増え始めたクリプトコリネ。
このあたりはかなり大きな動きでした。
今思えばこの時に下地が出来上がりつつあったのかもしれません。
そして更に(狭い)世間を大きく動かしたのが、何と言っても
「ブセファランドラ」の存在です。
世の中の景気後退と共にその存在感を増していったこの
ブセファランドラは、今までそう言った類の草を
扱ってこなかったショップをも動かします。
こちらとしてはクリプトコリネがメインの時代に
その性質から気の休まらない日々が続くので、その
気分転換にと、私が始めた周辺のサトイモ科の模索の中、
良いタイミングで登場してくれた草と言った感じでした。
そこに可能性を見た私はTBさんに無理を言って色々
お願いしました。そうしているうちにブセファランドラの
認知度も徐々に向上してきました。
ただ、私がお付き合いさせて頂いている採集者の方々は
卸先を限りなく絞り込んでいます。
狭い世界での情報発信と入荷です。需給自体はその
限られた範囲内でバランスは取れていましたが、
ブセのポテンシャルの高さから思わぬ人気となりました。
少しだけでも水草を知っているショップからすると
この業界低迷の物が売れないご時世、日々努力して
販売している1束250円の水草よりこの3000円もする
アヌビアス ナナの出来損ないみたいなのが飛ぶように
売れているのは異様な光景です。日に日に存在感を
増すこの草を売らない手は無い。
もちろんその流れはユーザーにも波及していて、
ヤフオクでは日に日にブセの出品が増え、価格も
高騰したようです。
長くなってきたので端折りますが、概ねこう言った流れを
経て、あちこちでブセファランドラを見るようになりました。
別にそれが悪いと言っているわけではありません。
ブセファランドラが1ジャンルとしてある程度の地位を
築けたのは一般化と言う方向性があったからです。
そしてブセファランドラを通じてこういう世界があることを
垣間見た人たちの中から、ほんの一握りのマニアが
生まれることを私は待っていますので。
また、そういう流れを経て水草の楽しみを発見できる
ショップが全国に少しだけ出来れば良いとも思ってます。
ブセの「ブーム」は去りましたが、1ジャンルとして残り、
価格面では私の想像通りで、世間で言われていた
価格破壊と程遠い物であるにせよ、海外ファームでの
組織培養なりの生産まで行われるようになったのです。
さて、翻って現在。
主役は引き続きサトイモ科。私個人は出来るだけ
多岐に渡るよう努力はしてますが、メインはどうしても
アグラオネマ ピクタムになっています。
ブセファランドラの価格帯で映画マルコムXの
1シーンにあったマルコムが手を翳したように
なるのですから、同じ現象が1つ上の世界で起こると。。。
そうです、結果としてブセに変わって売れるもの、しかも
世界が違う。当然起こるべくして起こりました。
引き続き業界で売れるものは無い、景気も良くならない、
業界は冷え込む一方。
そこにスターが現れると野中の一本杉が如く、注目が集まり、
誰もがそこにすがろうとするのです。もちろんそうなるのは
わからなくはないですし、発信源であるこちら側の多くが
そうなってしまいがちなのですから一定の理解はしています。
ただ、こだわりも何もなく、人気商材の1つとして
そのようなものに興味も思い入れもなく、どこかと
戦うかのようにかき集め騒ぎ立てる姿には、個性など感じず、
そこから感じ取れるものは、本来あるべきものとは
全く異質の熱量でしかないのです。
ちょうどあれから約1年過ぎようとしていますが、
状況はどのように変化したでしょうか。
自身の店に引きこもっている私ですが、なんとか
外の情報は収集しています。
そこから判断できるのは、やはり業界自体が矮小化しているに
他ならないと言うことです。
相変わらず業界では明るい話は聞こえてきません。
有名大型店の閉店も続いています。そして中・大型店や
チェーン店と言えど、苦戦しているように見受けられます。
もちろん小売店のみならず、その上の段階でも苦戦が
続いています。
一見、好調なように見えても、それはユーザー目線から見た
限られた一側面でしかありません。
取り巻く環境は厳しく、皆さんが驚くようなことがあっても
不思議ではないのです。
また、全国的に見て勢いがありそうなところは小売以外の
後ろ盾がある事が多く、それは一般ユーザーからは
見えないものです。
そうなると以前の記事にも書いた通り、数字が出せる
安易な方向へ傾かざるを得ない、と言うことになります。
以前の記事では、容易に手を出しやすい小型水槽と言うものへ
業界全体が一斉に動いたことを指摘しました。
その動き自体は主にメーカーの影響が大きくみられた
ように思います。
さて、今回は草を中心に小売店を見てみたいと思います。
一般的には以前の記事内にも書きましたが、小型水槽ブームの
最大の弊害として、没個性があります。
内容が重複しますが、小型水槽は当然ながら小さな魚を
少数しか飼育することが出来ません。
また、ビギナー向けであることが多い小型水槽で飼育できる
丈夫な(これも可哀想な表現ですね。良くない環境でも
頑張って生き残ることが出来る、と言った方が良いかもしれません)
小型魚と言うのは種類が限られてきます。
と言うことは小型水槽が幅を利かせているこの状況下で
限られた販売スペースに入れる魚種の優先順位は自ずと
決められてしまいます。
そうです、どこに行ってもいる魚が同じになってしまうのです。
この趣味の楽しみであるショップ巡り(もはや死語に近い?)を
したとしても、見る景色に違いが無くなるのです。
そうなるとユーザーの楽しみがまた一つ削がれてしまい、
ショップの矮小化が進むとともに、それが問屋にも波及
してしまいます、それがまたショップの選択肢を狭め、その結果
ますますショップの個性が薄れ、結局ユーザーがショップから、
この趣味から離れて行ってしまうのです。
個性の出し方はそれぞれで良いと思いますし、それは
今日始めて明日明後日に認知され歓迎されるものでは
ありません。そういうお店こそユーザーにその真贋を
じっくりと見極めらるべきものであるでしょうから。
残念ながら個性を認められるには不遇の時期が長いと
思いますし、またその時期を耐えられるだけの様々な力が
なくてはなりません。
一般的には年々個性を持って出来るショップが減少しているのは
明らかですが、そこで草業界を見てみましょう。
この狭い草業界にも稀にブームのようなものが起きます。
古くはダッチアクアリウム、そしてヨーロッパファームの
改良エキノ。南米便全盛時のトニナ・有茎草、そこから
派生したホシクサブーム。同時にやってきた深緑エキノや
採集ものが増え始めたクリプトコリネ。
このあたりはかなり大きな動きでした。
今思えばこの時に下地が出来上がりつつあったのかもしれません。
そして更に(狭い)世間を大きく動かしたのが、何と言っても
「ブセファランドラ」の存在です。
世の中の景気後退と共にその存在感を増していったこの
ブセファランドラは、今までそう言った類の草を
扱ってこなかったショップをも動かします。
こちらとしてはクリプトコリネがメインの時代に
その性質から気の休まらない日々が続くので、その
気分転換にと、私が始めた周辺のサトイモ科の模索の中、
良いタイミングで登場してくれた草と言った感じでした。
そこに可能性を見た私はTBさんに無理を言って色々
お願いしました。そうしているうちにブセファランドラの
認知度も徐々に向上してきました。
ただ、私がお付き合いさせて頂いている採集者の方々は
卸先を限りなく絞り込んでいます。
狭い世界での情報発信と入荷です。需給自体はその
限られた範囲内でバランスは取れていましたが、
ブセのポテンシャルの高さから思わぬ人気となりました。
少しだけでも水草を知っているショップからすると
この業界低迷の物が売れないご時世、日々努力して
販売している1束250円の水草よりこの3000円もする
アヌビアス ナナの出来損ないみたいなのが飛ぶように
売れているのは異様な光景です。日に日に存在感を
増すこの草を売らない手は無い。
もちろんその流れはユーザーにも波及していて、
ヤフオクでは日に日にブセの出品が増え、価格も
高騰したようです。
長くなってきたので端折りますが、概ねこう言った流れを
経て、あちこちでブセファランドラを見るようになりました。
別にそれが悪いと言っているわけではありません。
ブセファランドラが1ジャンルとしてある程度の地位を
築けたのは一般化と言う方向性があったからです。
そしてブセファランドラを通じてこういう世界があることを
垣間見た人たちの中から、ほんの一握りのマニアが
生まれることを私は待っていますので。
また、そういう流れを経て水草の楽しみを発見できる
ショップが全国に少しだけ出来れば良いとも思ってます。
ブセの「ブーム」は去りましたが、1ジャンルとして残り、
価格面では私の想像通りで、世間で言われていた
価格破壊と程遠い物であるにせよ、海外ファームでの
組織培養なりの生産まで行われるようになったのです。
さて、翻って現在。
主役は引き続きサトイモ科。私個人は出来るだけ
多岐に渡るよう努力はしてますが、メインはどうしても
アグラオネマ ピクタムになっています。
ブセファランドラの価格帯で映画マルコムXの
1シーンにあったマルコムが手を翳したように
なるのですから、同じ現象が1つ上の世界で起こると。。。
そうです、結果としてブセに変わって売れるもの、しかも
世界が違う。当然起こるべくして起こりました。
引き続き業界で売れるものは無い、景気も良くならない、
業界は冷え込む一方。
そこにスターが現れると野中の一本杉が如く、注目が集まり、
誰もがそこにすがろうとするのです。もちろんそうなるのは
わからなくはないですし、発信源であるこちら側の多くが
そうなってしまいがちなのですから一定の理解はしています。
ただ、こだわりも何もなく、人気商材の1つとして
そのようなものに興味も思い入れもなく、どこかと
戦うかのようにかき集め騒ぎ立てる姿には、個性など感じず、
そこから感じ取れるものは、本来あるべきものとは
全く異質の熱量でしかないのです。
2014年2月8日土曜日
新着水草裏道の駆け抜け方
久々に良記事に出会ったのでオマージュを。
誌面ではないので、一般的な認識から外れます。
※確かAL2014年2月号だったと思います。
新しい水草の魅力
最近はなかなか入荷がないのが残念ではあるが
入荷状況を緻密に見つけていくことで、何かしらの
出会いはあるはず。
偶然または必然、努力の賜物で引き当てた
新着水草を自分の水槽で育て上げる喜びは
育成派側の人間には格別であると思う。
もちろん育成条件不明の難種を克服した時の
達成感・充実感は何物にも代えがたいが
結果的に育成が容易であっても、スター水草に
なったものをいち早く、正体不明時に自分が
手がけていたという自己満足もなかなかの
ものではないだろうか。
各便の特徴
近年において新着が来るコマーシャルルートは、
普通の人にはわかりづらいインドネシア特殊便や
明確に新しいルートであるイタリアAnubias社、
私のわがままで始まったフロリダ便(北米便)、
スリランカファーム便など、高城氏が挙げている
ようなところだろう。
ただしヨーロッパは金融危機以降、総崩れに近い状態で
新たなファームを掘り起こさないと難しいだろう。
その1つがAnubias社なのだが、かつてのGULA社の
ような奥行きが垣間見えるかどうか。良いところは
ついているとは思うのだが。
インドネシア特殊便は所在地を生かしたクリプトコリネや
交配種のエキノドルス等があった。Anubias社は
ハイドロパイパーに目が行くが、多くの「逆輸入」ものが
見られた。復活したインド便ではロタラなどの有茎種や
ホシクサ、クリプトコリネやラゲナンドラがメイン。
ただ、年末にも私が2013年は近年稀に見る水草不作の年と
書いたし、高城氏をして「地味な年になってしまった感は
どうしても否めない」と言わしめたのは残念な話。
細かな種類は高城氏の記事・年表に譲る。
新着水草を見つけよう
新着水草はまず、水草に注力しているショップ、または
担当者がいるショップでないと入荷することが殆ど無い。
当然狭き門であるし、入荷数が少ないことが多い。
もちろんコマーシャルルートのものや、あからさまに
生産品である場合は次回の入荷も望める蓋然性は高い。
しかしながら単発、もしくは1年~数年に1回の入荷となる
場合が多い。
そういったものを入手するためには常日頃、アンテナを
張り巡らせる、ラインを確保しておくことが重要。
インターネットが普及して情報の価値が下がったように
見えるし、情報を軽んじている人が多いのだが
「情報」こそが宝なのである。決して安くは無い。
入荷した場合は、「様子見」と言うくだらないことは
避ける。育つかどうかなど大した問題ではない。
状態は良いに越したことはないが、そもそも不明種の
場合は何がどうなのかわからないのだから、目を閉じて
入手する。価格など気にしない。どこまで自己満足を
追求できるかの1点しかないのだから。
仮に3本日本に上陸を確認したものを1本買ったとしよう。
2本の存在を確認しつつ育てていると、1本が溶けたという。
数日後、もう1本が枯れたという。日本でその水草は
自分の水槽に1本しかない。屈折した珍草好きには
たまらない瞬間である。
育つかどうか確認され、ショップや趣味家が増殖して
すっかり人工環境下に馴染んで、安全を担保された
ものは新着とは「呼ばない」。そう、わけのわからない
ものほど良いのだ。さすが高城氏である。
もちろん育てたり増やしたり、そもそも維持すら難しいといった
水草だけを新着と呼ぶのではなく、近年ではその代表と
なった「Newラージパール」のようにレイアウトに
使えるような水草を発掘するのも新着水草を
掻き回す理由にもなる。ただし、当たり前なのだが
来るものすべてがそんな水草ではない。それっぽいものの
中から極々稀にスターが生まれるのだ。
レイアウターでもそういう種類を探す努力を惜しまない人は
昔は多かったように思う。
誰かが見つけて育成法や使い方を確立されたものを
1年後に使うのか、入荷して正体不明の時に「これって。。。」と
話しながらスターに駆け上がるのをそばで見るのか。
真正水草好きならどちらを選ぶのかは言わずもがなだろう。
そして、スターになったとき、自分の水槽から抜いて
「あぁ、楽しかった!」と、捨てるのだ。
誌面ではないので、一般的な認識から外れます。
※確かAL2014年2月号だったと思います。
新しい水草の魅力
最近はなかなか入荷がないのが残念ではあるが
入荷状況を緻密に見つけていくことで、何かしらの
出会いはあるはず。
偶然または必然、努力の賜物で引き当てた
新着水草を自分の水槽で育て上げる喜びは
育成派側の人間には格別であると思う。
もちろん育成条件不明の難種を克服した時の
達成感・充実感は何物にも代えがたいが
結果的に育成が容易であっても、スター水草に
なったものをいち早く、正体不明時に自分が
手がけていたという自己満足もなかなかの
ものではないだろうか。
各便の特徴
近年において新着が来るコマーシャルルートは、
普通の人にはわかりづらいインドネシア特殊便や
明確に新しいルートであるイタリアAnubias社、
私のわがままで始まったフロリダ便(北米便)、
スリランカファーム便など、高城氏が挙げている
ようなところだろう。
ただしヨーロッパは金融危機以降、総崩れに近い状態で
新たなファームを掘り起こさないと難しいだろう。
その1つがAnubias社なのだが、かつてのGULA社の
ような奥行きが垣間見えるかどうか。良いところは
ついているとは思うのだが。
インドネシア特殊便は所在地を生かしたクリプトコリネや
交配種のエキノドルス等があった。Anubias社は
ハイドロパイパーに目が行くが、多くの「逆輸入」ものが
見られた。復活したインド便ではロタラなどの有茎種や
ホシクサ、クリプトコリネやラゲナンドラがメイン。
ただ、年末にも私が2013年は近年稀に見る水草不作の年と
書いたし、高城氏をして「地味な年になってしまった感は
どうしても否めない」と言わしめたのは残念な話。
細かな種類は高城氏の記事・年表に譲る。
新着水草を見つけよう
新着水草はまず、水草に注力しているショップ、または
担当者がいるショップでないと入荷することが殆ど無い。
当然狭き門であるし、入荷数が少ないことが多い。
もちろんコマーシャルルートのものや、あからさまに
生産品である場合は次回の入荷も望める蓋然性は高い。
しかしながら単発、もしくは1年~数年に1回の入荷となる
場合が多い。
そういったものを入手するためには常日頃、アンテナを
張り巡らせる、ラインを確保しておくことが重要。
インターネットが普及して情報の価値が下がったように
見えるし、情報を軽んじている人が多いのだが
「情報」こそが宝なのである。決して安くは無い。
入荷した場合は、「様子見」と言うくだらないことは
避ける。育つかどうかなど大した問題ではない。
状態は良いに越したことはないが、そもそも不明種の
場合は何がどうなのかわからないのだから、目を閉じて
入手する。価格など気にしない。どこまで自己満足を
追求できるかの1点しかないのだから。
仮に3本日本に上陸を確認したものを1本買ったとしよう。
2本の存在を確認しつつ育てていると、1本が溶けたという。
数日後、もう1本が枯れたという。日本でその水草は
自分の水槽に1本しかない。屈折した珍草好きには
たまらない瞬間である。
育つかどうか確認され、ショップや趣味家が増殖して
すっかり人工環境下に馴染んで、安全を担保された
ものは新着とは「呼ばない」。そう、わけのわからない
ものほど良いのだ。さすが高城氏である。
もちろん育てたり増やしたり、そもそも維持すら難しいといった
水草だけを新着と呼ぶのではなく、近年ではその代表と
なった「Newラージパール」のようにレイアウトに
使えるような水草を発掘するのも新着水草を
掻き回す理由にもなる。ただし、当たり前なのだが
来るものすべてがそんな水草ではない。それっぽいものの
中から極々稀にスターが生まれるのだ。
レイアウターでもそういう種類を探す努力を惜しまない人は
昔は多かったように思う。
誰かが見つけて育成法や使い方を確立されたものを
1年後に使うのか、入荷して正体不明の時に「これって。。。」と
話しながらスターに駆け上がるのをそばで見るのか。
真正水草好きならどちらを選ぶのかは言わずもがなだろう。
そして、スターになったとき、自分の水槽から抜いて
「あぁ、楽しかった!」と、捨てるのだ。
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