2022年6月26日日曜日

持っておきたい水草関連書籍【10】

 昔は毎年のように何かしら熱帯魚の

図鑑的なものが出ていたように思います。

恐らく良い時代だったからでしょうね、

ある程度売れたんだと思います。

内容は出版元の熱量だったりどのような

情報ソースやライターを持っているかで

大きく変わったかと思います。

そこで南米最強のバックグラウンドを持つ

アグアから出た図鑑がこれ。



もちろん熱帯魚がメインですが
水草も多数掲載されています。
結構使えるんですよ、これ。














熱帯魚も水草も怒涛の入荷があった時代、

黄金期の軌跡ともいえる書籍ですね。

2300と言う数字に圧倒されます(笑)

水草そっちのけで魚だけ見ていても

かなり満足できます。

水草は300種の掲載となっています。

500種だなんだと言っていると少なく

感じてしまいますが十分な数ですよ。


おすすめポイント

図鑑の写真は恐らく殆どが吉野さんの

物なので綺麗で見やすいです。

種類は一般種から新着系、ファーム物の

ちょっと変わったところまで幅広く

掲載されていて非常にバランスが良く

水草好きならなるほどと思えるチョイス。

やはり多くが水中葉なのもポイントです。

属ごとに分けてある点や、インデックスも

ポピュラーネーム、学名と2種あるのも

毎回のことながら見るべき点ですね。

種類の解説は字数制限が結構大変

だったんじゃないかと思うのですが

意外と重要なこともサラっと書いてあり

よくまとめてあると思います。


水草にしか興味が無く、熱帯魚の

部分は要らないよ。。。と思っても

それが買わない理由にはならない

図鑑だと思います。


THE AQUARIUM 2300 ATLAS

熱帯魚2000種&水草300種大図鑑

定価3800円(税別)

1997年8月20日発行

松坂實 富沢直人

ISBN 4-938954-85-0



2022年6月19日日曜日

持っておきたい水草関連書籍【9】

こうやって水草関連の書籍を拾っていくと

意外に日本の本があることに気付きます。

しかしながらやはり水草マニアとしては

海外の図鑑は所有しておきたいところ。

何と言っても装丁が格好良い。

むしろ飾らずにはいれないですよ(笑)

もちろん中身も優れていてこそでは

ありますが。。。

それを実現しているのがこちら。


飾ってくれと言わんばかりの
表紙です。超イカしてる(笑)
中身は完全にマニア用。














まず装丁でやられますよね(笑)

重厚で迫力があります。

所有することによる満足感が相当高い。

ドイツ語なので基本的には絵本ですが

眺めるだけであれこれ妄想出来ました。

まさかここに載っている水草がその後

入手出来るようになるとは。


おすすめポイント

水草は基本的にイラストですがそれが

また良いのです。拡大コピーして

額に入れて飾りたいくらいですね(笑)

写真も少しあってクリプトのものが

多いのですがほぼ仏炎苞です。

これだけまとめて仏炎苞の画像が

見ることが出来る書籍も少ないと

思います。

掲載している種類はかなりロゼットに

振ってます。アポノゲトンも多いですね。

有茎もありますが普通の水草本よりは

かなり少ないかと思います。

今はインターネットでも翻訳出来るので

読もうと思えば読めるかもしれませんが

見ているだけでも飽きの来ない内容です。

1種ごとにしっかり解説があるので気になる

種類だけも読んでみるのも良いと思います。


水草マニア、特にロゼットに寄っている人は

必ず役に立つと思います。

もちろんそうでない人にも。



AQUARIENPFLANZEN

定価----

1990年発行

Hendrik C.D.De Wit

ISBN 3-8001-7185-6


2022年6月12日日曜日

持っておきたい水草関連書籍【8】

今現在、水草のことを調べる時に

まず使うのはインターネットだと思います。

ただ検索と言うのはちょっと頭を使わないと

思うような結果が得られないことがあります。

そういう時に書籍は便利なのですが

マイナーオブマイナーな水草と言うジャンルでは

そうそう頻繁に使える図鑑が出るわけでは

ありません。

そんな中、登場したのがこれです。


満を持して登場した水草図鑑です。
アクアリウムの水草に対しては
全方位型なのでとても便利!














水草図鑑と言うのは滅多に出るものでは無いので

出版されるだけでもありがたいのですが、やはり

水草マニアとしては中身にこだわりたいところです。

掲載されている種類、写真のクオリティ、水草の

状態、等々。。。そう言った複数のファクターに

対する要求を満たすと言うのはなかなか困難ですが

本書は水草の採集、栽培、同定、撮影等をこなす

吉野さん本人が作ったことによってそれが達成

されています。


おすすめポイント

何と言っても掲載数の多さですね。

しかも古い水草から当時の最新まで幅広く

網羅しています。写真も美しく非常に

見やすくなっています。

また、著者がAL誌において新着水草や水草特集で

写真を提供し続けてきたことや国内外で

採集していたこともありマニアが通ってきた

道程そのものが掲載されていると言っても

過言ではありません。

あと私も少し協力しているところもポイントです(笑)

1つ難点を挙げるとすれば、初期に紹介された名称と

本誌に掲載されている名称が大きく変更されている

種類があり、少しややこしくなっています。

とは言え、過去の南米や東南アジアから入荷した

採集物の水草たちを知る上では外すことのできない

資料となっています。


水草の楽しみ方、AQUATIC SCENE、そして

本書を加えてこの三大吉野本は水草マニアに

欠けてはならないピースでしょう。


世界の水草728種図鑑

定価2552円+税

2005年11月2日発行

著者 吉野敏

ISBN 4-89512-534-3

2022年6月5日日曜日

持っておきたい水草関連書籍【7】

以前ご紹介した「世界の水草」以降、

昔から馴染みのある種類から新しく

もたらされた種類まで幅広く取り上げた

図鑑と言うものは無かったと思います。

雑誌の特集や熱帯魚図鑑と併せてのものは

ありましたが、やはり水草のみと言うのは

なかなか難しいのでしょうね。

しかしながら新着で盛り上がった時期を経て

ようやく出たのがこちら。


待望の水草図鑑でしたね。
新着種を多く掲載したのは
大きかったです。














水草図鑑、しかも500種となればこれはもう

楽しみでしかないと言ったところでしょう。

ピーシーズと言う事で写真を期待するものの

500種と言う数を揃えるのはかなり困難を

極めたんだろうな。。。と言う印象。

あとデジカメへの過渡期でもあったため

不自然な色合いの画像が多いのがやや

気になる点ですね。

個人的に一番厄介だと感じるのは

ページ構成がカラー見開きの次に

その解説でモノクロ見開きになっており

カラー・モノクロ・カラー・モノクロと

交互になっていて、ハマるとページを

めくれどめくれどモノクロしか開かん!!

みたいなことになります(笑)

あとは少し間違いがありますね。


おすすめポイント

その頃リアルタイムで入荷していた

ワイルド物が多く取り上げられている点です。

また、ライターや写真の出元がMPJと

異なることが多いため、こちらにしかない

水草や自生地の写真が結構あります。

しかも結構マイナーと言うか狭い範囲でしか

出回らなかったと思われるものもちらほら。

お気づきの方も多いかと思いますが

アグアの緑本と同じ写真もありますね。

2001年の段階でこの水草があったんだ、と言う

検証にもなるかなりいいタイミングでの

出版だと思います。

一応協力に当店の名前があるのもポイント(笑)


いわゆる新着水草系の指標となる存在で

データとして時系列を確認するのにも

役立つかと思います。


アクアリウムで楽しむ水草図鑑

定価2667円+税

2001年発行

富沢直人 山崎浩二

ISBN4-938780-61-5