前景用に用いられる複数種のクリプトコリネは一般的には以下の5つが
販売されております。
「パルバ」「ウィリッシィ」「ルーケンス」「ネヴィリィ」「アミコルム」
これらは名称と草姿がややこしく、判別しづらい状況にあります。
入荷型は主に水上葉で、ロックウールに植えつけられ、ポット入りとなっております。
サイズ差はあれど、形状はどれも似たような感じで一般的は並列に扱われている
感じであります。しかしながら、これらは名前だけで選んでしまうと想像とは
全く異なる成長をしますので注意が必要です。
ここでは比較的流通量の多いファームのものを取り上げてみたいと思います。
<パルバ>
トロピカのものは若干茶色が乗って、葉が立ち気味でやや大きくなります。増殖速度も
それほど遅くはないようです。
好対照なのが、オリエンタルのものであります。成長が大変遅く、葉は寝そべるように
展開し、流通しているクリプト最小です。
<ウィリッシィ>
トロピカの入荷型は葉柄に対して葉が短く、サイズもやや小ぶりでパルバの2倍程と
言ったところであります。水中葉は寝そべるように展開し、オリエンタルのパルバを
幅広・大型にした感じになります。
オリエンタルのものは、水上型では大変葉柄が長く、直立しております。しかしながら
水中展開するとトロピカのものと同様な草姿となり、前景草として使えるものであります。
<ルーケンス>
トロピカのルーケンス(Cry.×willisii “lucens”)は成長が速く、ランナーで盛んに
増殖します。葉には茶色が乗り、好環境下では30センチ程に成長してしまうので
前景には不向きです。
オリエンタルのルーケンスは入荷時のサイズは小さく、トロピカのパルバを幅広にして、
若干サイズを大きくした感じであります。水中展開しても大した変化もなく、前景に
適しております。
アクアフローラのものは入荷時のサイズが大きいのタイプですので、恐らく
オリエンタルのウィリッシィと同様となると思われます。
<ネヴィリィ>
ネヴィリィの名称で入荷するのは、現在はアクアフルールが主であります。こちらは
オリエンタルのウィリッシィと同様となっておりました。
<アミコルム>
アミコルムの名称で入荷するのは、アクアフルールのみであります。こちらはトロピカの
ルーケンスと同タイプと考えて差し支えはないと思われます。
トロピカのルーケンスとアクアフルールのアミコルムは前景には不向きで、好環境下に
おいては草丈20センチを超える大型化が予想されます。
最も前景として使いやすいのはオリエンタルのパルバであり、決して大型化することなく、
寝そべるように展開するものであります。反面、増殖は遅く、レイアウトに用いる際は
当初よりそれなりの株数を植栽する必要があります。
オリエンタルのルーケンスやウィリッシィ、フルールのネヴィリィ、トロピカのウィリッシィは
前景に用いても差し支えはありませんが、6045水槽以上が見た目には良いと思われます。
(注)現在検証中の種類も含まれております。使用する際は育成環境などと照らし合わせ
ながら、大きさの調整などを行ってください。
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