2016年5月25日水曜日

クリプトコリネ ~この美しい水草~ Part4-1

さて、今回で4回目になりました、クリプトコリネの
魅力ですが、ひとまずPart4で最後にしたいと
思います。。。が、書いてるうちにとんでもなく
長くなったので2回に分けます(笑)

記念すべき最終回にふさわしくクリプトコリネ
最大の魅力、いや、魔力について。


―――――溶ける。


これですね。
溶けを語らずしてクリプトコリネは語れません。

ある日突然、昨日まで瑞々しく開いていた葉は
見るも無残な姿に。。。
「なぜ。。。?先週の換水の時にはなんとも
なかったのに。。。急に溶けるなんて!」

クリプトコリネの水中育成を行っていると
誰しもいつかは通る道です。たまに聞く声で
「いや、溶けたことないんですよ。」と言うのが
ありますが、それはラッキーです。そしてまた
溶けを経験せずにクリプトコリネを育てた、
などと言ってはイケマセン(笑)
。。。すみません、冗談です、と言いたいところ
ですが、「溶け」は、クリプトコリネ育成の
必修科目です。

でもこの溶けこそが、クリプトコリネ最大の
特徴と言っても過言ではありません。
同じ水草で、ホシクサや有茎草なども
環境の変化などで溶けるように枯れますが
それとは別次元のものです。


まず溶けは突然やってきません。そこには
必ず理由があります。いつもと違うほんの
些細なことがトリガーとなって、クリプトコリネは
まるで自らの意思を持っているかのように
その葉を溶かします。
そしてその前にしばしばシグナルを出しています。

ヒュードロイの葉。よく見るとそばかすのように
斑点が出ているのがわかります。
溶ける前にはこの斑点が出ることがあります。

手前の葉はかなり多くの斑点が見られます。
もちろん、他の葉にも出ていますね。
こうなるともう大溶け前夜です。
個人的に「死の斑点」と呼んでます(笑)

上の画像のように、溶ける前に葉の表面に斑点が出ることが
あります。これが出てしまうと溶け確定と思っても良いので
見つけた時には覚悟して対処に入らねばなりません。

ここで、溶けた様子を。。。と画像と動画で解説したかったの
ですが、15年12月末に大溶けやらかしたので、これは
ブログのネタに、とは思ったものの精神的にカメラを
向ける気になれずサンプル撮れず。。。スミマセン。
ブロガー失格ですね(笑)

。。。で、何も無しと言う訳にいかないので、サンプルとして、
15年維持しているヒュードロイ水槽の話を。。。
この水槽は120x45x45(cm)と言う大きめの水槽で
底床は大磯と言うこともあり、非常に安定しています。
ただ、管理者がその安定に胡坐をかくことがありまして、
1~2年に1度のペースで大幅に溶けています。
もちろん、数えきれない株数が繁茂しているので、
キャパ的に頭打ちになった時にクリプト自身が数(割合)の
調整を行うように溶けているだろう側面も感じますが、
多くの場合は確実に栽培者の怠慢やミスが原因です。

この水槽に限ってではありますが、その例をいくつか
挙げてみましょう。

※基本的に「大溶け」を前提に話を進めています。
 日々の小規模な溶けに関しては、大溶けの要素を
 見つめ直せばある程度は良いのだと思います。
 まぁ安定した環境づくりです。

・液肥の添加
これは水質に直接働きかけるので影響は出やすいです。
一番酷かったのは、120x45x45の本水槽にECA1滴で
溶けました。
これは水自体が原因となるので、換水で対処すれば
OKです。

・底床肥料の添加
近年はもう年に1度イニシャルスティックを入れるか
入れないかとなっていますが、昔の成長期におこしを
1個埋めたらそこから同心円状に溶けが広がりました。
とりあえず底床内の肥料濃度を下げなければ
いけないので吸出し、すなわち換水。

・炭酸ガスの過剰添加
これも気付かない時は気付かない。一番酷かったのは
タイマーのピンのOFFが利いておらず、24時間添加に
なっていた時です。延々と溶けが続き、かなり長期間
毎日換水し続けたのですが、原因に気付いたら収束に
向かいました。この水槽で一番キツかった出来事です。
対処としては炭酸ガス量を適正に戻すか、止めて
しまえば良いのですが、溶け自体は進行するので
やはり換水。

・換水不足
最近溶けた原因です。絶好調の時期が2年近く継続
しており、完全に油断して怠りました。
だいたい定休日に発動してくれるので、気付くのは
遅れます。。。見つけた時は近年最大の溶けで、
溶け方(量もですが質ですね)もかなりヤバい感じでした。
そのため、思い付きはしたのですが画像と動画を撮る
精神状態にはなれず。。。
この理由の場合は、クリプトが耐えて耐えて。。。。。
「もう無理っ!」と言って溶けるのでスピードが速い。
やるべきことは。。。原因が換水不足なので、当然
換水しかない。


さて、鋭い読者の皆さんならもうお気付きでしょう。
溶けた時にやらねばならないこと。それは

「換水」

です。
これしかありません。

いや、秘策があと1つあります。それは
ステラコリン!。。。ではなくてですね(笑)
クリプトに話しかけることです。
まぁオカルト的なことになりますが、あいつら、
話聞いてます(笑)
上記4つの溶けの原因にプラスして、こちらの
「発言」があるんです。冗談みたいに聞こえますが、
ヒュードロイの水槽の前で軽く見るような発言を
すると、数日後に決まって調子が崩れました。
だから日々褒めてやってください。

あ、私病んでませんよ(笑)


。。。Part4-2に続く


2016年5月13日金曜日

コマーシャリズム

まぁとにもかくにもあちこちで植物だのボタニカルだのと
賑わっております。
私が数年前に感じて予想した、植物を道具とした
マーケットの創出と言うものが、見事に顕在化した
わけです。(と、思いこんでます(笑))

※参照
見えざる手

何年もかけて醸成し、しっかりと果実として実りつつ
あるようで。想像通り、様々な業界から進出したり、
既存の業者が業務拡大したりと、ここぞとばかりに
盛り上がっているようです。


ただし、そこに趣味的理想や過度な思い入れを持って
接したりそれらを期待するのは間違いです。
先んずれば人を制す、先手必勝。
どういう形であれ他より先に需要のあるものを
供給する。ましてや既に需給が逼迫しているものや、
新たな市場であればなおのこと。
こんなことは水草でも繰り返されていることです。
もちろん、もっと前から園芸の世界でもそうでしょう。
ショップもこぞって店頭に並べております。

その際に、「レアもの」と称されるもの等は、最初に
どんなに珍しくてもそれが増えないものなら
いざ知らず、丈夫でよく増えるなら以前にも書いた通り
答えは既に出ているのです。それはほどなく
「レアもの」ではなくなります。
また、簡単に現地で数が採れるものであっても
同様です。
そして時には、「何故このチョイス?(笑)」と言う
種が組織培養で大量生産されることもあります。

そこに需要があるなら供給できる人が勝ちですので
スピード勝負でしょう。その植物がどういう物かは
別問題です。そして、それをコントロールすることなど
出来るわけもありません。
1人の意思で動かしているわけではないのだから。
(ただし、そう言うジャンルも存在するのも事実ですが、
そんなものは一般レベルに降りてきません。)


また、マニアの世界ではなく一般層にまで広めようと
考えた場合、そこに商業的ドラマがあれば更に興味を
持たれやすくなります(例えばプラントハンター)。
もちろん、現在のムーブメントは世間一般が対象なので、
その点は必要であるのですが、マニアが望むような詳細な
情報は無用の長物です。
例えば、殆ど人が訪れない島で首狩り族が居た村から
命からがら1株持ち帰ったとか、その昔、貴族に雇われた
最初のプラントハンターが採って来た植物が同じ場所で
200年ぶりに発見され持ち帰られた、とか。
そう言うのは大切なのですが、それがアグラオネマなのか
チューリップなのかは、世間的には大した問題では
ありません。
なので、それらの名称やそれに関する情報などは
間違っていて当たり前くらいに思っていた方が良いです。
グランデでもスペルバムでも、どっちでも良いんです。
「森の王冠」の方がキャッチーでしょ?


今、再び珍奇植物としてもてはやされているチランジアも
昔にエアプランツとして大量に輸入され、大量に消費
されたもので、そのブームの去り際などは換金するのに
投げ売りされたと聞きました。
そう言う時期を経て 本当に好きな人たちだけがやる様に
なったのかと思いますが、再度こういう流れになったので、
また同じ事が繰り返されるでしょう。

これらもその一例と言うべきかわかりませんが、朝の
ワイドショーにも取り上げられるようになった盗難や
専門業者や日本だけには止まらない採集や販売の
広がりなどが見られます。


アクア関係では引き続きと言いますか、再びと
言いますか、ドラマやトーク番組などのセットに
水草?水槽が置かれていることが目立ちます。
また、大野君(嵐)のドラマでは社長室でメダカが
飼育されています。ショップの水槽の前で思い悩む姿も
ありました。まぁメダカブームですからね。

不思議なのは、水草(やアクアリウム)はメディアに
登場しても確実に広がらず、テレビに出ようが、
映画の題材になろうが、本が出ようが日本と業界固有の
理由があるので確実に無理なのですが、なぜか時々
取り上げられるんですよね。
あれを見て「流行ってる!」と見るのは早計で、特定の
業者等の利害関係で成り立っていると見るのが
自然じゃないかと思います。なのでビジネスチャンスが
ある!ってことにはならないでしょう。
もちろん個人で上手く立ち回る分には別ですが。

そして今年も例の本が発売されるようです。
見出しだけ見ましたが、乗っかってますね、珍奇植物(笑)
まぁ以前から言い続けている水草界の筆頭である
レースプラントは出てると思います(笑)
あとはなんでしょう?タヌキモやウォーターローンと言った
食虫あたり、溶ける水草クリプトコリネでしょうか。
切れ込みのある葉なんかもそうですかね。ブセなどの
着生するものとか。
しかしながら、すべてが馴染み深すぎて、珍奇も何も
無いです(笑)水草好きならみーんな知ってる草です。


もちろん、乗るのも背を向けるのも自由です。
商業的な行動を否定するものではありません。
多くの人の目に触れることによって、興味を持つ人が
居て、その中から愛好家が生まれるのは何度も
見てますから。なので当然ビギナーの取り込みは
重要ですから、それはそれに相応しい形でやれば
良いのです。

継続できるのであれば。

2016年5月2日月曜日

クリプトコリネ ~この美しい水草~ Part3

クリプトの魅力は尽きることが無い、と言う訳で。。。
今回で3回目。レイアウトについての概要などを。


諸事情ありまして、すっかり小型水槽が定着してしまった
我が国ですが、そんな中でもクリプトコリネは楽しむことが
出来る、言わば万能選手なんです。

Part1やPart2にも書きましたが、様々な種類があり、
増殖形態から密生することが多いので、レイアウト向きの
水草なんですね。
そして、クリプトが群生するとその個所をベースに
レイアウトを考える。基本植え替えない。
そう、水槽のレイアウト全体をクリプトの群生を中心に
考えるんですね。恐らく近年はこの発想は無いでしょう。
クリプトの群生はそのくらいの価値があるんです。
水草がご主人様!と言う訳ですね。


例えば小型水槽で人気のありそうなサイズの
30x30x30、いわゆる30キューブですが、
こういった水槽でもクリプトの育成やレイアウトは
可能です。コブラグラスやヘアーグラスの代わりに
パルバが使えます。
もちろん、1ポットから始めるとそれらより何倍も
時間を要します。
そして、定番の前景種なら茂りきる前にバッサリと
トリミングしてしまいますが、パルバの場合は、
茂るまでのことを考えると勿体なすぎて切れない。。。
そう、パルバ残しの他変更、となりますね。
すなわち手がかからないとも言えます。これは
水槽維持にとても重要なことです(笑)

これは使いまわし。。。パルバです。
これは6045でクリプトレイアウトを作った時の
画像ですが、400株くらい買ったかな。
植えたのは画像の面積の5倍くらい。
全体の画像を残してないのが悔やまれる。。。
(底床はアマゾニア)


もちろん、ポットもので販売されているスリランカ産の
狭葉系、タイの細葉系なども使用できます。
大きくなりそうなら条件を徐々に絞ればよいだけです。


レギュラー60(60x30x36)だと背景はトンキネンシスや
カウディゲラあたりでしょうか。
中景~はウェンティ系、キー、アフィニスと言ったタイプ。
上手くやれればブローサ、アウリクラータ、ストリオラータ等。
一般種だと面白い所でポンテデリフォリアやコルダータ。
前景は。。。パルバ(笑)、またはウィリッシィ。
今ならホビットもありですが、これもパルバと同じく
必要なだけ買わないとダメっぽいです(笑)
。。。とまぁ、60くらいになると殆ど使えますね。
恐らくクリスパチュラvar.クリスパチュラ。
バランサエほど強烈ではないので水槽の
サイドからバックにかけて使いやすい感じ。
(底床は大磯)
キーです。前回の画像の寄りですね。
葉柄が伸びないので、間の抜けた感じに
ならず、上手く密生してくれています。
下草は南米コブラですが、パルバと思って
見て下さい(笑)まぁこんな感じです。
(底床は大磯 かなり前の状態です)

オリエンタルからペッチィで入荷する種。
よくあるウェンティと比べ細葉でやや頼りない感じ。
色彩と雰囲気は一般的なウェンティ系とは異なる。
(底床はアマゾニア)

大型水槽の前景付近の場合はパルバの3倍速以上で育つ
トロピカ社のルーケンスが使いやすいかもしれません。
まともに成長すると30センチ近くにはなるはずなのですが、
そこはあれですよ、トリミング(笑)

ポンテデリフォリアの水中葉です。
大磯水槽でよく育ってくれました。
魚がタイガープラティと言うところがまるで
洋書の1ページ(笑)産地合ってないですが。。。
60でも使えますが大型水槽の方が
魅力は伝わる種類だと思います。
(底床は大磯)

アクアソイルが出来て、クリプトの育成も容易になった
部分が大きく、パルバの生育はかなり違うと思いますし、
スリランカ狭葉系なんかも成長は速いです。
なので、かなり楽にはなっていますが、基本的に
クリプトの育成はじっくり楽しむ方が面白いと思います。

小型水槽の場合は、二酸化炭素も極僅かに添加する
だけで良く、それだけで順調に育ってくれます。
小型の高圧ボンベなら1本を2~3ヶ月で使い切る
程度の添加量で良いと思います。
有茎草と違って、煩雑なトリミングに追われることは無く、
のんびりと向き合うことが出来ます。
もちろん、クリプトコリネは条件の下方への適応力が
高いので、二酸化炭素の添加を行わなくても、
定期的な換水と、生体の存在で育成することが
可能です。

ソイル系の底床がよく育つのですが、大磯などの
底床でも特に問題はありません。
ただし、二酸化炭素の添加が無い場合、ソイルよりも
更にじっくりと育てることが必要になります。
また、種類によってはソイルの方が何倍も育てやすい
ものがありますので、その辺は下調べをしても
良いと思います。




クリプトコリネの自生地は主に東南アジアであるため、
その地域の魚と合わせることによって、レイアウトの
収まりが更に良くなります。
個人的には現地へ訪れたのは数回で、あまり
見る機会もなかったのですが、サラワクで見た
旧ゾナータのそばを数匹の群れで泳ぐペンタゾーナは
忘れられません。
見た場所は異なりますが、クリプトコリネの自生地
付近では馴染みのある熱帯魚たちが生息しています。
マレーシアではレッドラインラスボラやマキュラータ、
スリランカではブラックルビーやフィラメントサスに似た種、
ベトナムではリネオラータ、グリーンバルブなども
見れました。

使いまわしてスミマセン。。。歴代PCがクラッシュしてるので
画像があまり残ってません。。。
この水槽はスリランカのクリプトをメインにしたレイアウト
だったので、魚はチェリーバルブになっています。
ホント、この水槽の画像を残してないとかどうかしてますね。。。


やはりクリプト・レイアウトにはバルブ系がよく似合う。
小型水槽なら、ボララス、小型のダニオあたり、
60あたりからはプンティウス、旧ラスボラなんかが
良いですね。
アクセントに小型のグラミーやおとなしめのローチ
なんかも良いでしょう。
こういうのを考えてるだけでも結構楽しいんです。
現地のイメージを想像させる水草もなかなかありませんよ。


。。。続く

2016年4月24日日曜日

~屋って難しい。。。

かつて兵庫県西宮市に水草や(屋)がありました。
今はもうありません。
そこには水草も扱っている偏ったラインナップの植物を
販売しているお店があります。


お店を始めた1999年から何年か前まで、当店の“Roots”と言う
店名の前に枕詞的に「水草や」を付けていました。
お店を始めた頃は有茎大好きで、以前にも書いたと思うのですが、
ダッチアクアリウムが私の水草人生に多大なる影響を与えた
こともあり差し戻し大好き人間でした。まぁ差し戻しは今でも
水草水槽での楽しみの上位ですが。

水草と、それに合う熱帯魚と使える器具と言ったラインナップ
でしたが、まぁ何年か経つと売れるものと売れないものが
わかるようになりますので、徐々に器具類の在庫を絞り、
熱帯魚のスペースも減らし、水草の水槽を増設することを
繰り返した訳ですね。まぁ「引き算」です。

店内の殆どが水草水槽になり、良くも悪くも文字通り
「水草屋」になろうかと言う時に、南米有茎やホシクサ、
エキノやクリプトなど、各ジャンルの人気は収束しつつあり、
大きな変化を感じ取ったのをよく覚えています。
その時に偶然ですが、観葉植物(サトイモ科やシダ類)との
出会いがあり、これからはこっちだろうと思い、急激にそちらへ
シフトすることにしたわけですが、その過程で
アグラオネマ ピクタムと出会ったんです。
その頃はまだどこのショップでもそう言ったアプローチは
殆ど見かけなかったと思いますね。
ここにシフト出来たのは私がダッチアクアリウムから入って
いたのも幸いしたのかもしれません。

そうこうしていると、水草を目当てにご来店いただく方には
期待外れなお店になり。。。そこで思ったのは「水草や」は
もう外さないとダメだな、と言うことです。
何年か前にこっそりと宣言して、当店サイトやSNSの表記は
「水草や“Roots”」から「“Roots”」に変更しています。
まぁ最初から店名は「“Roots”」のみだったんですけどね。
漏れはあると思いますが、見つけ次第変更してます(笑)
じゃないと、水草やを名乗っていると「どんなに水草があるんだろう!」と
期待と共にご来店頂いた方がいらっしゃると申し訳なくて。。。
そうです、「~屋」と名乗るのであれば、その「~」を目的に
ご来店頂く皆様の期待にある程度は報いなければ
ダメでしょうからね。


10年以上前にお客様に作って頂いたバナー。
気に入っていましたが、さすがに撤去。。。










何をもって、「~屋」なのか、と言うのは難しいとは思います。
店頭に並んでいるのが多いものがそれになるのか、売上比率が
高いものがそれになるか、収益の柱になっているものか、
はたまた、気持ちの問題なのか(笑)

例えば、うちは熱帯魚屋だ、と言っても収益構造が
「熱帯魚・関連器具2:メンテナンス8」なら、実質それは熱帯魚屋さんの
体のメンテ屋さんです。
更にうちは熱帯魚屋だと言っても、それを維持するのに所有している
不動産の家賃収入が99.999で熱帯魚が0.001なら、それは
不動産賃貸業の人が副業か税金対策で熱帯魚屋をやっていることに
なるでしょう。
ただし、いずれも見かけ上、やっていることは熱帯魚屋ですので、
お店に入った印象は「熱帯魚屋」ですね。まぁよくあることです。
後ろ盾が何か、なんてユーザーから見てる分にはわかりませんから、
そう言う部分では入ってみて「看板に偽りあり」なんてことには
ならないと思います。



現状、当店の場合は誰が見てもアグラオネマの量が多いのは
明らかなので、そうなると「アグラオネマ屋」なのか、と言うことに
なりますが、有効に機能しているかどうかは別として床面積だと
水の入った水槽の方がまだ若干多いと思います。最近減ってますが。。。
気持ちの問題なら、売る物が殆ど無いにも関わらず、「水草屋だ」
と、私が思えば水草やなのでしょうけれど、それは自分にしか
通用せず、世間から見ると間違いなんですね。

更に、世間的にはそのお店がネットで発信している情報量が
多いもの(つまり入荷の頻度の高いものや、生産量の多いもの)、
または店頭で目視できる商品の比率の多いものがその店が
「~屋(~専門店)」である判断基準になると思います。
と言うことは、通販しか利用できない距離のお客様はネットでの
情報を見るしかないですし、近年のネット通販全盛の時代に
おけるネット上の情報の重要性を考慮すると、例えば当店が
ピクタムばかり載せていると、"Roots"はピクタム屋だな、と
思われても仕方がないわけです。
しかしながら、まだなんとか水草いじくったり、たまに水槽掃除
してみたりして、店頭ではなんか色々やってるな、と言う感じだと
思います。そのはず(笑)

なので、ネット上で私がいくら「水草屋なんですよ!」
「水の入った水槽の方が多いですよ!」言ったところで、
ネットでは「何言ってんの?水草売ってないじゃん。」となるわけです。
まぁご来店頂いても「いや、水槽きたねーから水草屋とは
言えねーわ。」となるわけですが。。。

まぁ昔はエキノドルスに注力しているときはエキノ屋と呼ばれ、
クリプトコリネの時はクリプト屋と呼ばれ、その時々にみなさんの
認識は変化しているのですが、まぁエキノもクリプトも水草ですから
「水草屋」でも大きな問題は無かったわけです。
しかしながら現在、水草以外の植物が多くを占めてきたのに
いつまでも「水草屋」です、なーんて言ってるのも。。。と
思ってしまいます。


まぁ私の場合は知識が全くついていかない・もう頭に入らない
ってのが最大の理由ですが水草とそこから派生した植物や自分が
使える・面白いと思った植物にフォーカスしてるわけです。
水草時代は「アピストやらないんですか?」「レッドビーやりませんか?」
と言われたものですが、やらないんですね。出来ないと言った方が
正確ですが(笑)そう、他のことはさっぱりわからないんですよ(笑)
あと、私が「レッドビー始めました!」なんてことを言って、エビ水槽
並べだした日には「あいつどうかしたんじゃないのか?」と言う声が
飛んでくるんですよ(笑)

でも本当に~屋ってのは難しいと思います。そのつもりでも
実際はそうではなくなってたり、いつのまにやらその名は
ほったらかしになってたり、そこを曲げないと生き残れなかったり。
前向きに捉えるとダーウィンの言葉(と言われている?)通りなのかな、
と思うのですが、それとはちょっと違う感じがするんですよね、
専門店の場合。
まぁ名は体を表。。。さない、になってしまいがち。


しかしこれもまた、観賞魚業界の矮小化によるものとも考えられるの
かもしれません。その辺もまた考えてみたいと思います。
今年もちらほらとそう言う動きも見られますからエーハイムほどでは
ないにせよ、それなりのニュースがあっても不思議ではないかな。。。
と思います。

2016年4月15日金曜日

クリプトコリネ ~この美しい水草~ Part2

前回(Part1)に引き続き、クリプトの魅力について思うところをつらつらと。
古い画像が混ざるのはご愛敬と言うことで(笑)


水草としての魅力からは少し外れるものの、クリプトの水上育成は
クリプトを語る上では避けては通れませんね。ですが、そこはさらっと。

今でこそケース内で水草を水上葉で栽培するのが普通になって
いますが、クリプトの水上栽培が水草界での分水嶺じゃないかと
思ったり。
クリプトを水上で栽培する目的は基本的に花を咲かせることです。
入荷した不明種の判別はもちろん、その独特な仏炎苞は非常に
魅力的です。また、水中育成の条件が見えない種類に対しては
水上栽培で一旦保留することができます。
葉の形状も水中と水上で異なる種類が多く、そう言った別の
表情も楽しめるのも良いところです。

ただし、花を見ることに関しては何も水上育成が絶対と言う
わけではありません。水中育成をしていても、株が充実したり
外的要因の変化を感じ取ったりして咲くことがあります。
チューブの長い種類は水面を突破して開花しますし、小型水槽や
らんちゅう水槽(フラット)などではさほど長い種類でなくても
水面付近で開花することがあります。
そう、クリプトは「栽培者へのご褒美的に」「気まぐれで」水槽内でも
開花した姿を見せてくれるのです。
なんとも「クリプトコリネ」らしいじゃありませんか(笑)

水中育成での開花に関しては、私個人が見たことに限り、
トリミングや植え替えを極力行わない水槽で多く見られています。
店内の水槽で開花したのを見つけたのは下記の種類です。


・ウエンティ
・パルバ
・コルダータ
・アポノゲチフォリア
・アウリクラータ
・ウステリアーナ
・ストリオラータ
・クリスパチュラ



水面から顔を出したウステリアーナの仏炎苞。
大型種のため、花茎やチューブがかなり伸びます。

水中で開花したコルダータの仏炎苞。
The Cryptocoryne!と言った形状。
抑めな色調をした葉の中でレモンイエローが眩しいです。

タイプによるのか、ウエンティも
水面から出る場合があります。
ウエンティは水槽への適応能力が高く、特にソイルの水槽だと
短期間で密生するため、群落の中で咲いていても気づかない
場合がありますね。恐らく気づいていないだけで、みなさんの
水槽でも咲いていると思います。
また、パルバは仏炎苞も小さいので見逃すことが多いかも
しれません。
ある程度の期間群生を維持していた場合は、時折掻き分けて
生長点付近を確認してみると良いと思います。



群落と言う点からすると、特に渓流系の凸凹した葉を持つ種に
関しては、水上育成よりも水中育成の方が美しい姿を容易に
見せてくれるます。また、増殖速度も圧倒的です。
もちろん状態の上下はあるものの、概ね好調を維持している
ヒュードロイはもちろん、キー、ブローサなどは完全に水中向きです。
もちろん、水上育成で10年維持することも可能ですが、前述の
通り、水槽でやった方が楽しいです。一度あの群生を見ると
もう虜になります(笑)

古い画像ですが。。。キーです。
ちょっとレイアウト風になってますね。
キーはサイズと草姿からレイアウト向きです。
ただし、色を狙うのは難しいかもしれません。

ブローサです。こちらも以前の画像です。
今は藍藻と格闘中。。。年内に復調予定(笑)
キーよりもランナーが長い傾向があるので、
自然に密生させるのはちょっと時間がかかります。

いつものヒュードロイ。
群生は上から見るのも最高!(笑)

これらの種類を何年も継続して栽培していると色々と見えることも
ありますし、やはりクリプトは水草だな~と感じます。
この葉を見てると世間で言われるところの「珍奇植物」に引けを
取りませんね(笑)
クリプトの群生と言うのは有茎のそれと違って派手さはありませんが、
ずっしり来るんですね。自分が育てきれなかった種類の群生を
見せられると圧倒的敗北感があるんですよ。。。
水草水槽でのクリプトの群生はそれほどの存在感があるんです。
有茎と違ってそこへ持っていくのに「時間と」「運」が必要なためかも
しれませんね。
そして、それは自分との戦いなんです。すなわち孤高の趣味です。


。。。続く


※コメント欄の設定がGoogleアカウントが無いと書き込めなく
なっていたようで。。。今は書き込めると思います。
何かありましたらどうぞ。


2016年4月9日土曜日

その手は「水草」を動かさない

先日、「BIZZARRE PLANTS HANDBOOK2」と言う特集で
BRUTUSが発売されました。
そう、前回の同特集から約半年で2回目です。
これが早いのか遅いのかはわかりませんが、同時期に放送された
「沸騰ワード10」のコンセプトからするとまさに今、と言う
タイミングなのかもしれません。恐らくはリンクしているのでしょう。

植物を扱ってる以上、一応確認をしないといけませんので
いつも買い物をする近所のファミマに行くも売っておらず、
ネットで買うか。。。と思いながらそのうちどこかで買えるだろう、と
楽観。自宅近くのセブンイレブンに偶然用事が出来たので
探すと3冊売ってました。それが4/6(水)。

中を見ると、前号で見たような「珍奇植物」の代表的な感じの
植物が巻頭に。
様々な種類がありますが、やはり多肉・球根がメインと
言った感じです。それらの知識が皆無の私でも既に見覚えの
ある物もちらほら。

今回もお宅訪問的なページもありましたが、私自身は基本は
水草の人であるため、当然プラントグラスにエーハイムのLEDで
水草を栽培している方に目が行きました。
また、数あるキャプションの中からアグラオネマ ピクタムと言う
文字が一瞬で目に飛び込んでくるのも現状の職業病。

それはさておき。。。ピクタムを栽培されている方の説明には
目下注目はミストラバー、とありますが、植物ははっきり写って
おらず、瓶の外観のみ。メインはタンク ブロメリア。
ほぼ運営側の方でしょうから、趣味でミストラバーをやっていても
紙面的にはそっちではないんだろうな、と感じます。
プラントグラスの人に関してはお気に入りのソテツのみが紹介
されており、同列に写っている水草に関してはノータッチ。
まぁ普通種しか入ってないのでしょうけど。。。
もしくは写ってるだけマシと考えるべきかも?!下手したら
「悪目立ちするのでちょっとどけてもらっていいですか?」と
言われかねない(笑)

やはり水草周辺って、今現在の商業的に不向きなんでしょうね。
基本的に入門種で考えたとしても、多肉や球根と比べて
いきなり植物体以外に必要なものが多すぎる時点でアウト。
こういうのって
「フラッ」っと買いに出かけて、
「スッ」と持ち帰って、
「ポンッ」と部屋に置く、
ってな感じじゃないとダメなんですよね。
いちいち場所を確保して、耐荷重調べて、コンセント確認して
給排水の段取りして、照明用意して。。。そう考えると
凄い趣味だな、アクアリウム(笑)

前述のスッと持ち帰るじゃないですが、業者レベルでも
水草って面倒なんだと思います。乾いちゃいけない
蒸れちゃいけない、冷えちゃいけない、潰れちゃいけない。
いや、基本なんでもそうなんですが、特に水草はそう言ったことに
デリケートで密閉が必須。輸送面を考えても割が合わない。

増してやガラス水槽ってのは総じて室内のインテリアに
合わない。おしゃれな鉢に植わったブーファン(個人的に
気に入っている。持ってないですが)なんかが可愛らしいし、
ソテツのホリダス(こちらも気に入ってます。同じく持ってません)
なんかの方が圧倒的にカッコイイ。
(それを考えるとダッチアクアリウムは凄い!!)

プラス、縮小しているとはいえ、既存のマーケットの商品なので
新たな需要が創造しづらい、園芸やオシャレ系のマーケットで
扱っても新たに設備は要るだろうし、維持管理も別で手間が
かかる。
園芸→水草界への植物の移転は起こりますが、恐らく逆は
起こりようがないんですね。
以前の記事にも書きました、これは新たなマーケットの創出から
始まったと、私は考えていますので、その観点からは水草の
魅力は0なんですよ。

もちろん、元々ある観賞魚市場における水草の存在は
まぁ盛り上がってくれるに越したことはないですし、
一般的な熱帯魚に入れる水草と言う側面や、レイアウトと言う
方向性は、私が身を置く水草界とはやや異なりますので
そちらとは分けて考えてと言う前提での結論ですが、
やはり、水草と言う趣味はクリプトコリネのようにひっそりと、
それでいて気づいた人には光り輝いているようなもので
良いと思う。
既に結論は出ていたんですけどね(笑)やはり水草の栽培って
特殊なんですよ。


2016年4月5日火曜日

クリプトコリネ ~この美しい水草~ Part1

今更と言わずに(笑)

クリプトコリネと言う水草が持つ魅力はなんでしょう。
苔むした水草愛好家なら小一時間は語れるかもしれませんね(笑)

まず水草として考えた場合、その個性とバラエティに富んだ
草姿(≒葉の形状や色彩)だと思います。
葉幅数ミリのテープ状の物(線形)から、丸葉(心形・卵形?)まで
様々であり、大きさも数センチ~1メートル近いものまであります。
また、緑から茶色までの間にその色彩は無段階に存在し、
葉1枚でも様々な色の変化が見られます。
更に、葉の縁や葉全体が波打っていたり、葉の表面が
ハンマーで叩いたように凸凹になっていたりと、その形状も
非常に興味深いものです。
Cry. ウェンティ 'リアルグリーン'で入荷するもの。
スリランカ狭葉系で最も緑を維持できるタイプ。
ただし、好条件下で茶色は乗る。

水草水槽においてのクリプトコリネは主役にも脇役にも
なれる魅力を持っています。
前景~後景まで使える種類が揃っているのは、様々な草姿を
持っている水草であるためなのは前述の通り。

主にランナーで増殖するため自身で群生を形成してくれます。
もちろん、ある程度離れた場所から出現することもあるので
そのような意図に反する区画に侵入した際はカットすれば
良いだけ。
多くの水草に言えることですが、やはり真骨頂は群生美!
もちろんクリプトも茂った時が美しいのです。
Cry. ペッチィで入荷するもの。
スリランカ狭葉系では見かけることはやや少ない。
ウェンティやウンデュラータ、ワルケリィで入荷するものに
比べて若干ではあるが弱い側面がある。

また、一般的に流通している種類は育成条件が厳しくなく、
二酸化炭素の添加や肥料、照明などの下方への適応範囲が
広く、設備的に控えめでも育ってくれるところも優れている点です。
Cry.ウンデュラータ レッドで入荷するもの。
成長が速くレイアウト向き。独特の赤茶色も魅力。
Cry.パルバ「オリエンタル」
シンガポールのオリエンタルアクアリウムから入荷する
パルバがパルバで最小。恐らく最小のクリプト。ただし
成長が非常に遅く、必要数の購入が必須。


。。。とまぁ、そう言ったところは一般的な視点。
(画像が古くてすみません。。。)
さて、ここからはちょっと屈折した水草好きとして考えてみましょう。


まずはファームで生産されていないものが殆ど。
もちろん、採集物の増殖株が販売されてはいるものの、
無くなれば終わり。次に入手出来る保証はない。
まぁワイルドものすべてにおいて言えるかもしれませんが、
稀にファームに渡って逆輸入と言うパターンが見られますからね。
その代表はNewラージパール。少し前だとアマゾンハイグロや
スターレンジ、ギニア便のルドなんかもそう。
クリプトだとなぜかヒュードロイはそんな感じ。
有茎草はファームがその気になればあっさりと作られます。
ただし、水上葉を作ることが大事ですが。
まぁこの辺の話題はまた別の機会にでも。。。

先日少量入荷したアポノゲチフォリアなんかは
もう長い間まともな入荷もない状態でしたし。。。
気になった時に買わないと次が無い、かもしれない種類が
多いんですね。
斑入りのポンテデリフォリアもロザエも海外からはもう
入ってきてません。ネットでは見つけましたが(笑)
幸いコルダータのロザエは元株がタイ産なので、日本の水に
馴染みやすかったのか、水草水槽であっさりと育つこともあり、
叩き売られるようになりましたが。。。
草そのものの価値がなんら変わるわけではありません。
「ロザエ」は「ロザエ」なんです。128.000円でも1280円でも
「Rosanervig」なんですよ。

まぁ要約すると入手が意外と困難、と言うところも魅力の
1つ、と言ったところでしょうか。


次にコレクション性の高さ。これは重要視する必要も
無いのですが、これが無いと始まらないのもまた事実。
クリプトが優れているのは、種類ごとに全く異なる外見を
していることや、種の中でも変異があること。
わかりやすい所だとコルダータやクリスパチュラですね。
ここらは種類の中で結構なタイプがあります。
学術的に「var.~」となっているものもあれば、趣味目線での
個体群の差まで様々。
最近だと神畑インド便の功績であるスピラリスの多様性。
まぁスピラリスマニアなんて日本に1~2人居れば奇跡だと
思いますが、居ても良いくらい違う。

また、東南アジア各国に自生しており、その地域ごとに
特有の種が存在していて、国ごとに見ても面白い。
特にボルネオやスリランカは固有種が多産でとても
魅力的です。また、ベトナムやフィリピン、ニューギニアなどは
少数精鋭で独特の種類が存在しています。
マレーやインドネシア、周辺の島々にも見られますから
未だに新たな種や変種が発見されています。

クリプトは情報収集さえ行っていれば、飽きることのない
水草なんですね。


。。。続く