2019年6月30日日曜日

メセンテリウムに見るワイルド株購入の心得

今年の2月に1年ぶりにオテリア メセンテリウムが入荷しました。

本種はインドネシアのスラウェシ(セレベス)島の固有種で
マタノ、トゥティ、マハロナと言う3つの湖に産すると
言われています。

以前は個人採集も見られましたが、現在は問屋経由の
一般ルートでの入荷のみとなっています。
そのため、採集が行われるタイミングや輸送状況などに
こちら側の思惑が反映されず、どうしても入荷状態の
向上を図ることが出来ません。

オテリア メセンテリウム

















オテリアのように水中葉しか作らない水草は基本的には
輸送に弱く、日数を要するとどうしても傷んでしまいます。
もちろん、水草それ自体が全般的に長期間の輸送には
不向きであることは明白です。

と言う事は入荷から入手・導入までは最短であることが
望ましく、欲しい種類が確定している、つまり入荷が
あれば絶対に買うことを決めている場合は情報と
行動こそが全てであり、入手してから育つか枯れるかは
大きな問題ではありません。

可及的速やかに入手するためには普段からの
行動が必要です。


ギニアンオテリア

















<1>
まず意外と障壁になるのが価格です。
価格はこれです、と出てから考えるのではなく、
~円以上はスルー、ここまでなら買うと
決めておくのです。そうすれば数字を見た瞬間に
判断が出来ます。
ここでバッサリと決断出来れば、思い悩む日々から
開放されることでしょう。

<2>
殆ど入荷の無い種類、入荷数が常に少ない種類、
またはメセンのように状態が時間勝負である、
と言うような場合は、問い合わせや在庫確認などの
やり取りの間に刻一刻と在庫数や状態は変化して
行きます。
ですので、見た瞬間に考え得る最短で購入意思や
その他諸条件を一度に提示すべきです。

<3>
<2>の内容の補完となりますが、そもそも
着状態は悪いと言う前提で普段から身構えておくのが
良いでしょう。
また、受け取りは可能な限り最短に設定するように
します。
出張や旅行で不在である、次の受け取りまでは
どうしても日数がかかるなどと言った場合は
縁が無かったと諦めることも必要でしょう。

<4>
入荷はいつどのタイミングか不明です。
なので、入荷した際のシュミレーションを
行っておくことが肝要です。
例えば、今ならこの水槽にこういうやり方で
導入する、以前はこのやり方でダメだったから
次はこのやり方を試してみる、と言った具合に
想定しておきます。
それ専用の場所を常にキープしておけと言っている
訳ではありません。
趣味家は空きスペースがあれば常に何かを
入れたくなる人種です。いつも都合よく場所が
ある訳ではありません。
また、デリケートな種類であれば育成情報や成功例の
確認、レイアウト向けや単に欲しかった種類と言うもので
あれば、その水草の使い方や綺麗に育っている様子を
想像しておくのも良いことです。


クリナム sp. 'トーチフォリア'(コークスクリュー)

















<5>
入荷はいつも突然です。
もちろん前もって予告される場合もありますが、
殆どの場合は当日以降に気付くと思います。
どの程度欲しいのかによりますが、絶対にと
言う場合は、そういった水草が入荷するであろう
ショップと言うのはかなり限定されるはずですので
日々キュレーションサイトを確認するように
数件のショップのサイトをチェックすることが
習慣的に出来るようになると良いでしょう。

<6>
例外的な入荷の場合があります。
例えばブリクサやオテリアの仲間、あるいは
エキノドルスやクリプトコリネと言った特定の
属が興味の対象である場合です。
メセンテリウムを待っていたけど突然知らない
変わった種類が入荷した、と言うような場合は
想定外になることが殆どですが、まずは<1>を
考え、クリアするならば<2>に行くべきですが、
入荷情報に画像があった場合は草姿で判断しても
良いでしょう。
ただ、属で好きな場合は初入荷と言うだけで
買っておいた方が良いでしょう。
何故なら単発で終わった場合、その種が誰か
知らない人の手によって増殖されずに終了した場合
どうしようもなくなるからです。

アポノゲトン トフス




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