2017年9月8日金曜日

Newラージなんちゃら

水草不遇の時代が何年も続いていますが、そんな中にあって
近年、革命的な水草が1種だけ登場しました。

初心者からマニアまで、何かにつけて用途があり、
栽培は容易で、その性質は使用者の期待を裏切らない。

そう、みなさんご存知の

「Newラージパールグラス」

です。

本種の性質に初めて気づいた時は、
「これはもしかして凄いのが出たのかもしれない。」
と感じました。

入荷はもちろんAZ便(アズール便・甲斐さん)です。
南米からのダイレクト便で、改良品種ではありません。
最初に見た時はラージパールか何かだろうと思いました。
やや小さかったかもしれないのでキューバパールに
近いのかとも考えたように記憶しています。

この時の有茎は奇跡的な状態で入荷。
今思うと残るべくして残ったのかもしれません。
これがNewラージパールのスタートです。
今、世界にあるNewラージーパールはこれらの子孫。
当時は殆ど見向きもされませんでした。

当然ワイルド・有茎ですし、ラージパールだと
傷みが早いかもしれないので、ロストするかとも
思いましたが意外や意外、有茎なのに着状態が
良かったのもあってか溶けもしない。

新しめのソイルに植えておくと程なく展開を
始めました。その中に這うものがいくつかあったので
「這う性質もあるんだな」と言うことがわかりました。
ただ、全体を眺めると這わないものもあり、まだ
あれほど這う力が強い種類と言うことには気づいて
いませんでした。

這わない株を見ていても、普通のラージパールのように
真上には向かわず、底床から15°くらいの角度で
斜めに育つと言う風変わりなものでした。
そこで「この種類は上には展開しない。」と言うことを
確信、キッチリ這うものとそうでないものを分けて
栽培することを始めたのです。

這うものばかりを集めて増殖していた頃ですね。
こうなると興味を持つ人がちらほら出てきました。
這う方の株はソイルの間にめり込むように強烈に這うので
どうしても他の水草の陰になりがちです。それも良い機会だと
考え、暗い所ではさすがに光を求めるだろうと放置してみました。
そんな私の想像をよそに、本種は陰だろうがなんだろうが
力強く這い続け、しかも枯れることも無いと言うとんでもない
離れ業を見せました。
ここで、「この水草は前景でスターになる!」と自信を
持ちました。

今までのスターダムに上り詰めた前景草と比較しても
すべて指標で上回っていることが分かったので、なんとか
世に出してどうなるか見てみたいと思うようになりました。
それには名前があった方が良いのであれこれ考え、
少々悩みましたが、たぶんシンプルな方が良いのと
パールグラスのシリーズに加えたかったので

「Newラージパールグラス」

としました。
もちろん、以前の南米有茎ラッシュ時にラージパールが
入荷しているのは知っていましたし、それがアクアライフの
フィーチャーに載った際は産地名がついた
「サンパウロ・ラージパール」と紹介されているのは
アクアフィーチャーマニアの私は確認済み。
プラス、上に育つパールグラス:這うNewパールグラス
構図を引き継いで
ラージパールグラスに対して這うラージパールと言うことで
Newラージパールにした次第です。
オマケ的要素には入荷経路もパール、ラージパールが
普通にファームからと言うのに対して、Newパール、
Newラージパールが個人の持ち込みと言う部分も
あります。

そして現在、レイアウトでは定番種となっただけではなく、
世界的に栽培・生産されるようになりました。
前景草としてはグロッソスティグマと同等かそれ以上の
立ち位置でしょう。

このレベルのスター水草は10年に1度くらいしか出ないと
思います。ただ、ワイルドの水草が殆ど入荷しなくなった今、
もうこういう体験はさせてもらえないでしょう。


※何か記録していたわけではないのと、構成上内容は多少
 前後しているかもしれません。

2017年7月29日土曜日

「ホレマニー」と「ウルグアイエンシス」 Part5

ちょっと間が。。。こういうのは一気に最後まで
書き切ってしまわないといけませんね。
やり直し的な雰囲気が。。。

と言う訳で。。。
個人的にずっと頭の片隅にあるので、今回は
ウルグアイエンシスを少し掘り下げようと思います。

改めてウルグアイエンシスと言えば。。。
昔から一般種として知られるエキノドルスだと思います。
ファームでも安定的に生産されており、常にどこかで
販売されています。他のエキノドルスと比べて
そのすっきりした草姿やサイズの割に葉数がつくため
ボリュームがあってお買い得感がある、と言った
ところでしょうか。

このような印象があるためか、どうにも一般種の
括りに入りがちと言いますか、エキノドルスの中でも
やや格下に見られることが多いように思います。
しかしながら、ウルグアイエンシスも長年見ていると
色々と面白い部分があることに気づきます。

このシリーズのPart3にも書きましたが、意外と
色々なタイプが入荷しています。

※普通葉タイプ

AZ便のウルグアイエンシス。最後に来たやつかな。
ぱっと想像できるウルグアイエンシスはこの辺です。


※ウェーブがあるタイプ
使いまわしで申し訳ありません。。。
引きなのでわかりづらいですが左側の葉が
わかりやすく特徴が出ています。
クラシックブロードの画像がどうしても
見つかりません。。。アクアプランツの
1号を見て頂ければ幸いです。

※ウルグアイエンシスで入荷した赤系
使いまわし、かつ特徴が出ていない画像で
申し訳ありませんが。。。ウルグアイレッドです。
確か現地での様子がDATZにも掲載された野生種
なのですが、なぜかジャングルスターNo.1に
そっくりと言う不思議な種類。

ウルグアイエンシス レッドタイプです。
ウルグアイエンシスとして入荷したエキノドルスの
中では一番変わってます。反面、知名度はかなり低いと
思いますので見たことある人は少ないのではないでしょうか。
ホレマニー寄りですが、赤系のホレマニーとも違う感じ。
恐らくこの形状のタイプで最も小さいと思われます。

ラタイのエキノ本からです。
共にウルグアイエンシスですが、
ダークグリーンとなっています。
また、右は殆ど黒となってますので
ホレマニーのスーパーレッド系でしょうか。
ラタイ便のウルグアイエンシスは赤系の
ホレマニーでしたからね。
※葉の質感などが異なるタイプ
ご存知アフリカヌスです。
赤みの入り方もウルグアイエンシスとは
思えない雰囲気を醸し出しています。
吉野氏をして「他のエキノの葉を普通紙とするなら
スーパーファイン専用紙くらいの差がある」
と言わしめたくらいに変な質感なのです(笑)

デナリーはウルグアイエンシスの1タイプと言う
カッセルマンの説を採用しています。個人的には
私もこれだと思っています。カッセルマンは
ラタイが間違ったか勘違いしていると言っていました。

ウルグアイエンシスvar.ミノールです。
どう見てもホレマニーとは違うのですが、
ウルグアイエンシスとも違う不思議な種類。
個人的にはホレマニーとウルグアイの中間的、
橋渡し的な種類だと思っています。

AZさんのブログから画像を拝借(笑)
赤ウルグ羊です。これも大変美しい。
本種のこの色とサイサリスの色は
人工栽培下で出すのは難しい。。。
これもウルグアイエンシスっぽいですが
もう手元にないので未確認。

画像に残せてないのですが、デナリーからホレマニーで
入荷したウルグアイエンシスが変わってました。
もちろんホレマニーではなくウルグアイエンシスだったのですが
少しアフリカヌス感もあったように記憶しています。
しばらく葉っぱを見てないので忘れてます。。。

未入荷ですが、もしかしたらこれが混じってたのかな。。。
とか想像してみたり。
ガブリエルとかカッコイイ(笑)
頼んでるけど来ませんが。。。
ちょっとホレマニー系っぽいので
違う感じもしますが。。。うーん。

大まかに私の頭の中にある情報を画像と共に整理して
みました。ウルグアイエンシスも結構な数がAppo工房や
ヨーロッパのファームから入荷があったので、当然
私の見落としがいくつもあると思います。

ウルグアイエンシスだけでも集めておくと楽しめたでしょう。
今、地球上に上記全タイプ所有している人は
いないと思われますからね。世界一になれるんです(笑)
しかも入荷は1年に1度、長いと10年に1度くらい。
誰に追い立てられることも無くじっくり楽しめます。

とは言っても、栽培だけならなんとでもなりますが
特徴を一度確認するためには巨大化させる必要があります。
まぁピクタムなんかも同じですが、ポテンシャルを
引き出してから次に進むと言うのが大事ですね。

そんなに育てたら増えて困るって?増えたら捨てるんですよ。
当たり前です。

。。。Part6に続く予定




2017年5月28日日曜日

EXIT

先日アクアリウム業界に大きなニュースが飛び込んできました。

オフィス用品通販最大手のASKULが、同社が手掛ける個人向け
ネット通販LOHACOにおけるペット関連の商品を強化するために
チャームを完全子会社化しました。
手法としては株式の100%取得です。

さて、大きなお世話ではあると思いますが、これが何を
意味するのかを考えてみたいと思います。

アスクル自体は2012年に第三者割当でヤフー傘下になっていて、
その後2015年の自社株買いで、ヤフーの議決権割合が
上昇したため、連結子会社となっています。
BtoBの成長再加速とBtoCを一気に拡大させるため
だったようです。

そのBtoCの拡大の一環としてLOHACOがあったのですが、
そこで自前でペット関連を強化するよりは、ペット関連の
ECとして成功しているチャームを買収した方が効率が良い
と言う判断だと思います。そんなに単純では無いので
しょうけど、知識のない外野からしたらそんなところです。

ざっと流れを見てみましたが、アスクルのリリースから
読み取れることがあります。
まず、チャームの説明の中で
「犬・猫のペットフードやペットシーツ、アクア用品、熱帯魚」
とあります。
これがアスクルの見ているチャームの取扱品目の
序列であると考えられます。

次にLOHACOとのシナジーの説明で
「チャームのお客様の約6割が女性であり、」
とありますが、観賞魚店ではありえない比率です。つまり
チャームの商品構成のメインは既に犬・猫・小動物に
なっていると考えるのが自然です。
また、ロングテール品の品揃えが課題だったということは
元々の商品群に幅を持たせたかったのだと思いますが、
そう言う細かい需要を拾うには、今までの蓄積がある
チャームはもってこいなのかな、と想像します。
ただし、この場合どう考えても熱帯魚は含まれません。

最後にeコマースにおけるペット用品の成長性、という
ところでは
「ペットの家族化」を背景とした高額化・高付加価値化が
進み…
とありますが、ここでも熱帯魚、ましてや水草などは
事業の成長性を考えた場合には含まれないであろうことが
想像できます。成長性の裏付けがペットの家族化ですし、
そもそも家族化、と言うのは主に犬・猫を指している
はずです。
また、
「ペットフードやペットシーツなどの多くのペット用品は
定期購入が必要であり…」
とありますので、ペット用品のメインはその辺りであり、
定期購入が見込める高額・高付加価値の商品が狙いです。
交換濾材が売りたくて仕方ないわけではありません(笑)

以上のことから、アスクルとしては観賞魚関連は特に
魅力的に映っているようには見えず、こちらに居る
私から見てもリスクでしかない生体の販売を継続する
理由はあまりないように思います。

もちろん、雇用や以前からのステークホルダー、
チャーム自体のアイデンティティと言いますか、
チャームのチャームたる所以と言った部分が
担保されるような契約で売却しているのかも
しれませんので、当面は大きな変化は無いのでは
ないかとも想像しています。

水草の通販で名を馳せたチャームさんですが、
個人的には一時期、水草専門店はチャームさんしか
無いという印象を持っていました。なぜかというと
多くの水草専門店で、実はいわゆる小型美魚や
レッドビーがメインであったり、メンテナンスが
メインであったりすることが殆どだった中で
本当に水草の通販だけ、と言う印象があったからです。
行ったことも利用したことも、お話したことも
ありませんから本当はわかりませんが(笑)

もちろん、当店も含め多くの水草専門店と言う看板を
掲げていたショップの推移を見ればわかるように、
そんなものの上限は知れています。
事業規模の拡大とともに、取り扱いアイテム数と
ジャンルは増加せざるをえません。
その結果、年間売り上げ129億円(どこかの10倍?)と言う
凄まじい規模となったわけですが、それと引き換えに
水草や熱帯魚の専門ではなくなりました。
それが良い悪いではありません。
ただ、熱帯魚と水草だけではこうはならないです。

個人的には、アクアリウムに限界を感じた結果だと
思っていて、チャームとして店舗は存在しますが、
概念上、観賞魚業界からの撤退、事業的には
イグジットだと思っています。
こう言うことは昨日今日で決まることでは無いと
思いますので、かなり前から模索していたのだと
想像します。ただし、台所事情はわかりかねますので、
個人としてはイグジットでも企業としては
出口戦略と言ったところなのかもしれません。
その辺りは外部からはわかりません。

いずれにせよ、この業界の矮小化は今もなお進行中では
ないかと考えられるのではないでしょうか。

2017年5月16日火曜日

魔法の言葉

以前より、業界の低迷・矮小化について見ていますが、
最近感じることがあるので少し触れてみたいと思います。

ここ数年で起こった植物のムーブメントは、今なお
その波に乗ろうとする人々によって増幅されており、
一昔前では考えられないくらい、いろんな植物を
目にする機会が増えました。

そこで話題になったのが「ビザールプランツ」と言う
言葉です。
沸騰ワードでも取り上げられたこの言葉は、植物に
多少なりとも興味があったり、インテリアとしての
植物を扱っている層に拡大していったと思います。

すなわち、植物を探しているであろう層には
「ビザールプランツ」という言葉でアピールするのが
商売上手っ取り早いと言うことです。
metaタグにもハッシュタグにも仕込んでおけば、
新規のお客様が期待できるかもしれません。


そして、水草界隈にも登場しました。

「パルダリウム」

これぞ魔法の言葉です。
もう今はここに寄せておけばOK(笑)
先日のイベント会場もなぜかBBの会場、
雑誌も矢継ぎ早に特集を組む。

個人的には昔のFMを見て、水草水槽と
パルダリウムの繋がりに興味を持ちましたし、
その記事の模索具合も好きでした。なので
楽しいジャンルであるのは間違いありません。
そして自由に様々な楽しみ方が発見できると
思っています。

しかしながら、水草水槽からの派生として
「アクアテラリウム」と言うものがあります。
そして90年代、あの熱い時代に生まれた
「オープンアクアリウム」と言うものがあります。
これらも想像力と創意工夫でいくらでも
楽しめるのですが、すべてを「パルダリウム」
として飲み込んでしまうことは、個人的には
少し違うんじゃないかと感じてしまいます。

現状、「パルダリウム」の概念や定義が
こう言うものだ、と言うコンセンサスが
取れていない。
せっかく何十年ぶりに再び多くのユーザーに
注目され始めたのですから、本気で
広めたいのなら、まずはそこからじゃないかと
思います。
この業界の最も苦手な「啓蒙」ってやつです。
やってるの見たことないですが。。。


2017年5月8日月曜日

「ホレマニー」と「ウルグアイエンシス」 Part4

今回で4回目となりますが、やはり書き始めると
あれもこれもとなりますね。。。

さて、前回までは入荷の歴史と言いますか、
今までの流れみたいなものを見てきましたが、
今回はそこに付随して、ファームにおける
本種の扱われ方と言いますか、どういう形で
入荷があったのかを見てみましょう。


Part2でも触れましたが、ホレマニーグリーンの
メイン?の入荷はオリエンタルアクアリウムの
組織培養と思われる小さな株でした。

同じ画像ですがオリエンタルのカタログからです。
ちゃんと'Green'と書いてあるのがポイントですね。
このホレマニーは本当に出回らず、存在を知っている人、ましてや
複数回入手できた人は水草マニアで間違いないのではないでしょうか。
結局育った姿は一度も見たことがありません。
しかしながら、この時点でオリエンタルがホレマニーの元株を
所有していたことになりますが、当然のように入荷は止まります。

そして、入荷ルートはヨーロッパに移ります。
もうこのファームを知っている人の方が少ないでしょう。
オランダのストッフェルズ。
ここの水草を覚えているというのは水草マニアとしては
なかなかのステータス(笑)
水草の最先端は何事とも同じで東京でしたが、ストッフェルズに
関しては、色々あってむしろ関西での存在感の方が強かった
かもしれません。

オランダのストッフェルズ社のタグです。
ホレマニーのグリーンとレッドがあります。
大阪の業者2社が輸入していたため、珍しく
関西発信のファームだったのではないでしょうか。

ホレマニーグリーンが日本に上陸した数は恐らく
ここがトップ。あれだけ入荷したのにどこに
行ったのやら。。。
後に来る南米有茎ブームの裏で廃棄されて
しまったのかもしれませんね。
ナローリーフではありましたが、しっかりと
ホレマニーグリーンしていたと思いますので、
ストッフェルズ自体はホレマニーの本物を
ちゃんと認識していたと言えます。

次はオランダからドイツになるわけですが、
我々はデナリーにオーダーを入れ続けていました。
エキノドルスに強いファームな上に、カタログには
レッド、グリーンともに掲載されていましたから
当然いつかはと期待していましたが、なかなか
入荷しませんでした。

古い方のカタログ(英語版)です。
写真を見る限りは本物、しかもブロードです。
しかしながらまとも入荷せず。下のE141は
ホレマニーレッドです。

ようやく来たと思った水上葉は水中葉が出ると
なんと赤系の改良品種と思われるものでした。
その後、本物が来たかどうかは忘れてしまいましたが
まともに来た記憶は無く、もしかしたら数株あったかも
しれません。これに関しては記憶が両方に振れています。
すみません、もう20年くらい前の話なので(笑)

そのずいぶん後にホレマニーとしての入荷はありました。
しかしながら、ホレマニーグリーンは私の知る限り
ウルグアイエンシスでした。しかしながら、やや変わった
個体で、見たことのないタイプのようでした。

プラのタグがホレマニーレッド、紙タグが
ホレマニーグリーンです。デナリーのタグは
昔はすべて右側の紙タグでした。個人的には
プラよりデナリーらしいので紙の方が
カッコイイと思ってますが。。。

デナリーのホレマニーを待っている間にバースの入荷が
始まり、本物のホレマニーグリーンが入荷することとなりました。
これは確かブロードだったと思います。

緑に輝くHBDのロゴ。

さて、この写真ですが…気付いた方は鋭い(笑)
そう、ストッフェルズと同じなんですね。
当時バースのファームは輸出を始めたばかりで、
恐らくはタグの準備が完全に出来ていなかったと
思われます。
後にオリジナルタグに変わりますが、その頃には
ホレマニーが来ていなかったような記憶があります。

最後に来たのがチェコのラタイです。
多くのエキノを記載しているラタイ氏のファームと
いうことで期待が高まりました。

ラタイのタグです。どうにもホレマニーの
記憶が無いのですよ。。。と言うことは。。。

ラタイから様々なエキノドルスがもたらされましたが、
玉石混淆であり、良さげなものだけ抜粋するのも
大変でした。もちろん、ここからしか入荷しなかった
種類もありました。
そこでホレマニーですが、記憶が殆ど残っていない。
個人的な興味のメーターが振れたものは必ずどういう形であれ
記憶に残っているのですが。。。
結局ウルグアイエンシスがホレマニーレッドであったので
かすかな記憶を手繰り寄せるとホレマニーはウルグアイだった
ように思います。

その後確かラタイの入荷が途絶えるかどうかの頃だったかに
オリエンタルと思いますが、東南アジアのファームから
ワイルドのホレマニーグリーン(ブロードリーフ)と
同タイプもホレマニーが一度だけ入荷しました。
恐らくこれは日本から増殖株があちらに渡り、生産を
試みたのだと思います。しかしながらその後二度と
入荷することはありませんでした。

結局、ホレマニーは商業的に生産するには不向きな
エキノドルスで、ファームでもトライするものの
長続きしないのが実情だと思われます。
水草自体が飛ぶように売れて、ホレマニーのような
非常に効率の悪い水草もアイテムの1つとして
作っておくか、と言う余裕が世界的になくなり、
なんでもかんでも効率や採算、利益が最優先課題と
なってしまいました。いずこも同じ。
ホレマニー同様、当たり前のようにあった水草も
ラインナップから人知れず消えていっているのが
現状です。

。。。たぶんPart5に続く

2017年4月15日土曜日

蜘蛛の糸は見えているのか

以前から当ブログでは、熱帯魚業界、もちろん
水草業界の矮小化について指摘してきました。
その流れは止まることなく、今もなお進行しています。

もちろん、その中でも住人達は生き残らなければならず、
その手段を模索し続けているわけです。
しかしながら、以前より危惧している水槽の小型化や
流通する生体(水草・熱帯魚)とショップの没個性化は
更に加速しています。

この業界の良くない点と言えるかもしれませんが、
売れるものや売り方を創造せず、売れているものを
教えてもらってそれに追随する。
そしてアピールしようとしても、残念ながら
内向きのベクトルしか持ち合わせていない。


水草業界、そしてその中にある異端な範疇である
私が身を置くこの狭い世界では、時として傑出した
ジャンルが発生します。もちろんそれには理由があり、
あたかも自然発生的に突如取りざたされたように
見えますが、概ね説明がつきます。
そして、そのジャンルは徐々に盛り上がりますが、
極々狭いエリアでやっているので、絶対数に限りが
あるため、ピークアウトしてきます。
歴史的にはその膨張と破裂の繰り返しで成り立って
いるのですが、以前の記事にも書いたように、
もう何が売れるかわからないこのご時世、隣で
売れているものをよくわからないまま取り入れて
とにかく売る。最近はそう言った状況かと思われます。

個人的には水草水槽の限界を感じつつ、何年も
前からダッチアクアリウムの時代からある楽しみ方を
もう一度見直そうと考え、また、Patrick blancに
感銘を受けたこともあり、それらを日本的な楽しみ方、
水草水槽的遊び方に出来るのではないかと言う
発想の下に、10年ほど前からアイテムの幅を
広げると共に、そこから生まれる様々な角度からの
アプローチで水草水槽と水上育成・観葉植物との
連続性を考慮した楽しみ方を模索していました。

しかしながら、こう言うことがアクア業界では
ないところから起こったために我々の範疇でも
大きく動きがありました。ここ2~3年のドタバタ劇は
皆さんの記憶にも新しいでしょう。
私の考えていたことは概ね外れておらず、そういった
流れになったのはある意味では良いのですが、
前述したように何が売れるかわからない水草業界に
食い込んできた特殊な観葉植物の動きは、
ショップを動かし、問屋を動かし、そしてメーカーを
動かします。

先日、とあるイベントへ足を運んだのですが、
そこでは様々なことを感じざるを得ませんでした。
当然ながら業界には先の見えない状況があり、
それを何とかしたいと思う少数の人たちが居て、
そして何年も前から感じていた植物のムーブメントを
利用しなければならない状況が混在しているのですが、
プレイヤーそれぞれの各指標の乖離が激しかったり、
現状の認識にズレがあったりと、かなりちぐはぐな
状況があります。

これには様々な理由が存在しており、その一端を
垣間見てきたわけですが、現状を見る限り
なかなか難しいように感じました。
もうしばらくこの業界に居ますので見続けて
いこうと思います。

2017年4月5日水曜日

「ホレマニー」と「ウルグアイエンシス」 Part3

前回はホレマニーについて、どのような流れで
現在に至るのかを駆け足で振り返りました。

もちろん、それと並行してウルグアイエンシスの
入荷も継続してあるわけですので、ホレマニー同様、
そちらもざっと見てみることにしましょう。


細長くなるエキノドルスで割と親しみがあるのが
このウルグアイエンシスではないでしょうか。
一応黄緑のカテゴリーに入れたくなる色彩では
あるのですが、葉の質感はアマゾンソード等とは
また趣が異なりますので、やはり黄緑と深緑の
橋渡し的な存在のようにも感じます。

ウルグアイエンシスは昔からファームものが
安定して入荷しており、入手する機会は多い部類です。
かつて、ホレマニーの入荷が無い時代には、本種の
タイプ違いがホレマニー、またはニューホレマニーと
して流通したようですが、ホレマニー同様、私が
リアルタイムでかかわっておらず、情報に曖昧さが
生じますので、割愛致します。


基本的なウルグアイエンシスは、スラっとした
印象で、細いストレートな葉となっています。
多くの場合は、普通に入手するとそのタイプです。
東南アジアやヨーロッパのファームの元株が
そのタイプであったのだと思いますが、残念ながら
各ファームの本種を同時に確認できておらず、
その時期のタイプ違いは未確認となっています。

パラナ産で入荷したウルグアイエンシス。
葉の縁には波打たず、ストレートな印象。
こういうタイプがメインになっているようです。

そうこうするうちにAppo工房によるワイルドの
ホレマニー等の入荷と共に、ウルグアイエンシスの
入荷も見られるようになりました。
その際に入荷した中で葉の形状が異なるものがあり、
タイプ違いの存在を確信することとなりました。
それらの入荷と同じ時期に別のルートで
「クラシックブロード」と呼ばれるウルグアイエンシスを
入手することがあり、それはどうやら昔のニューホレマニー
(またはホレマニー)とされていたタイプのようで、
これは葉のウェーブが顕著な装飾的なタイプでした。
※クラシックブロードの画像を探したのですが
見つからず。。。アクアプランツの1号にその雄姿は
掲載してあります。

同時期に同じくAppo工房よりチェコのRatajファームの
Echinodorus africanus」と言う種が入荷しました。
学名から、当時未入荷だった西アフリカ産Alismataceaeの
Limnophyton fluitansかと色めきたったのですが、
どうも昔の写真と雰囲気が異なるものでした。
※後にカメルーン便で本物のリムノフィトンが入荷
したため、別種であることが確定しました。
Ratajからやってきたアフリカヌス。
リムノフィトンではなかったものの、
これはとんでもなく変わったタイプ。
お店での初便を維持しています。
あくまで「維持」だけですが。。。(笑)

Rataj便が問屋ルートでも入荷するようになり、
アフリカヌスに酷似したベロニカエと言うエキノが
入荷しましたが、恐らくこれはアフリカヌスではないかと
思われます。
また、Ratajで「Echinodorus uruguayensis」が入荷
していましたが、これはレッドタイプのホレマニーでした。
Ratajはエキノドルスの記載に多く携わっていますが、
見解がかなり独特なようです。

赤系としては、Appo工房より「ウルグアイ レッド」と
「ウルグアイエンシス レッドタイプ」の入荷がありました。
価格が圧倒的に高かった前者は、増殖され、比較的短期間で
流通量が増し、あちこちで見られるようになりましたが、
実はエキノドルスとして面白いのは後者の方で、圧倒的に
見る機会が少なく、恐らくホレマニー・ウルグアイエンシスの
系統で屈指の変わった種類でした。

写真があまり良くありませんが。。。
ウルグアイ レッドです。葉柄がやや長く、
葉との比率がウルグアイエンシスとは少し
異なる感じで、ウルグアイっぽくない雰囲気です。

その後、前回のホレマニーと同様、Appo工房の終了と共に
ワイルドのウルグアイエンシスの入荷も途絶えました。
そして数年後、AZ便甲斐さんによって、ホレマニー同様
ウルグアイエンシスがもたらされ、最後のワイルド株の
入荷となりました。
現在はファームもの自体は普通に入荷は見られますので、
一般種としての入手機会は今まで通りとなっています。

かなり端折ってますが、また掘り下げたい部分が
ありますので、そちらは続編をお待ちください。

。。。Part4に続く

2017年3月30日木曜日

「ホレマニー」と「ウルグアイエンシス」Part2

まずはホレマニーの歴史を駆け足で見てみましょう。

ホレマニーは昔から入手が非常に困難で、
憧れの水草、エキノドルスの王様として今もなお
その座に君臨しています。
みなさんが「ホレマニー」と言って思い浮かべるのは
いわゆる「ホレマニーグリーン」の「ブロードリーフ」
だと思います。
もちろんそれは正解で、まさにそれがホレマニーです。
しかしながら、「グリーン」「ブロードリーフ」と
敢えて表記されるということは、その反対が存在する
と言うことです。

そして日本で一般に普及したのは、そのいわゆる
ホレマニーではなく、なぜか
「ホレマニーレッド」の「ナローリーフ」
でした。
そうです、ホレマニーにはグリーンとレッド、
そしてブロードとナローがあり、それが基本と
なっています。

昔のホレマニーに関してはリアルタイムでかかわって
いないため割愛しますが、現存する中で古いものと
認識されているのは座標軸と考えられます。

ワイルドでの入荷が無かったホレマニーグリーンを
入手するのためには、入荷頻度が低く、入荷しても
すぐにショップからマニアへ流れてしまい世に殆ど
出なかった、オリエンタルアクアリウム(※)の組織培養と
思われるものがありました。
6センチ前後の小さな苗で、成長は非常に遅く、
大きく育った本タイプを見かけることはありませんでした。

※シンガポールにある世界最大規模の水草ファーム

極々稀に入荷したオリエンタルのホレマニー。
1年に1回あるかどうかくらいだったかな。
現存する株は無いと思われます。

その頃は、ホレマニーレッドのナローリーフが
オリエンタルから入荷していたのですが、やはり
ホレマニーなのか、極々小さな株での入荷が殆どでした。

その後、オランダやドイツのファームから稀に本物と
思われるホレマニーグリーンが入荷することがありましたが、
恐らくほぼすべてがナローリーフでした。
また、確信犯的に別種を送ってくるファームもあったことから、
やはり本物の入手は思うようにはいきませんでした。

しかしながら、2000年になる頃からAppo工房と言う
色んな意味でなかなか面白い業者から、ワイルドと思われる
ホレマニーグリーンの入荷が始まりました。
当初、その殆どがナローリーフでしたが、徐々にブロードが
入荷するようになり、入荷が途絶えるまでの中盤以降は
ナローリーフの入荷は全くなくなってしまいました。
これは非常に不思議なことです。

ホレマニーレッドは東南アジア・ヨーロッパ問わず、継続して
ファームものの入荷がありました。
もちろんAppo工房からの入荷もあり、それが
「ダークグリーン ホレマニー」「ホレマニー スーパーレッド」
です。
ダークグリーンはまさにホレマニーレッドタイプなのですが、
どういう言う訳かそのような名前で入荷しました。
スーパーレッドです。本当に良い色。
冬の紅葉は見事ですよ。

そしてついにはオレンジホレマニーと言うタイプも
入荷したのですが、このタイプに否定的な意見が多く
確か2度ほどの入荷の後、見ることは無くなりました。
画像が古いですが、オレンジホレマニーです。
色々と見解がありましたが、今となっては
もう一度見てみたいタイプですね。


しばらくはホレマニーグリーン(ブロード)や赤系の
入荷は続きましたが、ほどなくAppo工房の終了と共に
ワイルドと思われるホレマニーの入荷も途絶えました。
また、その少し前にKasselmannによりホレマニーから
ウルグアイエンシスvar.ミノールへと学名が改められました。

ちょうど同じころからでしょうか、ファームものの
ホレマニーレッドは完全に別種となり、緑も赤も
本物の入荷が無くなるという最悪期を迎えます。

その後、AZ便・甲斐さんによって数年ぶりにワイルドの
ホレマニーが複数タイプ日本にもたらされました。
しかも今までのタイプとは異なる個体群のようで、
非常に嬉しくも興味深い入荷となりました。

記念すべき第1号、AZ1110-1です。
今までに見ないかなり装飾的なタイプ。
いくつか産地があり、売り切ったりロスト
したりとかなり減らしてしまいましたが、
このタイプが残って本当に良かった。

そのAZ便を最後に新しいホレマニーの入荷はありません。
恐らくは今後の入荷は無いでしょう。
寂しい限りですね。
しかしながら、先日書かせて頂いたエキノドルスの
魅力にあります通り、1株あれば10年20年と楽しめるのが
エキノドルスの良さです。
手元にある、または入手する機会があった場合は
ぜひ長いお付き合いをお願いします。

相当端折ってますが、概ね以上のような流れかと思います。
個別にはまた掘り下げていく予定です。

。。。Part3に続く

2017年3月17日金曜日

「ホレマニー」と「ウルグアイエンシス」Part1

先日、当ブログでエキノドルスの魅力について記事を
書きました。

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~
Part1 Part2 Part3 Part4 Part5

そのエキノドルスの中でも私の好きな種類の常に
上位に位置するのがホレマニーグリーンです。
常に1位と言いたいところなのですが、やはり甲乙
つけがたい(笑)
ただし、プライベートで水槽1本に水草1種限定と言われると
ホレマニーグリーンになりますね。 

ホレマニーグリーンはEchinodorus horemanii が
学名でしたが、十数年前でしょうか、Kasselmannに
よってE.uruguayensis var. minorとなり、E.horemaniiは
有効ではなくなりました。

ホレマニー好きとしては一大事です。。。
座標軸を譲ってくださった筒井さんも、当時
私とのやり取りの中で、ホレマニーはホレマニー、
ウルグアイはウルグアイと仰っていましたが
まさにその通りで、これらを同じとするわけには
まいりません。

画像は使いまわしですが(笑)座標軸ホレマニーです。
撮影時は葉柄が短く、草丈も30cmほどで葉数もそこそこ、
と言う、なんとも見栄えよく収まる草姿でした。
ちなみにこういう形が最終形のホレマニーは今のところ
私が見た中では存在しません。草姿は環境で変わります。


ちなみにRatajはホレマニーとウルグアイエンシスを
分けていて、E. uruguayensis var. minorを採用
していないようです。この点は趣味の目線と近いので
良いとは思いますが、その他では少々問題もありますね。
とりあえずKasselmannRatajのエキノドルスの種に
対する見解に相違があるのは事実です。
その辺は当時Kasselmann本人から聞いています。

しかしながら、海外ファームから日本への入荷が
あった場合、ホレマニーとウルグアイエンシスの名前は
ありますが、var.ミノールとしての入荷はありません。
唯一、その名前で入荷したのは今は無きAppo工房便のみ
となっています。

便宜上、ここでは従来のホレマニーをE.horemanii、
いわゆるウルグアイエンシスはE.uruguayensis、
Appo工房のミノールをE.uruguayensis var. minorと
呼ぶことにしています。
そしてこのミノールの存在が、Kasselmannの説に
疑問符を付けざるを得ない理由となっています。

更に2010年のAZ便で入荷したウルグアイエンシスと
ホレマニーを見ると、エキノドルスがまだまだ
発展途上だということに気づかされます。
そして、意外と見過ごされてしまうウルグアイエンシスの
タイプ違いと言うものが実は存在していて、今回の
テーマであるホレマニーとウルグアイエンシスは
なかなか奥が深いものがあるのです。

まぁこの辺に興味がある人が何人存在するのか
疑問ですが。。。(笑)

次回は更に色々と見ていきましょう。

2017年3月11日土曜日

画一化する水槽の中身

以前のブログの記事にこのような内容を書きました。
その中で触れているのですが、少し掘り下げてみたいと
思います。

組織培養カップは水草の流通にある意味革命を起こしました。
気が付けばあちこちのファームはカップを作り始め、国内の
業者も参入、ある時期を境に取り扱い量は一気に増えたように
思います。

当初は種類数もさほど多くなく、東南アジアからは
クリプトコリネが少し、次にアヌビアス社からは
有茎草が色々と入荷していました。トロピカの
1-2-GROWは種類数が徐々に増え、今は国内で
流通のする組織培養カップの殆どは、このトロピカと
ADAの物になっているほど。

さて、組織培養カップで販売される水草の種類が
増えていると言いますが、ここでよく考えて下さい。

「組織培養カップの水草の種類」は増えています。

まずは手堅い定番品から徐々にサブ的なものになるに
せよ、それ自体はポットや鉛巻で売られていたものを
組織培養カップに形状を変更しただけです。
つまり

「カップの種類が増えた」

だけで

「水草自体の種類」

は増えていないのです。
そう、殆どが定番品。とは言っても昔のではなく、近年の
水草レイアウトで多用される定番の種類であったり、なぜか
ラインナップ入りしたような、以前こちら側で馴染み深かった
南米有茎種等の逆輸入種であったりと、目新しいものは
殆どありません。

それらがごく普通に輸入や国内生産され、レイアウト用の
水草として店頭に並ぶ。
以前にも書いたように、どこに行っても同じ品揃えに
なってしまいます。
入荷する草が同じものばかりということは、多くの人が
レイアウトに使う草が同じと言うことです。
そうなるとレイアウトは違えど、使っている水草は同じに
なります。
参考にするレイアウトがどれも同じ水草なので、それを
使うことが正解なのだと思い込んでしまいます。

これは日本だけではなく、海外を見ても同様です。
インターネットで水草レイアウトを無作為に見ていくと
中身は大体同じです。もちろん、少し変わったレイアウトに
出くわすこともありますが、使っている草が同じなので
単純に並べ方が違うだけになります。
あとは個性を出そうとすると、レイアウト素材の使い方しか
ないのですが、それもある程度明確な指標と言いますか
お手本がありますので、多くの場合はそれをなぞる形に
なりがちです。

世界的に水槽の中身が画一化しています。
南米便+採集者がもたらす水草が豊富にあった時代は過ぎ、
新たな水草がもたらされることが期待できなくなりました。
ファームは昔の南米有茎草や神畑のアフリカ便ではなく
独自の目線とネットワークで新しい種類を水草界に
投入してほしいものです。

水草自体で新しい世界観を作り出すことは、
         もう難しい事なのでしょうか。。。

2017年3月3日金曜日

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~ Part5 最終回

少し間が空いてしまいましたが、引き続きエキノドルスの
魅力について。

最近なかなか聞かなくなったアクアリウムの用語?で
私の好きなセンタープランツと並んであると思っているのが
「長期維持」です。
個人的には長期維持と言えるのは最短でも3年以上と
言ったところじゃないかと思います。
1年などは120cm水槽で言えばようやく立ち上がってきた
ところで、ここでリセットなどあり得ません。
ソイルの寿命と言われるものは、単にソイルの特殊効果の
ことであって、底床としては5年でも10年でも使えます。

クリプトコリネもそうですが、エキノドルスに関しても
同様で、長期間そこに生えていることで見せてくれる
景色と言うものがあります。

ホレマニーのグリーンとスーパーレッドです。
これらの株もこの水槽にもう5年以上は植わっていると
思います。ランナー増殖しないそれなりに大きくなる
ロゼット型の水草は植え方によっては取って付けた
ように見えますが、長年そこにいることで、違和感無く
水槽内で自己主張しつつ景色として溶け込んでいきます。


近年はオープンアクアリウムが定番となっていて、多くの場合
吊り下げ式の照明が使われています。そうなると上から覗き込むと
また違った景色を楽しむことが出来ます。
エキノドルスをはじめとする水草は横からも良いですが、上から
見るのもまた格別なのです。

ウルグアイエンシスです。AZ便でワイルド物が
入荷しましたが、採集物は当店ではそれが最後ですね。
AZさんの採集時にはエキノドルスとしては久しぶりに
現地の様子を見ることが出来たので嬉しい限りでした。
ホレマニータイプは流れのある小規模河川で棚引いて
生えていましたが、ウルグアイエンシスは意外と流れの
緩やかそうなところに生えていて、イメージはこんな感じ。

細葉のエキノドルスは長期間維持することにより、その
ポテンシャルをすべて見ることが出来ます。それによって
自身の水槽内でどういうふうに育てていくかを考えることが
出来るのです。
小型にキープする、葉数を増やす、色や草姿を重視する、
まとめ植えする等、レイアウト的にどのように使うのか。。。

例によって古い画像(笑)旧オパクスですね。
かなり大きくなるタイプですが、このように
群生させるとやはり魅力が倍増です。
どんな水草もやはり群生美こそ真骨頂です。


サンタマリアです。当時、オパクス水槽を作っていて
そのセンターではないですが、ポイントに植えました。
よく見ると?流木が左右に出ていて、その間から生えている
と言った具合です。流木はぱっとしませんが(笑)
こんなのしか入ってないんですよね、あれ。。。


初めて扱う種類に対してはそれがどのような育ち方を
するのかなど、色々見ていくのですが、やはりそう言うことは
長期維持の中でわかっていくことだと思います。

以前AZ便で入荷したラジカンス系のエキノドルス。
予想に反して短い葉柄にボリュームのある水中葉を
展開しました。しかしながら、これが最終形ではないので
こういう姿にもなるのだと確認したら更に育成です。

例えば上のラジカンス系の種類がこのまま葉数が増えれば
素晴らしいエキノだと思いますが、ニムファのように
一定の水中葉を展開後、すぐに浮葉、というパターンを
取るのかはその後の育成で見届ける必要があります。
下のAZ便で入荷した未知の種類もなかなかの変貌を遂げました。

入荷後しばらくして水中葉を展開しはじめて
AZ便フルバーニアンです。本種も不思議なエキノですね。
このくらいの形かと思いましたが、もっと細長くなります。
葉っぱも硬い変なやつです(笑)


エキノドルスは成長が速く、丈夫で大きくなると言った
印象だと思いますが、このようにその秘めた魅力を見定める
ためには何年も付き合うことが必要です。
また、熱帯魚でいうところの大型魚がペット感覚になるのと
似ていて、気が付くと5年10年と水槽の中にあり続けるのが
エキノドルスだと思います。

ホレマニーグリーンのブロードリーフです。
水槽は55x55x55で、好きなだけ大きくなれと
植えましたが、結局隙間があると何かしら入れてしまう
悪い例(笑)ただ、たった1株で55キューブという水槽の中身を
長期間満足させてくれる水草はエキノ以外に存在しない。

ご自宅のエキノはそこに何年居ますか??
枯死寸前~最高の状態まですべて見ましたか?
有茎草と違って、エキノドルスはそうやって長く付き合える
素晴らしい水草なのです。


エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~
終わり。

2017年1月22日日曜日

時代は回るが。。。(2)

さて、本題です。


前述のアクアライフ2月号のモノクロページで
ショップさんに電話取材をして、やってほしい特集を
聞いてるんですね。(この企画も不定期に見ますね)
私はと言えば、最近はフィーチャーに水草が載ってるか
どうかだけ見るくらいなので、普段なら気づかないのですが
最初に書いた通りと言う訳で(笑)


当時は私も周囲もリアルタイムの当事者なので
プランツの1号、2号を見てエキノやホシクサを
始めたと言う人を恐らく知りません。また、編集部に
どの程度の反応があったか、どういう意見が
来ていたのか等原稿を書いた殆ど私は知らないため、
わりと身近な人達以外の面識がない人の感想を
見ることは殆ど無かった気がします。
なのでむしろ「本を見て興味をもってくれた人が
居たのか」という言う印象です。
もちろん喜ばしいことです。


マニアックな水草の特集と言うのはユーザーの熱量が
高いうちに打たないと、盛り上がりに欠けるのと、
そもそも被写体が揃わない。何より情報自体の鮮度が
ダダ下がりで、今更そんなこと言われても。。。と言う
ことになりかねない。
もちろん、どの層に向けて発信しているのかで受け取る
印象は異なるとは思いますが、こんなマイノリティを
取り上げるのですから、当然メインターゲットはマニアに
なるはず。であるならば、ある程度の期待に応えないと
いけないわけです。

あの頃(1~2号発刊時)はまだ余熱があったし、草自体も
私でもなんとなく全体像が把握できた。しかも黎明期から
ピークアウト前ながらも、見続けた中ギリギリに書けた
こともあって、辛うじて纏めることが出来たと思います。
しかしながら、最近の例で見てみると、ブセファランドラ
なんかが途中からもう把握不可能なように、エキノや
ホシクサも、入荷ルートが増えたり、事実確認が
不可能なものが増えたりしています。

そして現在、そういったこともありエキノの特集を
やったとしても、残念ながら代表的なタイプをなぞるだけで
終わる恐れがあります。
オパクスやサターン辺りは撮り直し可能かもしれませんが、
多くは予算と時間が合わない上に、前述の通り草自体が
揃わないので新しい資料としては物足りない。
ポルト系の微妙なラインは存在すら怪しいし、結局
タイプ違い産地違いを追わないのなら、ホレマニー、
オパクス、ポルト、イボレ系、サターンの5つで
終わってしまう。

ホシクサに至っては当時のマニアック種は現存するものが
殆ど無い。ネグロスターもペドラスターもエダウチも
すでに無い。もちろん近年も少しずつホシクサが入荷
しているようですし、インド便は誰の目にもルートが
明らかでわかりやすいと思うので、いっそのこと古いものは
殆ど載せないくらいにした方が良いかもしれない。


なのでもちろん現存する種をメインでやっても良いと
思います。私は2003年以降のことは殆ど把握していません。
なので、何がどのルートでやってきて、どのタイプなのか、
新しいタイプなのか、まだ見たことないものがあるのか
普通に知りたいと思います。
また、次世代のエキノ好き、ホシクサ好きに向けて
発信してくれる熱い人が居れば、どんな風に伝えて
くれるのか、ぜひ見てみたい。
どのジャンルも矮小化のスパイラルなので。


回りながら上に行くのか下に行くのか。。。


時代は回るが。。。(1)

アクア関係の仲間から、「ご指名ですよ(笑)」と言われたので
少し触れておきましょう。

と、まぁ本題に入る前に寄り道を。


月刊アクアライフ2月号の特集が

「自然とアクアリウムの融合」

と言うものでした。
その表紙を見た際、ページをめくる前に内容をざっと
想像してみたのですが、私は水草の人間なので基本的には
ここでは当然水草水槽についてのみ浮かぶわけです。

自然とアクアリウム、となるとまずはアトラスレイアウトに
なりますね。
今月号の表紙だとすぐにレッドカボンバとハセマニアが
浮かびましたが、魚はコロンビアメタエが正解でした。。。
ハセマニアはシルバーチップと言う名で古くから知られる
カラシンの1種で長谷マニア(なぜか変換出た)ではない(笑)
そのマニアも今はたくさん居そうですが。。。

で、アトラスレイアウト以外にどう融合させるのかと
やや不思議に思いながら中身を見ると、概ね
現地再現レイアウトでした(笑)
まぁそれ以上は難しいかな、と。
現地再現レイアウトも何年か置きに回ってきますね。
自生地の写真は私も好きなので嬉しいですが、
それを自分のアクアリウムに落とし込むのは
どこで線が引けるかでかなり内容が変わってくると
思います。
短時間で見本を作ってもやはり響きにくい。
そもそも特集記事で作り込んだものを掲載する
こと自体、無理なのかもしれません。
ただ、それではちょっと寂しいですし、やってみよう
と言うふうにはなりづらい。

現地再現=同産地縛り、と言うのもなかなか
キツイものはありますが、その制約も楽しめないと。。。
と個人的には思います。
でもまぁその辺は個人の自由ですが、どこまで
拘れるかが趣味じゃないかと考えています。
あとは水槽内に凝ったとしても、イメージをさらに
膨らませるのはやはり限界があるかもしれません。
と言うところから、水槽内の水草と周辺に配置する
植物を出来るだけ違和感や隔たりが無いように
トータルでレイアウトすること、まとめて遊ぶことを、
ダッチからヒントを得て10年ほど前から提案していこうと
やってきたわけです。
自然との融合なら、この辺も含めて良いと思います。

とは言うものの、これも以前にたしかアクアガーデンの
宮本さんがデナリーの器具を使ってパルダリウム
(現在流行っている?ものとはちょっと違う)をやっているので、
結局は私もトレースしているだけとも言え、ここでも時代は
回ってる感があると言えばそれまでなのですが。。。
変わったのはあの頃より植物の選択肢が格段に
増えていること、器具や部材がより使いやすくなっていること、
水槽が小型化していること等があるので、自由度が上がり
ハードルが下がることによって、可能性は広がっていると
思います。

まぁ本人が新しいことをやっているつもりでも、人間の
発想なんて天才以外は似たり寄ったりですからね(笑)


脇道にそれ過ぎたため、すぐ続く(笑)



2017年1月13日金曜日

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~ Part4

今回は一歩踏み込んでエキノドルスの分類について
見てみましょう。まぁ私は専門家ではないので
ざっくりと導入部分だけですが(笑)

進化を続けるエキノドルスですが、その分類は
未だ発展途上と言いますか、興味のある人間が
殆どいないためか、忘れたころに何か進む程度です。

まず最初に近年1つ大きな動きがありました。

エキノドルスに対しては個人的にいくつかの疑問が
あり続けた訳ですが、近年その1つは氷解しました。
それは何かというと、普通のエキノドルスとチェーン系の
エキノドルスの花茎の形状が違いすぎること、そして
ランナーの形成です。
チェーン系のエキノドルスの花茎や構造、質感は
どちらかと言うとサジタリアに近く、どうにも違和感が
あったのですが、近年ついにエキノドルスから
ヘランシウムと言う別属に分類されてようやく腑に落ちた
と言う次第です。

エキノドルス改めヘランシウム アングスチフォリウム。
テネルス改めテネルムとは成長のリズムが違います。
本種はくるくる草ベスビウスの元ですね。


なので、形状や性質のバラエティが1つ欠落して
しまったわけですが、エキノドルスにはまだまだ
謎がたくさんあります。


エキノドルスには色々不思議に思う点があるのですが、
嫌でも気になる透明深緑葉系グループの形状です。
オパクスやポルトアレグレンシスにはそれぞれ
形質に差があるタイプが存在していて、どうにも
同種なのか?と感じます。

外見的な特徴から色々と想像するのは楽しいもので
私も様々考えることがありました。
しかしながらこちらをご覧ください。

普通は見る機会がないデータですね。
貴重です。外見上の特徴や性質などで
想像するのは楽しいですが、特に
エビデンスは無く、推測の域を出ません。
ただ、妄想するのはとても楽しい(笑)
と言うか、今まで妄想しかしてないし。。。


古くから仲良くして頂いてるお客様がエキノのDNA解析を
やってくれてます。
まぁ私は話を聞くだけになっているのであれですが。。。(笑)
なので、詳細はお客様のブログをご覧ください。
色々見えてくることがあって面白いです。
深緑以外の変わり種エキノについても解析をお願いしてます。
葉っぱのサンプルはうちから色々出させてもらいました(笑)

asukuzimのブログ

やはりちょっと変だな、と違和感なり不思議な感覚を
覚える種類は総じて意外なハイブリッドであることが多く、
性質などを見てみるとなるほど、と納得できるものもあれば
「なんでやねん!」と突っ込みたくなるものもあります(笑)

意外な種類で片親が同じであったり、これが親で
なぜこうなるか、と言うのもあったり非常に興味深い。
asukuzimさんも私もエキノ好きなので、深緑のみならず
黄緑の変わった種類も大好物なため、そちらの解析も
お願いしていますが、色々と分かったことがあります。

例えば、モンテカセロスにグラウカスの血が入っている、
と言うのはかなり良い答え合わせですね。私が育てた時は
水中葉の大きさが異なりましたが、画像で見た水上葉は
かなり似ている上に、粉吹き系だと言う証言があったことから、
我々極限られたマニアの中にあった仮説「モンテ粉吹き系?」が
解析により間違いではないと言うことがわかりました。


昔にパンタナール産のsp.として入荷した
グラウカスと思われるエキノドルス。
葉の表面は粉が吹いたような質感に
見えるため、私の周りでは「粉吹き」と
呼ばれています。粉と言うよりは
蝋燭を擦り付けたような感じですかね。

もちろん、asukuzimさんのような技術と環境を持ち合わせて
いないとここまで探ることは難しいのですが、多くのエキノドルスが
ハイブリッドであると言うことや、意外な由来、黄緑と深緑の
関係性等を少し意識しながら、外見上の特徴や性質を
眺めると、各種エキノドルスもまた違って見えてくるのです。
単に育てるだけでなく、いろんな角度から水草で遊ぶ
と言うことで面白さも倍増すると思います。


チェーン系がエキノじゃなくヘランシウムになってことで
私の夢だった透明深緑葉チェーンはかないませんでした。。。
葉が深緑で硬く、ランナーで増えるけど成長遅いとか
素敵だと思ったんですけどねぇ。


。。。続く