2020年2月15日土曜日

長期維持水槽のポートフォリオ #4

前回までに長期維持水槽に使う水草として
思いつきそうな物を並べてみました。
エキノドルスとクリプトコリネの話をする前に
もう1つ挙げておこうと思います。

2回、3回で取り上げた水草はもちろん魅力的で
個人的にも好きなものが色々あったわけですが、
比較的渋めな、と言いますか地味な印象を受ける
種類が多かったかもしれません。
そんな水槽の中に1区画くらいは明るい部分が
欲しいと言うのが人情(笑)
と言う訳で今回はこちら、

有茎草

を見てみたいと思います。

長期維持された水槽はどうしても底床内に
汚泥や根の繊維が蓄積してくるため、か細い
有茎草を何もせずに後から植えると言うのは
なかなか厳しい場合があります。
そこで底床クリーニングを行う訳ですが、ここで
使用するのが水作プロホースと言う商品です。

水草いぢリスト、長期維持水槽には
必須アイテムです。これがないと始まらない(笑)
長年使っているとパイプやホースとの接続部分が
摩耗で抜けやすくなったりなにかしらの不具合が
出てくるので適当に買い替えが必要。。。





















何度かのリニューアルを経て現在の形状だったはず。
中の弁が1枚から2枚に、角度が90度からこの角度に、
呼び水がシャカシャカからシュポシュポに(笑)

底床内の汚泥をこのプロホースで適度に取り除き、
邪魔になりそうな水草の繊維などを除去して
底床の詰まり・締まりを解消してから有茎草を植えます。
。。。と言うような処置を行うと長期維持した底床でも
なんとなくそれなりに育つものです。

おわり

。。。ではお話になりません(笑)
水草水槽を設置してしばらくは恐らく有茎草をしばしば
導入することかと思います。色々試すうちに割と自分に
合った種類が見つかることでしょう。
ある程度の期間維持しながら、その中から更にその水槽に
合うものを見つけ出します。
そうするとなぜかその水槽だけで強靭な種類が見つかります。
もちろん1種類ではなく複数種、探していけば色々と作れると
思います。

難種とは言いませんが、この水槽では
ほぼ一定のクオリティで美しい草姿を
見せてくれるイエローアマニアです。
挿し戻し、ピンチカットいずれでも
いじけることなく何年も同じ場所にあります。





















その水槽でなぜか丈夫で美しくなる水草へ、または
なぜかそれなりの草姿で居座っている水草へと変貌を
遂げるのは必ずしも丈夫な種類に限ったわけでは
ありませんし、意外な種類であったりします。
その水槽がどのような傾向を持っているか、または
自分がどういう水槽へ持っていこうとしているかで
変わります。

ロタラ ロトンジフォリアは流木の影、
モスの下、水槽の隅とどこでも進出して
長い時間を経過すると驚くほどの根張りを
見せます。増やすことも減らすことも自在に
なるため水槽のバランスを取るのに良い種類です。
しかしながらタイプによって若干のクセがあります。





















たとえ底床が10年以上経過していても、その水槽に
「合ってしまった」水草は普通に育つため、常に
暗いトーンになりがちな長期維持水槽に彩りを
与えてくれます。

そうなった水草はなぜか肥料や光量をそれほど
気にしなくてもいつも同じ表情を見せてくれます。
これこそがその水槽の作り手との相性です。
長期維持水槽では長い時間をかけて自分の水槽に
おけるパートナー探しを行っていると言っても
良いのではないでしょうか。

なので、有茎草は新しいものをじゃんじゃん試しましょう!
枯れても良いのです。大切なのは買う事、導入すること、
触ること、枯らすこと、なのですよ。


。。。続く

2020年2月8日土曜日

長期維持水槽のポートフォリオ #3

長期維持する水草水槽においてどのような水草を
選択すれば良さそうか、と言う事を考えているわけですが、
前回はその代表と言えそうな底床依存度が低いと思われる
着生系を挙げてみました。

長期維持していくということは、つまり何年にも渡って
水草水槽を維持すると言う事です。
そこで避けたいのは煩雑なメンテナンスだと思いますが、
その中にトリミングと言う行為があります。

水草水槽を始めた時は、有茎草が日々成長していく姿を
嬉々として眺めるわけですがそれも束の間、そのうち
「もう切らなきゃいけないのか。。。」となるわけです。
そのようなネガティブな感情を出来るだけ回避するために
今回はトリミングの手間を省けるであろうロゼット型の
水草を見てみましょう。

・アポノゲトン
・クリナム
・ミズニラ
・ニムファ
・ホシクサ(一部)

この辺は概ね植えた場所で大人しくしていますが、
一部は親株に限定と言うものがあります。

アポノゲトンは基本的に植えた場所から動かず
その場で茂っています。底床が古くなっても一旦
ある程度までの生育を見せるとその水槽に定着します。
季節要因や水槽環境の変化でいわゆる休眠と呼ばれる
期間が訪れることもありますが、そのうち生えてきます。
大型種が多いので葉数の調整は必要ですが、基本的に
放置に近いので楽なものです。
一応注意しなければいけないのが開花後に種子が
散らかりあちこちから生えてくることがあります。
この処置だけは必要です。
あとは最初の球根はある程度の期間で役割を終えて
空っぽになってるので、そのうち殻だけ出てきます(笑)

ベトナムの固有種、アポノゲトン ロビンソニィ。
アポノゲトンは長くなるものが多いのでセンターか
バックに用いることが多くなります。



















クリナムの楽さ加減は最上位クラスです。
場所を決めて植えたら動かさない。以上!!(笑)
とんでもなく楽です。

クリナム ナタンスですが、やっぱり名前は
C.アクアティカ ブロードリーフの方がしっくりくる。
20年近く植えっぱなしだと思いますが、
いつ植えたのかなんて思い出せません(笑)
恐らくこれ以上楽な水草はそうそう無いはず。





















ミズニラも基本的にクリナムと同様と考えて良いのですが
問題は稀に腐ることです。長期維持の過程で数年に1度くらい
根元から腐敗することがあります。早期発見が出来れば
対処は可能ですが、見落とすことが多いです。
腐ってるサインが出ますが一度経験しないとわかりません(笑)

ゴイアス産のミズニラです。
いわゆるパンタナールクイルイォート。
ちまたに出回るサウスブラジリアンとは別種。



















ニムファの仲間はランナーを出すものは広がってしまうので
やや問題ありですが、バークレア ロンギフォリアは
クリナム同様一カ所に居てくれます。南米産の種類の多くは
ランナー増殖を行うので侵入してほしくない区画に来た場合は
除去するようにすれば良いかと思います。
あとはいかに球根を作らせて、底床内でキープするかが
ポイントです。
近縁でガガブタの仲間も動かないので使えますが、
基本的に浮き葉での維持になりがちです。
南米産は盛んにランナーや子株を出すため
保険は作りやすいものの区画の維持は必要です。
ただし、一度繁茂してくれるとどこかに球根が
潜んでいるため、ロストする可能性は低下します。




















ホシクサの仲間は水質にやや敏感な種類が多いのですが
その中でもゴイアススター、ソーシャルフェザーダスター、
エリオカウロン ブレビスカプム、ギニアンスター(大型種)は
とても育成しやすく長期間水中葉でいることにストレスを
感じていないように思うのでサイズはさておき水草水槽に
もってこいの種類です。
(写真は500種図鑑を見てみよう(笑))

その他、シペルス ヘルフェリィあたりも使えそうです。
オテリアは調子の良し悪しとサイズコントロールに難があるため
かなり栽培者を選ぶと思います。

何かが足りない、そうだエキノドルスとクリプトコリネはどうした?
と思いましたね。
もちろん、取り上げますのでしばしお待ちください。
まぁ出し惜しみするようなことはありませんが。。。(笑)


。。。続く

2020年2月3日月曜日

長期維持水槽のポートフォリオ #2

長期維持水槽と言うものは多くが結果的にそうなって
しまう場合が多いかも知れません。しかしながら少しでも
そうなることをセッティング前に意識するのであれば
底床を敷く際に少しだけ先のことを想像すると良いかもしれません。

とは言っても、それほど凄い事がある訳ではありません。
単に底床を厚めに敷くとかあとで多少混ざっても許容できる
程度の階層構造にすると言ったところです。
水槽が冷える場所にある場合は砂よりソイルや大磯と言った
ある程度の隙間が確保できる方が良いかと思います。

水槽周りの設備的なものは短期でも長期でもさほど
変わることは無いので、少し考えるのは前述のような
底床のことくらいです。
あとは素材として石を多用しない方が良いと思います。

さて、水草を植えるわけですが長期維持水槽向きの
水草と言うものがあるのでしょうか。
もちろん水草によってある程度わかれるところですが
比較的古い水槽でも維持しやすいものや、ある程度の
管理で大丈夫なものがあると思います。

まず思い浮かぶのは底床依存度の少ない水草です。
浮草はさておき(笑)、着生させて使用する仲間になります。
例えば下記のような水草があると思います。

・ミクロソルム
・アヌビアス
・ボルビティス
・ブセファランドラ
・ウィローモスの仲間

個人的にはブセファランドラとアヌビアスは直植えすることが
多いのですが、成長してくると仕方なしに縦方向へ伸びてくる
種類があり、それらの本体は底床から離れていきます。
また、上記のような水草は比較的水槽に馴染むのに時間がかかるため
じっくりと育成して元の葉がすべて無くなり、葉や根茎が
完全にその水槽内で形成されたものだけになってから良くなることが
しばしば見られます。
その点においても長期維持水槽で良く言えばじっくりと、
平たく言えば適当に放置しておけばいつの頃からか割と良い感じに
なってくれます。


アヌビアスはある程度混みあっても
水流や水質が適切であれば問題無く
成長します。難しい局面もあるかと
思いますがバランスが大切です。




















のんびり構えて株を更新していく作業を続けていけば
それなりの状態を維持しながら楽しむことが出来ると思います。
個人的には上記の中でもボルビティスは、導入当初から
数か月は上下があると思いますが年単位で見た時には
意外と長期的に維持しやすい印象です。

アヌビアスやミクロソルムに関しては丈夫な印象がありますが
長期の場合はある程度の栄養状態のコントロールが必要になる
ことがあろうかと思います。
長期維持された水槽はある種の偏りを見せるため、この辺の
種類は丈夫ではあるのですが、その影響を割と受ける感じが
します。

殆ど触る必要も無い設定だと
手間的にも精神的にも楽ですね。
長期維持には大切なことでしょう。



















ブセファランドラに関しては種類によって性質の違いが
結構見られるので、ブセに照準を当てて環境維持していくことが
望ましいのかもしれません。
先ほど縦方向への成長について触れましたが、種類によっては
這うように成長する種類もあります。種類ごとに上手く
使い分けるのがポイントです。
結局のところ種類間の差が大きくなってくるので、その水槽で
育てやすいものを選ぶか、育てたい種類にフォーカスするかの
どちらかになるかと思います。

モスはトリミングで散らかってしまう上に駆除するのは
至難の業なのでほどほどにしましょう(笑)
長期維持の雰囲気は凄く出ますけどね。


。。。続く