2020年1月9日木曜日

”Roots”的ダッチアクアリウム入門 #6 (補足)

ライデン通りを語った時点で満足してしまい、すっかり
滞っておりました(笑)
#1~#5でダッチアクアリウムについては概ねご理解
頂けるかと思います。
また、「10cmに1種類」「色・形状の異なる種類を隣接させる」
「ライデン通り」と言う項目は非常に重要で、これらを
大きく外してしまうとダッチアクアリウムモドキですらないと
言えるでしょう。(個人の感想)

もちろん水草の配置や種類の選択などはダッチアクアリウムには
非常に重要です。ただ、ここを完璧にしても一歩引いてみた時に
ちょっとがっかりな状態である場合が多いと思います。
それが水槽周りの処理です。つまり。。。

周囲のインテリアと水槽の調和

と言った部分です。
これは昔からインテリアとしての水槽はどうすれば
良いのか、と言う事で試行錯誤されてきました。
もちろん、水槽自体が部屋のインテリアとして
機能すると言うのは大切なことで、日本のアクアリウム業界に
おいて様々なインテリア水槽と言うものが発売された
経緯があります。

しかしながらふと立ち止まって見てみると
そうすればするほど水槽自体が特別なもの、更には
異質なものとしての存在感が強くなりました。
水槽の「中身」は綺麗ですが、部屋全体をトータルで
見た場合の取って付けた感が凄いのです。

ここでダッチアクアリウムを考えると、そもそも
水槽を紹介する写真自体が部屋ごと撮影されていることが
多いのです。この時点で考え方の違いがうかがい知れます。

まず水槽自体が木枠等で覆われており、水槽前面以外は
見えません。照明器具、ホースやパイプ、濾過機などは
見当たらず、当然ハサミやピンセット、バケツ等も一切
ありません。正面から見える水景以外の物は徹底的に
隠されています。

更に凄いのはここからで、部屋の壁紙や絨毯、周囲に
飾られる調度品、絵画、家具、観葉植物などが
当然のようにトータルでコーディネートされています。
ここまで込みでダッチアクアリウムなんですね。

こうなると日本のアクアリストで再現できる人は
本当に限定されます。
しかしながら、ダッチアクアリウムにトライするにあたり、
水槽内だけでなく、水槽周辺にも意識を向けてみるのも
良いのではないでしょうか。
到底及ばないにしても、少しでも近づけるように
意識を持つのも大切なことだと思います。
そうすることでアクアリウムが1つ上に上がる。。。
のかもしれない(笑)


2019年12月26日木曜日

恒例!今年印象に残った水草&植物 2019

今年も年末が近づいてまいりました。
当店は海賊漫画と同じく1999-2019で20周年となりました(笑)
だからと言って周年とかやらないですけど。。。


2019年は昨年と比較すると割と穏やかな年だったと
思います。しかしながら昨年は色々と考えさせられ、
引き続き今年も個人的には思うところはあります。

まぁ内からも外からも水草に注力する方向へと
進んだわけですが、今年はその成果はどうでしょう。
さて振り返ってみるとしますか。

※例年通りですが、「当店に入荷・リリース」した
中から選んでいます。イベントや直販のみ、他店入荷は
わからないので除外です。
再入荷品も好印象の物は積極的に取り上げて
いきます。
順位を付けていませんので、掲載順に意味はありません。



水草各種

クリプトコリネ
コメント:相変わらず同じ物が細々と、
と言う感じの現地便はともかく、そろそろ
ファームから新しいものが来て欲しい。
・sp. Mempawah/ バリエゲイテッド(インドネシア便)
見た感じはキーの斑入りっぽい感じの不明種。
結局手元に残ってないですが、良さげでした。
・グリフィティ Parenggean S. Mentaya(TB便)
久々の確定グリフィティでした。私の手持ちと
仏炎苞の形状がちょっと違うみたいですね。
・ウェンティ 'フロリダサンセット'(フロリダ便)
失われた品種と思われましたがどうやったのか
再生してきました。雰囲気はちょっと変わったような
そのままのような。。。


アヌビアス
コメント:
今年で色々来るのは最後と考えておきましょう。
もちろん、入荷が無くなるわけではありませんが
ちょっとどうなるかは不明ですね。
・ナナ 'ミルキー'(国産)
ずっとあったのですが、なぜか仕入れてなかった。
白いのに丈夫。明るい環境が良いっぽい。
・ナナ ミニ ゴールデン(東南アジアファーム)
綺麗だし可愛らしいので使えそうです。
変な品種は気になるなら一応ある時買いを推奨。


エキノドルス・ヘランシウム
コメント:引き続きファーム物のみですね。
新たな原種のエキノはファームに期待するのは
ちょっと難しいかな。。。
・E. 'チョコレートマーブル'(東南アジアファーム)
水上葉は未入荷で終わったズーロジカの
デジタルアートを思わせるものでした。
・H. テネルム レッド(台湾便)
毎回着状態は良くないものの、赤みは確認しています。




ブセファランドラ
コメント:一言でいえばカオス(笑)すべてを
把握することは不可能な状態になりました。
学術的には新産地≒新種のようですし、入荷する
現地便は名前も場所も恐らく使い捨て。
更には国内でもあちこちで名前が付けられると
もうわかりませんよね(笑)
割り切って入手するか、知らないものには
手を出さないかのどちらかです。
・sp.グリーンウェービー 斑入り(東南アジアファーム)
作った感が凄いですが、継続するようなので
それはありですね。まぁアヌビアスの斑入りと
同じノリです。
・カテリネアエ レッド(東南アジアファーム)
普通に良いですよ。細葉、ウェーブ、新芽の色と
何気にハイスペック。
・ベリンダエ Nanga pinoh selatan(AZ便)
久々の入荷でした。結構待ってました。
格好良いですよね、これ。
・sp. Posuk Ambalau(TB便)
綺麗になりそうな雰囲気が出てました。
多分綺麗になっていることでしょう(笑)



アポノゲトン/ニムファエア/他
コメント:新年の市ヶ谷詣のおかげ(笑)来年も
拝みに行きたいところですがお互いに
スケジュールが合わないっぽい。
・ニムファエア マクラータ(台湾便)
いやぁ、これは良い。ただこちらでは
まだイマイチ育ってない。。。
色も形も気に入ってるのでさっさと
生産したい。
・ニムファエア sp. 'レッドセサミ'(台湾便)
模様が良い感じの園芸品種と思われるニムファ。
小型のようで水槽向きかと思いますが、
浮き葉は出します。水中葉はとても可愛らしい。
・トランペットニムフォイデス(東南アジアファーム)
昨年の久々に入荷したのに続き、何とファームの
組織培養カップで上陸!(昨年はその他に入れてしまった)
個人的にはちゃんとやりたいと思うものは
こういう形で来てくれた方が本当に難しいのか
結局のところ着状態だけだったのかがわかるので
ありがたい。


有茎草
コメント:引き続きファーム物頼り。台湾便は
そろそろラインナップが頭打ちなので来年はどうなるか。
・ハイグロフィラ トリフロラ(東南アジアファーム)
ギザギザハイグロの新メンバー。この冬真っ赤に
してみたい。
・ホワイト グロッソスティグマ(東南アジアファーム)
以前も入荷があったようですが、育たないらしいと言う
噂がちらほら。。。なので白ロタラスルーしてしまった。
・スレンダーマヤカ(台湾便)
ようこそおかえりなさいませ!!
ご存知言わずと知れた紐のようなマヤカ。
え?知らない??
・シルバーグラミネア(台湾便)
雑草です、雑草(笑)
よくもまぁこんなの作ってますよねぇ。
いや、ありがとう(笑)
・パープルバンブーグラス(台湾便)
同じくイネ科のこれもそうですよ(笑)
なぜこの辺を残そうと思ったのか
まぁ良いセンスしてますよ。変わってるけど(笑)
・パンタナールピンクムグラ(台湾便)
90年代からお気に入りの本種も久々に
再会出来ました(笑)
旧パンタナールハイグロ ピンクですね。
何と言うか奥ゆかしい水草。
・ポゴステモン サンプソニィ(東南アジアファーム)
地味ですが何気にちょっと違うポゴステモン。
「待ってた種類なんですが売れないです。。。」
と高城氏に言わしめた水草(笑)
まぁお互いわかってて買ってるやつですね。


シダ(水生種)
コメント:年1くらいで何かしら出ることが
ありますが、まぁなかなか。。。
・タイワンファーン(台湾便)
この形状で水中放置が出来るのは良いですね。
ボルビやミクロソルムでは出せない雰囲気が出ます。
何より楽です(笑)



その他
コメント:インドネシアの組織培養は来年も
引き続き期待大です。
・エリオカウロン sp. 'スラウェシ ミニ'(東南アジアファーム)
いわゆるカーペットスターですね。こちらも
トランペットと同じ所から組織培養にて入荷!
スラウェシ物を次々に攻略してくれるこのファームなら
液体培地に浮かんでいるメセンテリウムをリリース
してくれると信じてます!
・エレオカリス モンテビデンシス(トロピカ)
強いのか弱いのかよくわからない。。。
入手したらさっさとバラして植えるべし。
売れないから入れないみたい(笑)
新作では無いですが初見だったので。



水草以外の植物

サトイモ科
コメント:うーん、そう言えばサトイモ科で
目を見開くことも無くなってきた気が。
いや、存在はしてると思うのですが、
私の物の考え方が良くないと思います。
・該当種無し
スミマセン。


シダの仲間
コメント:数も減りましたからね。基本的に
私の守備範囲が狭いのでなんとも。
・アスプレニウム sp.(TB便)
久々に見たから(笑)綺麗だと思います。

その他の植物
コメント:もう見る機会もさほどない(笑)
・ジュエルアルディシア(LA便)
今更感が半端無くなってからようやく。。。
うちから売ってみたかった。それだけですね(笑)
・ドラセナ sp. ギニア(神畑ギニア便)
アフリカの何で採ってきたの?的な植物は
買っておくと後々何かしらのネタになるので(笑)
ドラセナかどうかは知らないけど。
コスタスとか極一部で超ネタ草ですから。


まとめ?!
年々厳しい環境に置かれる水草ですが、
あれだけ不毛だったのに水草回帰して水草のことを
考える時間を増やしたら適当に来るようになりました(笑)
まぁ逆もしかりですね。そう言うものです。
と言う訳で待っている水草もまだまだあるのですが、
それはそのうち見れるでしょう。
ただし、業界的には縮小傾向にあることは変わりありません。
メーカーが陸上に舵を切っている点でもよくわかります。
他にも様々な現象を確認していますし、ペット業界に
範囲を広げると徐々に規制も入り始めています。

個人的には水草の業界が狭くなった時のメリットを
検証したくもあるのでもうちょいマイナーに
なって欲しいです。
もちろん、レイアウトや極々一般的な方向は
それなりに展開してくれ構いません。
ただ、なんでもかんでも広げりゃ良いってわけでは
無いんですよね(笑)

今年は水草だけで考えるとそれなりに楽しかったのも
事実です。この流れが2020年も続いてくれると
厳しいながらもなんとなく楽しいと思います。
新しいファームが見つかるとしばらく楽しめますけど
なかなか大変。

そして水草を楽しむためには自身の水草リテラシー(笑)を
上げるしかありません。


2019年もお疲れ様でした!

2019年11月9日土曜日

挿し戻しは基本です #2

挿し戻しの続きです。

もちろん、水上葉を植えてもそこから何度も
逞しく水中葉を展開するのが丈夫な水草の良さでも
あります。しかしながらその過程で水上葉は
短期間で落ちてしまいます。
どうにもスカスカになりがちなので、その下部は
一部、もしくは大部分を残して(または除去して)
カットした水中葉を植え付けると挿し戻しをしたのと
同じことになります。

挿し戻しを行うことで、その水槽で展開した最新の部分を
残すことが出来、自分の水槽環境により適した水草に
アップデートすることになります。
自身が管理する水槽の水、栄養素、光など多くの要素で
再構築された水草は、その水槽でより育ちやすくなることが
あります。感覚的なものではありますが。

話は変わりますが、私はレイアウトの人間ではなく
水草いぢリスト(笑)です。
基本的には未知の水草と出会い、まずはロストを回避しつつ
水槽に馴染ませ、保険を確保しつつ増殖させなければなりません。

そうなるとその水草が安定するまでは差し戻しだけでは
リスクが高まります。そこでピンチカットを使います。
ピンチカットで株を残しつつ、長く成長した水中葉を
挿し戻して、より水槽に適応した草体を作り上げていきます。

挿し戻しの場合、最新の箇所を利用する反面、
デリケートの種の場合、稀にトリミングの影響、
つまり切断されたショック、光源からの距離の変化、
根が消失することによる栄養供給の一時的な停滞などで
劇的に調子を崩したり最悪の場合枯死することがあります。
なので前述の保険、つまりピンチカットを用います。

つまりトリミング方法はどちらも上手く使うのが
良いのです。
なんだ、そんなことか。。。と思われるかもしれませんが、
近年は挿し戻しと言う古くからの手法が特別なもののように
捉えられていたり、一般的ではないように見えたので改めて
ご紹介してみました。

まぁ使う水草やレイアウトスタイルの変化に因るところも
大きいかもしれませんね。