2018年9月10日月曜日

アクアリウム人口は増えるのか

現在、アクアリウム業界は引き続き矮小化
していると思われます。
これは何年も前から言い続けていることですが、
特に変化は無いように思います。
当然その中でもニッチな分野である水草は
更に縮小していることでしょう。

そんな中、よく色んな場面で「裾野を広げる」
と言ったような文言を見かけます。
マーケットにおいてそれは大事なことだとは
思いますが、それはどこで何をいつどうすれば
実現できるのか、と言う問題があります。

もう何年も何年も同じ事の繰り返ししか
していないのに何が変わるのか、私には
全く想像できません。

業界以外の大きな理由でアクア人口は基本的に
減り続けるしかありません。増えるためには
それ以上のパワーが無いといけないのですが、
果たして増える理由はあるのでしょうか?

縮小し続ける市場規模の中で、やってきたこと
と言いますか、出来た事と言えばその時に
売れるものへのシフトと小型化でしかなく、
基本的に短期思考です。
ましてやいつまでも払拭できない
デフレマインドの中、生活に必ずしも
必要でないアクアリウムにおいて世間並みの
価格転嫁、値上げが通用するとも思えません。
それこそ、拡大を続けるCtoC市場への
後押しになるでしょう。

構造的に全てのショップやメーカーがある程度
満足できるくらいに儲かる状況と言うのは長期的に
見て成立すると考えるのは困難のように思います。
前述した業界以外の理由も非常に大きいのですが、
基本的に人がどんどん変化すると言うことも
あります。
以前にも書きましたが、就職、結婚、引っ越し、
子供の進学等、こういった人生においての岐路が
ありますが、これらはアクアリウムをやめたり
縮小する理由になり得るに十分なものです。

反面このような事情が起こり得る機会以上に
始める機会が存在するのでしょうか。
そう考えると減ることはあっても増えることが無いと
考えるのがごく自然で、つまり徐々に減っているのが
現状であると見るべきでしょう。

広めていくには当然新たに始める人がやめる人数を
上回ることが必要なのですが、業界以外の大きな
出来事、短期思考と業界人がよく口にする閉塞感によって、
現状を受け入れるしかない状況にある上、革新的な
何かが生まれる余地もありません。

施策としてイベントなども考えられるとは
思うのですが、物販系はこれ以上何かに
なるとも思えませんし、魅せる???系は
消費行動に直結するとも考えにくい。

結局のところ、減りゆくアクアリウム人口を
受け入れるしかなく、縮小均衡となっており
どこで下げ止まるのか、底を模索するしか
ないのでしょう。


2018年8月26日日曜日

水草水槽的キャズム〈4〉

結局、水草水槽と言うものは少数の興味を持った層が
飛びついたものの、当時の専用器具や特殊な栽培ノウハウは
マニアのものであり、アンテナを張っている新しいものを
積極的に試したりする人たちの中から、極一部が
ハマっていっただけでした。

メーカーが自社製品でのメソッドを確立して
美しい写真や器具と共に一般層に向けてアピールし、
それなりの効果はありました。
しかしながら、それは結局別のタイプのマニアを
生み出したに過ぎません。
また、各所から比較的安価な水草器具のラインナップが
発売されてみたり、安易な水草育成用のアイテムを
並べ立てたりしても、単に初期投資の低さや効果が
あるかどうかわからないアイテムなどの使用は
長続きするものではありません。

私も考えたことがありますが、色んな業界人や
著名人が水草レイアウト水槽を文化にする、
または一般に広めると言った理想を唱えますが、
数十年を経て、水草水槽・水草レイアウト水槽と言う
ジャンルは、結果的にキャズムを超えることが
出来なかった。

そして、ただでさえ狭いアクアリウム業界の中でも
更にニッチなジャンルとなっています。

個人的にはニッチでマイノリティ大いに結構と
思っているのですが、まぁ普通はそうもいかないため
なんとか裾野を広げようとか一般化させようと
考えることもあろうかと思います。
ただ、残念ながら日本では不可能と言って間違いない。
植物を愛でる素養があるのと、特定のジャンルが
大衆文化として定着するのとはイコールでは
ありません。まぁそんなものにする必要が
あるとも思えないのですが。
また、CtoCの市場規模拡大も残念ながら業界には
全くプラスに働かないと考えられます。

そういった中で無理に広めようとすると歪みが
生じるため業界自体が自己矛盾を抱えることとなります。
今一度冷静に現状なり水草水槽と言うものを
見つめ直した方が良いのではないかと考えています。

まぁ何にでも当てはまりますかね(笑)


水草水槽的キャズム。。。終わり


2018年8月25日土曜日

水草水槽的キャズム〈3〉

水草水槽を始めた人の多くは、相当な気合を入れて
と言うよりも、ちょっとやってみようかなと言った
感じだと思います。
もちろん、最初に書いた通り設備投資と言う
溝を超えるのはなかなかのパワーを要します。
しかしそれはまだ漠然とした希望の中で
通過しています。

前回で述べた通り、セッティングと植え込みまで
辿り着いてもその後には更に大きな溝が
待ち構えています。

それは生育の良し悪しと藻類の発生です。

始めるきっかけとなった綺麗に管理された
写真や店頭で見た水槽のようになるはずの
自宅の水槽が、茶色や緑の藻類に覆われ
見るのが苦痛になったり、這うはずの水草が
上に育つ、赤系水草が緑になる、と言った具合に
水草が想像とは異なる成長をしたりするのです。

ただ、それなりの金額を投じ、手間をかけて
ここまで来たのだから、心理的にはそれを
正当化しないといけません。
もちろん、まだまだ理想を追求するだけの
モチベーションは残っていると思いますが、
この後引き続き水草水槽をやっていくことを
考えるとこの辺りもかなり大きな溝となります。

理想と現実のギャップを目の当たりにして
そこと向き合えるか、楽しめるかどうか
と言うところにかかってきます。

そこに対してしっかりと取り組み、
起こった事象を次の行動にフィードバック
出来るか、そして異なる目線で観察して、
現実を受け止めて対策を講じると言った
面倒くさいことを自分のペースで楽しみながら
出来るか、と言うところをクリアできると
ようやく趣味として成立し始めると思います。

そしてこれが数か月くらいかけて進行します。
この期間の躓きや予定と違う出来事は
初期投資を回収しなければ言う気持ちを
徐々に薄れさせ、何かと理由を付けて
無かったことにさせるには十分な効果を
発揮します。

そのうちボンベの交換も怠り、ボンベは空のまま
繋ぎっぱなし、使いかけの肥料も放置。
思い出したように置くだけの水草や鉛巻を
買ってきて漫然と続けることでしょう。
そうなると、そこにあるのは純然たる水草水槽では
なくなり、水草の植わった熱帯魚の水槽に変貌します。
ただ、それはそれで水槽や濾過器などは
無駄にならないので許容してしまうんですね。

もちろん二酸化炭素無添加の水草水槽も存在
しますが、当初の目的とは異なり、道を逸れて
しまったこういったシーンは、販売された
二酸化炭素添加器具の数のうち、かなりの割合で
起こっていると想像しています。


。。。続く