2021年1月3日日曜日

アヌビアス ~きれいな水槽植物~ Part 3

前回はファームからくるアヌビアスの仲間を少しですが
ご紹介しました。
その中でも基本となるいわゆるナナとバルテリィは
様々な品種(突然変異の固定がメインと想像できる)が
もたらされています。

しかしながら前回の最後に書いた通り、その他の種類は
あまり紹介されることがありません。と言う訳で
今回はその辺をもう少し詳しく見てみたいと思います。
(と言っても種類の紹介ではない。)

ショップの店頭に並ぶアヌビアスは主に初心者向けや
熱帯魚水槽の装飾用として売られているナナや
バルテリィとそれらを元にしている改良品種です。
問屋さんのリスト見てもその辺が多く、最近よく
見るものにバルテリィならダイアモンド、ストライプ、
バタフライ、ショート&シャープ、ラウンドリーフ、
ナナならアイズ、ゴールデン、コインリーフ、プチ、
リンクルと言ったところでしょうか。

前回(Part2)で紹介したようなナナ、バルテリィ以外の
種類を入手するにはどうしたら良いのでしょうか。
ふらっとショップに立ち寄った時に水草コーナーを
覗くもお馴染みのものばかり。
アヌビアスに興味が出てきて図鑑などで調べても
実物になかなかお目にかかれない。
しかしながら今は便利な時代です。今このブログを
読んでいるその目の前の四角いもので色々と
調べることが可能なのです。

図鑑で見た名前をインターネットの画像検索などで
徹底的に調べます。そうすると該当種や別種の
アヌビアスの画像がたくさん出てくると思うので
その中から1種類欲しいものを決めましょう。
それを行きつけのショップに取り寄せをお願いします。
もちろん、ショップによっては取り寄せの可・不可が
ありますので、まずそれを確認してからです。
ショップとの関係性に依存する場合もありますので
そのへんは上手くやりましょう(笑)
取り寄せが可能であれば希望するものの情報と
こちらの予算を伝えるのも大切です。

取り寄せが難しい場合は通信販売を利用します。
近年はもっぱらこちらが多くなっているかと
思いますので、最初から通販でも良いでしょう(笑)

例えば図鑑で見たランケオラータと言う種類が
気になったとします。
そこで「アヌビアス ランケオラータ」で
画像検索をかけるとなるほど、図鑑で見るような
細い葉の種類がたくさん出てくる、と言う事に
なります。

2021年1月某日の検索結果です。
概ねそれらしいものが出てきますが
アヌビアスに引っかかっている物が
ちらほらありますね。まぁその辺は
気にせず該当するものの最大公約数を
頭に入れましょう。









色々ありますがだいたいのサイズ感、状態、価格などの
平均値も見て取れるかと思いますので、あとは
良い株が来るようにお祈りするだけ(笑)

あとは近年便利になったのが問屋さんがサイトを
構えていることですね。掲載しているものの量や
ページの質は差があると思いますが、これを
使わない手は無いです。
代表的なのはカミハタビジネスオンライン、
通称「KBO」ですね。

2021年1月某日、アヌビアスで検索。
画像の有無はともかく取り扱いが
わかりますので取り寄せを頼む際には
便利です。ただし神畑さんは関東と
関西があるので要注意です。























このように実際にインターネットを覗いてみると
ナナ、バルテリィ系以外のアヌビアスは
流通しているものの、普段はあまり姿が
見えないものなのです。
普通になんとなく水草を水槽に入れている
段階から一歩二歩と深く進んでいくためには
池の鯉ではお話になりません。
繰り返しますが、能動的に自分から・自分で
情報を集めにいかないと出会えるものにも
出会えないのです。

ちょっと話が逸れた気がしますが気にしない。

。。。続く

2020年12月24日木曜日

恒例!今年印象に残った水草 2020

 2020年も当然ながら年末が来てしまいました(笑)

昨年はオープンから20年が経過したのですが、
特にこれと言ってやることも無く、マイペースに
運営してきたわけですが、歳のせいか色々と
悩ましいのです。。。
2018年以降は以前にも増して色々考えさせられて
いるのですが、とりあえず水草に注力すると言う事は
継続しており引き続き色々な形で頑張れればと。
だからと言って水槽が綺麗になるかと言うと、
それはまた別問題(笑)

※例年通りですが、「当店に入荷・リリース」した
中から選んでいます。イベントや直販のみ、他店入荷は
わからないので除外です。
再入荷品も好印象の物は積極的に取り上げて
いきます。
順位を付けていませんので掲載順に意味はありません。

※スマートフォンで見づらい場合は
コメント欄の下にある
「ウェブバージョンを表示」
からご覧ください。


クリプトコリネ
コメント:現地便が少しは来ていたように
思いますが特に変化も無いため売りづらく
なったと思います。とどめにインドネシアが
やらかしたので難しくなってきました。
・ブラッシィ(国産ファーム)
昔よく買ったオリエンタルのブラッシィが
元株のようです。水中でも水上でも楽しめて、
The Cryptocoryneと言った花が咲きます。

ブラッシィの仏炎苞。

















アヌビアス
コメント:採集物は完全に入荷が無くなりました。
当店では増殖株をいくつか出していますが
種類が増えるわけではありませんからね。。。
ファームからはまだ何かとあります。
・ナナ キリン
なぜか突然極少数やってきて一部で
「あれどこよ?!」と話題になったアヌビアス。
草姿は優秀ですが、名前の由来はピンと来ない。
・チリ ミニ
たけーよ(笑)そういう問題ではないのは
わかってはいるのですが、バランスを考えると。
ハラペーニョ、ドラゴンクロウ、カーリーリーフは
買えてないのでまたそのうち(笑)
で、来なくなるパターンだったり。
・ハスチフォリア(ナイジェリア便)
問屋さんでキープされていたものを奪取!
これは良いですね。元株は葉っぱが前に
返ってたと思います。
・ギガンティア・グラキリス(オリエンタル)
一応まだちゃんと作ってくれているので
嬉しいですね。


エキノドルス(アクアリウス)・ヘランシウム
コメント:当然ファーム物のみで現地から
原種が来ることも無く。。。
それよりも属名が変わったことの方が衝撃。
・該当種なし
改良も微妙ですからね。。。
・アクアリウス(属名変更)
エキノドルスはベルテロイ種のみとなりました。
あとはナチュラルハイブリッドのいくつかも
エキノドルス属に取り残されました。

その話をした時の配信です。


ブセファランドラ
コメント:カオスからのとんでもない展開。
コロナやセンチュウの猛攻撃で採集物は
一旦終了。現状ではファームの勝ち確。
・sp.クダガン(トロピカ)
あちこちからクダガンほにゃららが
出まくりやがってますがトロピカも作る
と言うことで、クダガンがいかに優秀かと
いう事がわかります。
・カテリネアエミニ・レッドミニ(インドネシアファーム)
あの尖った組織培養ファームの物です。
自分では出来てませんが小さく収まっている
ようなので使いやすいのでは?
・sp. HB No.9(AZ便)
ガイド採取物の中では特徴的な個体群でした。
キシイ以外に側脈が浮き出るのは初めて見たかも。
個体差があってあまり出ない株もあったようで
数は少なかった。


アポノゲトン/ニムファエア/他
コメント:アフリカからの仕入れも困難に
なっているようで、アポノゲトンはなかなか
厳しい状況。ニムファも変化は乏しいですが、
球根系はファーム物と言えど何かしら
出る可能性があります。
・アポノゲトン カプロニー(オリエンタル)
古くから知られるいわゆるカプロニーです。
葉が大きく波打つ種類で本当は何かは不明。
一応図鑑で見る草姿の物が来ましたが、
かなり久々だったと思います。
・バークレア モトレイ(TB便)
いつも売り切れるのですが、久々に
自分でもやりたい種類ですね。
・アポノゲトン クリスプス(国産ファーム)
洋書にはノーマルタイプとブラウンタイプが
掲載されており、ブラウンは葉がやや細く
波打つのですが、それらしいものがあったので
本当にあるのね、と言うことでした。
花の感じも少し違うらしい。
・タイガーロータス レッド(東南アジアファーム)
しばしば球根で入荷するのですが、葉が展開すると
3色で結構綺麗でした。同じの欲しいです。
タイガーロータス レッド
これは良個体ですね。



















有茎草
コメント:引き続きファーム物頼り。台湾便は
そろそろラインナップが頭打ちなので来年はどうなるか。
・ハイグロ ハーフレッド(台湾便)
昔のハーフレッドストリクタであれば良いな
と言う願望で育ててみます。昔のもどうだったか。。。
・ラージナヤス
数件ですがずっとお問い合わせを頂いておりました。
国内にあるのは知っていたのですが、ようやく
入手できました。ホントにナヤスが来たら
どうしようかとヒヤヒヤものでしたけど(笑)
・パンタナールヘミグラフィスsp.(国産ファーム)
こちらもあるのは知ってましたがタイミングが
合わず。久々に見ました。トライアングルリーフは
消滅したかな。。。
・ロタラsp.パール(オリエンタル)
台湾便は別種でしたが本家から極少数本物が
来ました。まだあったのか。。。
もう来なさそうな気もしますが(笑)
・アマニアsp.トゥティ(インドネシアファーム)
朝焼けかと色めき立つもどうやら別種のようです。
アマニアかどうかもまだ不明のまま。
育ててる人はレポート提出してください(笑)
・パンタナールウェーブリーフハイグロ(オリエンタル)
90年代南米有茎ラッシュの先駆けである1種。
こちらもあるのは知ってましたがタイミングが
合わずようやく見れました。こればっか。。。(笑)


シダ(水生種)
コメント:相変わらずこの辺は東南アジアから
よくわからないものが出てくるのですが、
個人的にはなかなか食指が動きづらいものが
多いかな。食わず嫌いでしょうけどね。
・ミクロソルムsp.グリーンノーム
小型種のようです。水槽内でもちゃんと育つので
使い勝手は良いと思います。


その他
コメント:インドネシアファームくらいしか
変なものを作らなくなりましたし、そもそも
採集物で変なものが来ないので。。。
ブセが止まったことでファームからも難しい状況。
一応フルールには何かしら期待してますけどね。
・エレオカリス sp. 'スラウェシ/スラウェシ2(インドネシアファーム)
カーペットスターと同じような環境に生えている、または
混生しているエレオカリスの1種。現地からスラウェシ便が
来ていた頃から入荷していました。
個人的には結構お気に入りなのですが理解者が居ない。
・新装版 レイアウトに使える水草500種図鑑
まさかの再販(笑)便利ですよ。
・水草カタログ(トロピカ)
昔の物に比べて寂しくなってます。
まぁいずこも合理化の嵐が吹き荒れております。
・トロピカ社50周年記念本(トロピカ)
取引先に記念で配る感じのやつですね。
まさに記念に持っておくとかコレクションと言った本です。
見た目は悪くないので飾るもよし。


がっかりさん
コメント:長年やっていると色々な出来事がありますし、
仕方のないことがしばしば見られるのですが、
許容したくない気もするし、どうでも良いような
気もします(笑)
・エキノドルス アスケルソニアヌス(オリエンタル)
緑の小型種(原種)のはずなのに赤系の改良が来たよ。
もう何年もこの名前で赤い品種が流通しているようで
修正できるのかどうか。。。
・ロタラ メキシカーナ(いろいろ)
海外ファームによるメキシカーナ詐欺と言うべきか(笑)
とりあえずファームから来るメキシカーナは基本的に
疑ってかかるのが良いかも。まぁ試すんだけど。。。
・アポノゲトン ロンギプルムロスス
某なんとかの森のやつです。見た目悪いよね。。。



まとめ?!
昨年は結構楽しめたような気がするのですが、
今年はなかなかどうして逆風的なものが。。。(笑)
お店の入荷を1年分見直してみたら新しいものが
殆ど無いような印象でした。
昨年の台湾便は新たに仕入れるようにしたところだったので
色々とありましたが、今年は特に新しいファームが
あったわけでもなく、採集物があれこれ来るわけでもなく、
そりゃまぁ新しいものは無いわな、と(笑)

2021年は良くて現状維持でしょうかね。
採集物がたくさん来るようになるイメージは
一切湧いてこないのですが、ファーム物は今まで通り
それなりに入荷するでしょう。
しかしながら、私が欲しいような種類などはかなり難しく
なるであろうと思われます。まぁその中で上手く遊ばないと
いけないのですが、私が身を置く特殊な水草業界はなかなか
シビアになりそうです。

昨年のまとめにも書きましたが

「水草リテラシーを上げる」

と言う事がいかに大事かと言うのをよく考えましょう。
あとはなんでもそうですが、いつまでもあると思わないように
しましょう。

2020年もお疲れ様でした!!






2020年5月5日火曜日

アヌビアス ~きれいな水槽植物~ Part 2

ナナとバルテリィの知名度とは逆に他の種類が
あまり知られていないアヌビアスですが、かつては
ナナは熱帯魚水槽の高嶺の花、他の種類はマニアックな
水草でありました。
しかしながら現在はアヌビアスが主役になることは殆ど無くなり
レイアウトに登場するのはナナかプチナナで、用途はもっぱら
着生する性質を利用しての目地埋めくらいです。

かつてはアトラスレイアウトと呼ばれる水槽が存在しており、
水草、魚の産地を揃えて統一感のあるレイアウト水槽として
作られることがしばしばありました。
その中で西アフリカ水景を作る際に主役となり得るのが
アヌビアスの仲間です。
増殖させたナナをライデン通りよろしく流れるように配置、
中景にタイガーロータスとクリナムを左右に振り分けて
メインに据え、後景にバルテリーやヘテロフィラ、
ランケオラータの区画を作りボルビティスを中後景に
上手く配置する、と言ったイメージでしょうか。
そう言った熱いレイアウトを見ることが無くなりました。

しかしながら現在は小型水槽かジオラマ的なレイアウト、
NA風レイアウトが主流となり、アヌビアスのポテンシャルを
余すことなく引き出すことが難しいスタイルが殆どです。
そんなわけでアヌビアスを使うことが無くなっているため
紹介されることも無くなった次第です。

では、ナナとバルテリィ以外は入手出来ないのでしょうか。
基本的にアヌビアスの仲間はファーム物で調達することに
なります。
最近入手できるものにどういった種類があるでしょうか。
代表的なものを見てみましょう。

ナナとその改良品種(通称) 
バルテリィとその改良品種
ハスチフォリア
グラブラ
アフセリィ
ヘテロフィラ
ランケオラータ
コンゲンシス
コーヒーフォリア

この辺りは問屋さんの在庫リストでみかけます。


アクアフルール社のヘテロフィラ。
葉脈の感じがそれっぽい。

こちらもフルールがリリースしている
コンゲンシスで入荷するもの。
この名前で来るものは比較的この形状が
維持されているように思う。
東南アジアからも入荷します。


こちらはトロピカ社のグラキリス。
現在のところ本種が安定して入手可能なのは
トロピカだけと思われます。

フルールのランケオラータ。
この種小名はどうやら有効ではなさそうですが
昔から馴染みのある細葉の代表的なものです。



昔からよく知られた、図鑑でも見かける種類は現在でも
ヨーロッパ、東南アジアのファームから継続して
入荷が見られます。ただし、問屋さんのリストに
掲載されているからと言って、店頭で見かけるかどうかは
また別問題です。
欲しい種類は取り寄せてもらった方が早いです。
アヌビアスを楽しむためには能動的に動ないといけません。
そういう意味ではやはり今でもナナとバルテリィ以外は
マニアックな領域なのかもしれませんね。


。。。続く