2020年3月30日月曜日

長期維持水槽のポートフォリオ #6

引き続き長期維持水槽に使っていける水草を見ています。
前回はクリプトコリネを見てみましたが、最後に
エキノドルスです。

エキノドルスはクリプトコリネに匹敵する、むしろ
それ以上の根っこ植物です。根っこ植物とは私が勝手に
心の中で根が大事な水草のことをそう呼んでいるだけです(笑)
と言う訳でクリプトコリネと同様に植えたら動かさない方が
良い事が多い水草です。

新しいソイル系の底床では順調に展開することが多く、
導入時に躓かなければ割と短期間で結構なサイズに
なってしまいます。
大きな葉を広げる種類が多く他の水草の生育に
影響を及ぼすことがありますので葉数を調整しますが、
それまでの調子が良ければ何ら問題はありません。

ある程度の期間栽培して、しっかりと根付けば容易に
動かせないのがエキノドルスです。#3で挙げたクリナム
同様に基本的には植えたら動かさないようにしていれば
何年もそこに生えているため、結果的に放置気味で
維持できてしまうので手間もかかりません。

画像が殆ど無い。。。
これはデナリーE136です。ここに植えてから
何年も経ちますが数センチ位の移動で収まっています。



















エキノドルスには大きく分けて2タイプが存在していて
最近の名言になぞらえて、「深緑かそれ以外か」と
言うべきか。。。まぁ言いたいだけでした(笑)
そう言い切ると若干ズレが生じるので具体名を挙げると

ホレマニーグリーンです。深緑は基本は3種と
考えられていますが、今はどうなってるのやら。。。


ホレマニー、オパクス、ポルトアレグレンシスなどの
透明深緑葉系にウルグアイエンシスを加えたグループと
アマゾンソード、スプーンソード、メロンソードと
呼ばれるような昔ながらの黄緑色の原種や、多くの
改良品種のグループです。

入ってくる見込みのないデナリーですね。。。
このような改良品種も概ね場所移動は殆ど無いか
緩やかです。ただしホレマニーレッドの形質が
強く出ている品種は移動が速くなります。




















どちらのグループでも長期維持は可能ではあるのですが
より長く面倒を避ける場合は後者の黄緑グループが
推奨されます。
理由は1つ。透明深緑葉系のグループはアヌビアス ナナの
ように積極的に後方に根茎を形成しながら好きな方向へ
場所移動を行うからです。

良い画像が無いので古いのを引っ張り出す。。。
これはオパクスですが、左が頭で右が尻尾です(笑)
移動していることがよくわかりますね。



















黄緑の場合は5年程度なら植え替えを行わなくても良いことが
多くクリナム同様放置可能ですが、深緑系の場合は水槽の
サイズや株の進行方向によりますが数年で植え替えを
余儀なくされます。もちろん小技を使ってある程度
その時期をずらすことはできますが、底床内を完全に支配
されてしまうので、植え替えなければなりません。
その辺りを考慮に入れてこれぞと言う種類をセンターに
据えてみるのはどうでしょうか。

深緑はもちろん魅力的ですが、黄緑を維持していると
時折ハッとさせられる瞬間があるのを、多くの人は知らずに
水草水槽をやっている。


。。。つづく



2020年3月7日土曜日

思い出補正

お店ではPCを使っています。まぁ当たり前ですが(笑)
PCと言うものは突然息絶えてしまうので、油断をしていると
データはあっさり消えてしまいます。
何かのネタにと思って探すと全然見つからず、結局は
話題にも出来ないと言うオチになりがちです。

先日、ベトナムの現地画像を探していたらなぜか
そのCD-Rの中に水槽の画像が4枚だけありました(笑)
その水槽は月刊アクアライフ2002年7月号に掲載された
南米有茎草がメインのレイアウト風在庫水槽です。
ただし、掲載するより半年以上前の画像のようで
水草の種類と分量が少し異なります。
1つの水槽に結構な種類を詰め込んでいたので、何かの
例えや参考に使えるかなと思っていたのですが
雑誌に載っている写真は使えないんですよね。。。
面倒はご免なので(笑)

と言う訳で何年もモヤモヤしていたのですが、
水槽の中身が多少違うとは言えようやく掲載出来ますよ。。。
やれやれ(笑)

2001年11月と言うデータでした。マジか。。。(笑)
水槽サイズは120x45x45(cm)です。
現在はリセットしてブローサ水槽として機能しています。



















斜めから見るとどんな水槽でもそれなりに見え。。。ない(笑)
まぁ在庫水槽、すなわち畑なのでこんなもんです。
手書きのプライスカードが色んな意味で若さを感じる。。。
何故デジカメの画像が色褪せているのかと言うと、単純に
カメラのスペックが低いとか撮影者の腕が悪いとか
その辺だと思います。その後壊れた気もするのですが(笑)

右のパートです。
一応作り込んだ感も無きにしもあらず(笑)
たぶん配置はそれなりに考えたような気がします。


















前景のメインはアマゾンハイグロレッドラインです。
大きな葉は南米ラージリーフハイグロ。今で言うところの
スタウロギネの超巨大版です。その手前にゴイアスドワーフ、
右端はアマゾンハイグロパープル。奥の小さい緑の葉は
フラジャイル、手前のバコパはアラグアイアとローライマ。
細葉の小さいのは今でも見かけるアラグアイアミズマツバ。
奥の赤い葉は今でもありますパラナレインキー。手前に
パンタナールクリスパグリーン。後ろは恐らく
ドワーフアンブリア、その前に恐らくアラグアイア
グリーンピンネイト(グリーンはパンタナールじゃないよ)、
隣はイレシーヌ。うーん、無理過ぎる(笑)

左のパート
こちらは割と整然としてますね。ちまちまやってるな、と(笑)
このくらいの方がすっきり見やすいですけどね。
どうにも育てたり隙間に挿したりしてるとダメですね。。。



















右のイレシーヌからトニナは何か忘れました。。。
その後ろはピンネイト?前景はサンパウロウェーブリーフハイグロ、
少しだけアラグアイアレッドシャープがあるようで、メインは
アマゾンハイグロ。その後ろに超レア(笑)なパンタナール
ピンクムグラのグリーンタイプ(ややこしい)。斜めに
みょーんと伸びているのはマナウスのシペルス。
その辺にパンタナールクリスパのレッドがあって、後ろの
輪生しているのはなんだろう。。。オランダか何か??
その手前にアラグアイアレッドバコパとアラグアイア
オレンジバコパ。隣の緑はサンフランシスコバコパかな。
左手前の可愛らしく輪生しているのはリムノフィラsp.マタノ。
隣はご存知アラグアイアレッドロタラ。後ろは記憶にありませんが
アマニアか何か??その後ろに少しだけあるのは恐らく
リムノフィラsp.スリランカ。シソクサのはしりですね。


正面です。
やる気ありすぎでしょ。。。(笑)
まぁやればこのくらいの種類は突っ込めるのですが
逆回転したら即終了してしまう水槽の見本ですね。




















と言う訳で、現・放置水槽生産職人の私も若い時は
楽しんで細かい作業をやっていたと言う思い出でした(笑)

2020年2月27日木曜日

ソイルの寿命とは??

現在の水草水槽に欠かせないものは様々ありますが、
その中でも比較的新しいものでソイル系の底床と言う
物があります。

かつては大磯などの海産砂が主流でしたが、現在は
水草を育てるためにはまずセッティングでソイル系の
底床を使用しましょう、と言うのがスタンダードと
なりました。
大磯は言うなれば小さい石ころのようなもので、
水槽内で使用している間にはまず粒子が崩壊することは
ありません。
しかしながらソイル系の底床材は指で押すと容易に
潰れてしまうほど柔らかい構造です。
また、ソイル自体に何かしらの効力があり、例えば
肥料分や水質の安定、物質の吸着であることが多く
なっています。

それらの性質を考えると容易に想像がつくことがあります。

「これって寿命がありそうだよね。」

そうなのです。もしその効力がなんのメンテナンスも無く
無限に続くのであれば人類悲願の永久機関がが作れるのでは
ないでしょうか(笑)
また、砂利と異なり摩擦などの力が加わることにより
ソイル自体が削れたり壊れたりするので、粉塵のような
粒子が舞うことによる濁りが生じることがあります。

なのでソイルについてのご質問で多いのは

「寿命はどのくらいですか?」
「ソイルって1年しかもたないんですよね?」
「どのくらいで交換したら良いのでしょうか?」

と言うような内容がメインです。
これにはざっくり言ってそれぞれ答えが2つあります。
多くの場合は片方の話しかしていません。
そちら側の答えとしては下記のような感じでしょうか。

・寿命は1年です。
・1年くらいもちます。
・1年くらいで交換してください。

これは前述したソイル系の底床が持っている
何らかの効力がそのくらいで確認出来なくなるで
あろう、と言う前提の元に導き出される答えです。
なるほど、確かに有茎草の勢いが無くなり
ピンチカットした後に展開してくる葉が小さい、
色が薄い、茎が細い、と言うような現象が見られます。
また、水質がやや中性付近で安定し始める
あるいはややアルカリ側に振れ始めると言う事も
あろうかと思います。
ソイルのブーストに陰りが見え始めるのは
3ヶ月~6ヶ月程度で、上記の回答から想像するに
1年あれば殆ど沈黙する感じでしょうか。

一方、もう1つの答えは長期維持の視点に立った
ものになるでしょう。

・寿命は殆ど考えなくても大丈夫です。
・5年でも10年でも、それ以上でも。
・どうしようもない状態になるまでです。

つまり最初の回答においてのソイルの寿命と言うのは
「ソイルの効力」に限った話であり、単なる「底床」
としての寿命に関してはではありません。
「底床」として使用する場合の寿命を検証するのは
困難です。何年もつかを確認するためには当然同等の
年数が必要です。

いわゆるノーマルサイズの粒です。
そもそもクリプトコリネ等が繁茂すると
リセットなどもってのほか(笑)
これで8~10年程度は経過していると
思うのですがセット時期を覚えていません。





















幸い、当店では私の性格上だらだらと維持している
水槽が殆どです。その中で最も長いものは設置後
20年以上経過しています。いずれもパウダータイプと
なっており、現在でも水草が生育しているため
とりあえずパウダータイプのソイルは20年は
使えると言うのが現在の答えです。
ノーマルタイプで15年以上が2~3本はあるので
概ねそのくらいは大丈夫であると言えます。

パウダータイプと呼ばれる粒です。ここで20年くらい。
クリプト、ブセ、有茎、シダ、エキノ、アヌビアス等
色々入ってますがなんとなく上手くいっています。
もちろん調子の良し悪しはありますが。




















もちろん、石や流木を頻繁に動かしてゴリゴリねじ込んで
固定させるようなことをやればあっと言う間に粘土質の
出来上がりになるでしょうけど、普通に水草の抜き差しを
行う程度では粒が崩壊して、泥になってしまう事は
ありません。
ノーマル粒ですが水草の根がびっしりと生えているため
プロホースが入らない状態です。そのため底床クリーニングはしておらず
粒を目視することは出来ません。往々にしてこれを「泥化している」
などと言いますが、単なる堆積物です。水草水槽と魚だけを飼育している
水槽とは意味合いが異なりますが、混同してる場合が殆どです。
この水槽も年数は定かではありませんが15年前後かと思います。





















皆さんは水草水槽を設置する際にどのくらいの期間を
想定しているでしょうか?恐らく数年くらいが殆どかと
思います。
と言う訳で個人的には「底床としてのソイルの寿命」は
考える必要性を感じないのですよ。