2015年12月21日月曜日

見えざる手

非常に個人的な見解であり、感覚的なものですので、読まなくても
大丈夫です(笑)読む場合は単純に読み物として流してください。


日ごろよくお話しさせて頂く方々数人にはいつごろからでしょうか、
お伝えしていたことです。

きっかけはどの辺にあったのか、古い話なので既に記憶から
消えていっていますが、恐らくは2~3年前くらいでしょうか。
水草水槽かそれに近い熱帯魚の水槽をテレビ(CM、ドラマ等)で
見かけることが一気に増えた感じがありました。
また、雑貨店などには一定の植物が置いてあったりしたのですが
それにも増して、植物の取扱量が増えてきてるような印象を
持ちました。また置いている植物の種類にも変化が見られました。

そうしていると、日用品や化粧品など様々な商品に植物・ボタニカル
と言うワードが組み込まれるようになりました。
アパレルや雑貨のショップでもビカクシダ等を見るようになり、
そうこうしているとお洒落系?観葉植物店、鉢や小物などの店が
異様に目立つようになったことにどこか違和感を感じつつ過ごしていると
それらと並行して、プラントハンターと言う仕事がピックアップ
されるようになり、メディアに取り上げられるようになりました。
有名な方がいらっしゃいますが、良くも悪くもその人がアイコンに
なっているようですが、それもご自身の希望なのか、周りが
作り上げているのかわかりません。
もちろんその両側面があるとは思います。

そこを担ぎ上げている人がいるなら、そこと対立する人や
乗り損ねた!と思う人も居るのでしょう。なぜか?お金が
動くからです。マリオがいれば、ソニックもいる、ピカチュウがいれば
ジバニャンもいるんです。また作らねばならないのかもしれません。


2~3年前に感じでたこと。それは

「見えない力が “植物” をキーワードにマーケットを創出しようとしている」

と言うことでした。もちろん、それが個人なのか、何かしらの
集合体なのかはわかりません。ただ、「雰囲気(空気)」と言うものは
勝手に集合して、一方向へ動き出すものです。

エコ、ロハス、スローライフなどのブームが沈静化し、
次の柱が必要なのかどうかはわかりませんが、
グレートサイクル的に見えないムーブメントが、経済の
活性化のため、搾取のために作られているのでしょう。
将来への漠然とした不安や、未だに脱することのできない
不景気、食品安全問題などもあり、上記のようなテーマは
引き続きある程度注目されると思いますが、そこにプラスアルファで
マッチするキーワードがボタニカルであろうと思われます。


そして、満を持して登場したのが雑誌「BRUTUS」での特集、
「珍奇植物(BIZARRE PLANTS)」です。
ここで一気にこういう少し尖がった植物達の知名度が
上がります。
ついには沸騰ワード10と言う番組で「ビザールプランツ」が
取り上げられ、どのくらいの宣伝効果があるのかは未知数ながらも
更に全国的となりつつあります。
この番組のコンセプトとして「一般の人は聞いたことがないが、
特定の業界内では、実は話題にのぼっている超ホットなワードを
徹底調査。半年後に絶対にブームになる【流行の源泉】をどこよりも
早く見せる」と言うものがあります。

少し考えると、「ビザールプランツ(珍奇植物)」と言うのは、そもそも
植物の業界(生産者・販売者・採集者)側から出た言葉ではないんじゃ
ないかと思ってます。(※ごく個人的な見解です。単にアクア業界は
そういう部分に関われてないだけかもしれません。) そもそも、それらを
好きでやっていたり私たちの様に趣味からショップ側に回った人間は、
恐らく自分のフィールド内の植物を「珍奇」とは思っていないでしょう。
チランジアなどは、100均で販売されており、消耗品の様に
扱われています。また何年も前にエアーブランツと言って空気中の
水分だけで生きていくと言った宣伝文句と共に大量に輸入され、
ことごとく消費され、値段が付かなくなったはずです。
それが今になって、新たな付加価値の「珍奇植物」と言う名と共に
蒸し返されている。
流行などは大きなサイクルがあって何年、何十年と言う単位で
まわっているのと言う側面はあるかもしませんが。。。

もちろん、BIZARRE =奇怪な、異様な、と言う意味なので、
英語圏では変わった植物のことをそう呼ぶこともあったでしょう。
しかしながら、調べ物をするときにネットで検索して植物を
あれこれ見ていても、「BIZARRE PLANTS」として説明している
ことはありません。それは種類を調べるには学術的なサイトや
紀行文的なサイト、ナーセリーのサイトなどを見るからだと
思われますが。


数年前に感じた違和感が現実の物として姿を現しました。
販売をしている立場の私としては、ある程度歓迎される動きでは
ありますが、実際のところうちみたいなところはあまり関係
ありません(笑)完全に異世界の出来事ですね。
ただ、やはり流行り物的なワードになっているため、そこかしこに
珍奇植物・ビザールプランツと言う文字が散りばめられるように
なりつつありますね。

さて、どのくらい息の長いテーマになるのでしょうか。

そして、なぜかTVやその他メディアでチラ写りするのですが、
残念ながらその大きなうねりの中には水草水槽は存在しないのです。
レースプラントなんて、捻じれてる草より何倍も変だし、世界で
屈指の珍奇植物なのにねぇ(笑)

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